歴史だけでなく、自然や文化など幅広いテーマを扱う博物館。ボリューム・バランスともにちょうど良く、展示内容もわかりやすく工夫がされているためカジュアルに楽しむことができます。知識ゼロでも気軽に楽しめるミュージアムです!
萩の総合ミュージアム
旅好きの皆様、自分の旅の原点を問われたとき、なんて答えますか?
もし私の旅に原点があるとしたらどこだろう。最初の一人旅で向かった「恐山」かなぁ。複数挙げて良ければ、その後に向かった「鳥取砂丘」「太陽公園」「関ケ原」「出雲大社」「桜島」あたりが入ってきそうです。
今回ご紹介する「萩博物館」も、私にとって最初期に訪ねたスポットのひとつ。当時は博物館なんてほとんど行ったこともなく、なんとなく訪ねてみたミュージアム。知識は皆無でしたが、自分なりに展示の工夫などに気がつくことができ、それ以降の博物館めぐりの大きな一歩となりました。
そんな萩博物館は、2004年に開館した萩の総合博物館。城下町エリアに位置しており、歴史だけでなく自然や文化もまるっと扱う「萩のダイジェスト版」みたいな施設です。瓦屋根の木造平屋建築は、萩のまちに良くなじみます。馴染み過ぎで存在感は控えめなのが玉にキズ。

多種多様な生物の標本
来館者を出迎えるのはたくさんの生き物の標本。アオサギやフクロウといった定番の生き物だけでなく、ラブカやオジロワシなどレアなものまで、そのバリエーションは豊か。

体長7.51mのミンククジラの骨格標本もあります。こちらは北海道釧路沖で捕獲されたもの。萩の離島「見島」行きの航路でも目撃例があるそう。

目を引くのは全長250cmにも及ぶダイオウイカの標本。長門市の海面で発見されたもので、山口県北部では何度も出現例があるそう。

こちらはなんとリュウグウノツカイ!左300cm、右が350cmとかなりの大きさ。このサカナが現れると豊漁になるとも、天災がおこるとも言い伝えられています。ふだんは直立しているそうで、この標本は生時の姿をイメージして縦型になっています。

背びれと尻びれがうちわみたいなサカナはベンテンウオ。発見されてもヒレが破れていることが多く、おそらく日本唯一の完全標本であるそう。

歴史展示もたっぷり
続く歴史展示室では、幕末を中心に歴史に関する展示がたっぷり。吉田松陰と松下村塾、近代化など、萩藩が最先端を突き進んでいた時代の紹介が続きます。

こちらは萩城の1/500模型。入り組んだお堀と天守閣、山の上にある詰丸など、広い縄張りが一目でわかります。今日の朝登ってきたばかりなので、歩いた道筋をなぞっちゃいました!

この木製の道具は水弾器という、水を飛ばして消火する手押しポンプ。フェーン現象により空気が乾燥するため、火災が多かったそうです。

面白かったのが、夏みかんの栽培に関する展示。今では市内のあちこちで見かける果樹ですが、そこには生き残りをかけた武士の挑戦が詰まっていました。

明治時代に入ると多くの武士は職を失い、萩にも失業武士があふれていました。長州藩士であった小幡高政は同志とともに夏みかん栽培を開始、苗木を武士たちに配り産業化に成功します。
幕末に活躍を見せた長州藩ですが、実際は志を達成したのちも多くの苦難があったのですね。
高杉晋作専用の展示室
館内には幕末の志士・高杉晋作専用の展示室、その名も高杉晋作資料室を備えています。

高杉晋作といえば奇兵隊を結成し、長州藩の改革や倒幕運動を行った人物。「面白きこともなき世に面白く」という言葉でも知られています。
奇兵隊結成の際に実際に着用していたという甲冑や、吉田松陰が牢から書いた高杉晋作宛ての書簡など、様々な史料がたくさん展示されていました。
館内にあるレストラン
館内にはレストラン「夏みかんの木」が入っており、萩沖でとれたサカナを使った「魚フライ定食」や、「長州鶏の親子丼」など、ご当地感のあるメニューを扱っています。

私が選んだのは「見蘭牛カレー」。萩の離島・見島に暮らす見島牛をルーツにもつ見蘭牛の角煮が入ったカレー。

GW期間であったため、なかなかの混雑!大忙しな状況でしたが、おばちゃんたちはフレンドリーでとっても優しくてほっこり。夏みかんの加工品がのったサンデーもめっちゃ美味しかったです!

おたあジュリアと村田安政
4月に訪ねた神津島に伝わる「おたあジュリア」。豊臣秀吉による朝鮮出兵「文禄・慶長の役」にて日本に連れられてきた朝鮮人女性であり、キリシタン大名の小西行長のもとで洗礼を受けておたあジュリアと呼ばれるようになります。
関ヶ原の戦いにて小西行長がこの世を去ると、その後は徳川家康の寵愛を受けます。しかし、キリスト教を捨てなかったため、神津島に流刑になりました。
そんなおたあジュリアの生き別れの弟も日本に渡っていました。村田 安政(別名:うんなき)という名で、毛利家に仕えていたことが判明。おたあの尽力あってか、村田安政は駿府に招かれ、おたあと再会を果たします。
萩博物館は、その際に安政が家康より拝領したと思われる「三つ葉葵入り小袖」を収蔵しているそう。先日訪ねた神津島の思い出が色濃く残っているので、これはぜひ見ておきたい!ということで展示をくまなく探すも見つかりません。
スタッフさんに「村田安政に関連する資料はありますか?」と尋ねてみるも、御存じない様子。
何かの間違いだったのかもしれません!!!
逆に「それはどのような人物なのでしょうか。もしよかったら教えてください!」と気にかけてくれたので、私の知ってる情報を伝えたところ、帰り際に資料を印刷して用意してくれていました!

わざわざ博物館のデーターベースを調べてくれたようで、例の小袖の情報を教えてくれました!収蔵はしているけど、常設展示はされておらず、特別展などで限定的に公開されているそうです。さらにおたあジュリアと村田安政の家系図も印刷してくれました。済運大軍節度使の「金世王温」と「乙君時」の子供であるそうです。
実物は見れませんでしたが、スタッフさんのおかげでいろいろと知ることができました!おたあジュリアと村田安政、この二人の名前を次に見るのはいったいどこになるのでしょうか。
最後の一枚はこちら。ショップにて買っちゃった松陰先生のアクスタです!

「ミャクミャク」「空也上人」「南大東島」などご当地アクスタをゆるーく集めているので、ここにきて新メンバー追加です!
アクセスと営業情報
| 開館時間 | 9:00~17:00 |
|---|---|
| 休館日 | 不定休 |
| 料金 | 520円 |
| 公式サイト | https://hagimuseum.jp/ |
※掲載の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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