不思議な童子が走り回る小さな公園『童々広場』(府中市)

東京都(市町村部・多摩地区)

カワイイような、ちょっと不気味なような独特のデザインの銅像たちが走りまわる公園。手掛けたのは、あの県の誰でも知ってるキャラクターの作者として知られる彫刻家。さあ、どのキャラクターかわわかりますでしょうか。

訪問日:2024/3/10(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

独特の存在感を放つ公園

大国魂神社や多数の商業施設も立ち並び、多くの人でにぎわう府中駅。そんな駅前から少し離れたところには、桜通り広場公園という小さな公園があります。北口から徒歩でおよそ8分ほどです。

本当にコンパクトな公園で、遊具などもありません。ベンチやトイレ、自販機なども無いため、わざわざ立ち寄る人はいない雰囲気。そんな小さな広場にわざわざやってきた理由はコチラ。

ここは謎の彫刻がずらりと並ぶ、彫刻広場でもあるのです。せっかく来たので、それぞれ細かく見ていくことにしました。

無邪気に遊ぶ童子たち

まず目に入るのが走り回る6体の童子。同じポーズかと思いきや、手足の振りや首の角度がそれぞれ異なっています。躍動感あふれる姿は、写真で見ても動いているように見えますね。

柱とセットになった童子も2体。柱が倒れないように支えているようにも、揺らしてイタズラしているようにも見えます。

そのデザインは、無垢な子どものような、邪鬼のような不思議な姿。街に溶け込むパブリックアートと呼ぶには存在感が強すぎる彫刻たちは、明らかに異彩を放っています。どことなく小便小僧のような雰囲気もありますね。

カエルと蓮の池

ここで見ることができる彫刻は、童子だけではありません。なぜかカエルもいます!全部で6匹のカエルたちは、今にも動き出しそうなほどリアル。

カエルの傍には、蓮の池も広がります。水はありませんが、花が咲いているもの、葉を開いたものなど、様々なバリエーションがそろいます。一部の大きな葉には雨水が溜まり、草が生えていました。

この広場の作品は、彫刻家の籔内佐斗司(やぶうち さとし)さんによるもの。この方は、「とある有名なキャラクター」も手掛けています。誰でも知っているキャラですが、わかりますでしょうか?

正解は最後に載せますね!

こぼすなさまって何?

この公園は「童々広場」とも呼ばれています。蓮の池の傍には、作品タイトルを示したリストも置かれていました。

童々広場
・蓮の池  ・走る童子
・桜の童子 ・カエル
・こぼすなさま
1996.3. 籔内佐斗司 作

蓮の池、童子、カエルはわかりますが、「こぼすなさま」ってどれでしょうか?気が付いてないだけで他にも彫刻作品があるのでしょうか?

園内をじっくり観察したところ、公園の隅っ子の柱の上に立つ小さな童子を見つけました。おそらくですが、こぼすなさまの正体はコレ。

手には棒を持ち仁王立ちの姿で造られています。このこぼすなさまの以前の写真を見つけたのですが、手に持った棒の先にはホウキの穂が・・・!もしかして経年劣化でホウキが破損しまったのでしょうか。

役目を終えた桜の童子

「こぼすなさま」も気になりますが、「桜の童子」も気になります。桜に関連するような童子なんていましたでしょうか・・・?

この童子が支えている柱、よく見ると上部がT字型になっています。もしかして、街路樹の桜の木の枝を支えていたのではないでしょうか・・・?

そう思って昔の写真を探してみたところ、やっぱりかつては「支柱」であったようです。桜が切られてしまった現在、その役割は無くなってしまいましたが、その分、魔訶不思議度合いはアップしているように感じます。

さて、そんなわけで公園散策はおしまい。最後に、籔内佐斗司さんといえば、コレですよ!

 

せんとくん!!!!

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