レトロな木造校舎に詰まった建学の精神『萩・明倫学舎』(萩市)

山口県

藩校「明倫館」の精神を今に伝える施設。様々な機能を持つ交流施設であり、展示も豊富であることからミュージアムとしても楽しめます。「ジオパーク」「世界遺産」に関連した内容もあり、ボリュームたっぷり!

訪問日:2026/5/3(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

小学校校舎を活用した施設

「明倫館」は、毛利吉元が享保3年(1718年)に創設した藩校で、多くの人材を輩出した学びの中心地でした。萩明倫学舎は、そんな明倫館の跡地に建つ観光・文化施設。その歴史を今に伝える拠点になっています。

そびえ立つのはレトロな木造校舎。この建物が明倫館の建物というわけではなく、明倫館の跡地に建てられた旧明倫小学校の校舎です。

本館、2号館、3号館、4号館と4つの棟が連なる構成。このうち、本館がショップやカフェ、無料の展示があり、2号館が有料の展示室。観光で訪ねるならこの2棟が中心となります。

今回は朝9:00頃のほぼ開館のタイミングで訪ねたのですが、人がたくさん!GWであったため、マルシェなどのイベントも開催されており、大賑わいでした。

ノスタルジックな木造校舎

ということで、まずは本館から!靴を脱いで入るタイプの施設。前述の通りレストランやショップも入り、にぎやかな雰囲気です。

「明倫小学校展示室」では、藩校の跡地に建てられ、多くの人々が学んだ、明倫小学校の創立から現在までの歴史を展示しています。特別応接室、校長室など各部屋も保存されており、自由に見学可能。「復元教室」では、実際に席に座ることもできます。木造の教室って、経験したことなくても懐かしく感じますよね。

2階の端っこにあるのが「天井裏見学室」。天井板が外されており、本館の特徴的な建築構造を見ることができます。トラスに組み上がった梁は、一見すると整合性がなく見えますが、実は緻密に計算された組み方であるそう。

藩校・明倫館

「萩藩校明倫館展示室」では、全国屈指の規模を誇った萩藩校「明倫館」について学ぶことができる部屋。明倫館の歴史や全国の諸藩校と比較して、その位置付けを分かりやすく紹介しています。

明倫館とひとことで言っても、享保4年(1719年)に開校した「古明倫館」と、嘉永2年(1849年)に移転拡充された「新明倫館」と2つあったそう。ここでは新明倫館の模型が展示されており、その規模を感じることができます。

ところで、萩の学舎といえば真っ先に思い浮かぶのが吉田松陰の「松下村塾」。知名度的には全国的に知られていますが、こちらは安永3年(1856年)からのわずか2年間だけ。松下村塾の半数以上の塾生は、明倫館にも合わせて通っていたそうです。

長州藩の近代化

本館から廊下で繋がる2号館も展示があり、有料にて見学が可能。ということで、ここからは有料エリアになります!

最初に見えた展示は「明治の工業化と長州ファイブ」。長州ファイブって何かと思ったら、明治維新後の日本で各分野の近代化を牽引した5人の長州藩士、「伊藤博文・井上馨・井上勝・山尾庸三・遠藤謹助」のこと。

藩の命令で密航して産業革命を果たしたイギリスへ向かったり、帰国後に日本の近代化に貢献したりと様々な活躍をしてきました。松下村塾のセットと組み合わせた映像作品もあります。

こちらは天秤ふいご。製鉄所の炉に空気を送り込むための道具です。「大板山たたら製鉄所」でその名を聞いた装置、ついに見ることができました!

ここでは、実際に天秤ふいごを体験可能。ロープにつかまり、足踏みしてふいごを動かします。これ、けっこう力が要りますね!しかもガニ股です!そして、少し高い位置にあるため、展示室にいるみんなの注目の的になります!やってみるとけっこう恥ずかしかったです。

そんな萩藩の近代化の跡が多数登録されているのが、世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」。館内の一角は世界遺産ビジターセンターとなっており、萩を含む各地の構成資産の解説や映像を見ることもできます。

幕末のユニークな技術

順路通りにめぐったところ、最後に見えるのが「幕末ミュージアム」。天文、地理、医学、技術、動乱、軍装、鉄砲をテーマに、様々なモノが展示されたワンダーなエリア。これまでのボリュームたっぷりな展示を超えてお腹いっぱいになっていましたが、面白いものがたくさんあるためテンションが上がってきました!

伊能忠敬が使用した象限儀と子午線儀のレプリカ、江戸時代の天球儀や地球儀、静電気の発生装置エレキテルなど、目を引く展示が盛りだくさん。

うちわがたくさん取り付けられているのは団八車台。見ての通り、江戸時代の扇風機です!

亀の玩具「鶴亀」も展示されています。萩藩の支藩である清末藩主の毛利家の殿様が遊んだもの。ゼンマイ仕掛けで前進、頭や手足が動く仕掛けがあるそう。動いてるところ見てみたいです!

わくわくの志士判定おみくじ

入口に置かれてたのは「吉田松陰先生による誰に似ているか診断」。はい or いいえの質問に答えると、幕末の志士の誰タイプかを教えてくれるという志士判定おみくじなのです。

わくわくしながらやってみたところ、結果は「久坂玄瑞(くさか げんずい)」。柔軟な思考ができるが、行動や発言は過激であるそう。

ちなみに私の場合は質問がたった2問で終わってしまいましたが、他の人はもっと続いていたのでルートによって問題数が異なるようです。


記事では省略しましたが、他にも「ジオパークビジターセンター」などの展示室もあります。さらに屋外にも「有備館」や「観徳門」といった、建学の精神を感じる史跡が多数。さらっと見ても1時間以上、じっくり見るなら2時間くらいほしいスポットでした。

お次は、すぐ近くの「萩美術館」へと向かいますね!

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
料金 無料 ※2号館は300円
公式サイト https://hagimeirin.jp/

※掲載の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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