夕陽待ちができる水辺のアートミュージアム『島根県立美術館』(松江市)

島根県

宍道湖の湖畔に立つ美術館。水を描いた作品や葛飾北斎の浮世絵といったコレクション展に加えて、様々な企画展を開催しています。開館時間が日によって変動するという、ちょっと変わったシステムとなっていますが、その理由とは・・・!?

訪問日:2026/4/30(木) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

開放的な空間広がる美術館

島根県立美術館は、1999年3月に開館した山陰最大規模の美術館。

建築を担当したのは菊竹清訓。東京都の「昭和館」や、茨城県の「松見公園展望塔」など、印象的な建築を多数手がけている建築家です。国際博覧会にも多く関わっており、大阪万博では「エキスポタワー」、沖縄海洋博では「アクアポリス」、つくば科学万博では会場計画および外国館、愛知万博では総合プロデューサーも務めてきました。

広々としたエントランスホールには、彫刻作品がいくつか展示されています。エミール=アントワーヌ・プールデル《ペネロープ》は悩ましいポーズをした姿。あ!東京都港区の松岡美術館でも見かけましたね!

水を画題とする絵画

5つの展示室にて、コレクション展を複数同時開催しています。特に個性が出ているのが「水を画題とする絵画」を展示する水辺の展示室この美術館は、「水と調和する美術館」をテーマとしており、水が描かれた作品を多数収蔵・展示しているのです。

爽やかな色合いのクロード・モネ《アヴァルの門》。本来はダイナミックな光景だと思われる海食地形は、どこかファンタジーの世界のようです。

爽やかで美しい作品が多いなかで目立つのはギュスターヴ・クールベ《波》。力強さが際立つ作品です。

 

葛飾北斎専門の展示室

葛飾北斎の作品も多数収蔵しており、その数なんと1,600件!館内にある北斎展示室では、約40点が展示されています。

葛飾北斎の代名詞とも呼べる冨嶽三十六景。ちょうど赤富士と呼ばれる《凱風快晴》が展示されていました。夏から秋の早朝、陽を浴びて赤く染まる姿が、ダイナミックに描かれています。

版画ではない、貴重な肉筆画の展示も。この《鍾馗図》は、まだ初期の頃、北斎が34〜35歳で、画号が「春朗」の時期の貴重な作品です。

肖像画が並ぶ石橋和訓展

コレクション展に加えて、様々な企画展も開催しています。訪問した際に開催されていたのは、島根県出雲市出身の画家・石橋和訓(かずのり)の生誕150年を記念した展覧会。

島根から世界へ― 生誕150年 石橋和訓展
会期:2026年3月 6日(金) ~ 2026年6月8日(月)

石橋和訓は明治期に英国に渡りロンドンのロイヤル・アカデミーで西欧伝統の絵画技法を身につけ、主に肖像画家として国内外で活躍しました。

ずらりと並ぶ肖像画は、大隈重信、犬養毅、松方正義、後藤新平、山本権兵衛、東郷平八郎、若槻礼次郎、渋沢栄一といった財政界の要人ばかり。

中には、モデルがわかっていない肖像画もあります。モデルがあるとその人物のことを考えてしまうので、誰かわからない方が絵としてじっくり見たくなります!

入り口では、こんな鑑賞ガイドも配布。イラスト入りでとっても分かりやすく楽しみ方を教えてくれます。

さらにはこんなフォトスポットも!額縁がセットされており、肖像画になった気持ちで写真撮影ができます。

目の前に広がる宍道湖

この美術館最大の特徴は、宍道湖を見渡せるロケーション。目の前の宍道湖の手前には芝生広場があり、そこにも作品が展示されています。

まるでハンドサインのような作品は渡辺豊重《会話》。タイトルから推測すると、向かい合う顔なのかもしれません。

宍道湖に向かって駆けていくウサギ。この雰囲気、どこかで見たような・・・。

あ!府中にある童々広場だ!!

不思議な童子が走り回る小さな公園『童々広場』(府中市)
カワイイような、ちょっと不気味なような独特のデザインの銅像たちが走りまわる公園。手掛けたのは、あの県の誰でも知ってるキャラクターの作者として知られる彫刻家。さあ、どのキャラクターかわかりますでしょうか。

同じ作者、籔内佐斗司による《宍道湖うさぎ》。せんとくんの生みの親といった方が、一般的でしょうかね。

変動する開館時間

そんな宍道湖に面した美術館、「日本の夕陽百選」に定められる宍道湖の夕日鑑賞ポイントでもあります。とはいえ閉館時間的に、冬じゃないと見えないのでは・・・。そう思ったのですが、この美術館の閉館時間は日没後30分と定められています。

訪問した4月30日の日没は18:53。したがって閉館時間は19:23まで!日々開館時間が変わるというのはスタッフさんたち大変そうだなと思いつつ、夕陽も展示作品のひとつと捉えているような意気込みを感じます。

本日は曇り空のため、夕陽は拝めそうにないなぁ。とりあえず2階にある展望テラスへ向かってみると、カバの親子がいました!

そして、お行儀良く座るゴリラの姿も!

ゴリさんに会ったら、夕陽が見られなくても満足してしまいました!

アクセスと営業情報

 

開館時間 3月〜9月:10:00〜日没後30分
10月〜2月:10:00〜18:30
休館日 火曜、年末年始
料金 展示によって異なる
公式サイト https://www.shimane-art-museum.jp/

※掲載の情報は2026年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました