1800年前に造られた弥生時代の王墓『出雲弥生の森博物館 』(出雲市)

島根県

かつてこの地を治めていた王。その墓と考えられている「四隅突出型墳丘墓」について知ることができるミュージアム。展示はとっつきやすく、小規模ながらも見応え抜群!隣接の史跡公園まで足を伸ばせば、実物の墳墓を見ることもできます。

訪問日:2026/5/6(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

弥生〜古墳時代の博物館

今日は、朝イチで石見銀山をめぐり、夕方には鳥取に付きたい、そんなスケジュール。車で3時間くらいかかるため、途中で寄り道していこう!

そんなわけで立ち寄ったのが出雲弥生の森博物館 。出雲地域の弥生時代から古墳時代にかけての歴史と文化が体感できる施設です。

かなり立派な建物。黄色と朱色のカラーリングが格式高い雰囲気です。

展示室は階段を登った2階。けっこうしっかりしたミュージアムですが、入館料はなんと無料です!

弥生時代最大級の王墓

ときは弥生時代。米作りがはじまり、鉄や青銅など金属の使用がはじまった頃の出雲には、「王」とあがめられる人物がいました。

その王の墓とされるのが「西谷3号墓」。大きさは55m×40m、日本最大級の弥生王墓であるそう。展示室には、大きなジオラマが鎮座していました。

四角形の古墳「方墳」とも少し異なる変わった形のお墓で、「四隅 突出型 墳丘墓」と名付けられています。角が伸びている部分は、墳丘上へ続く通路であったそう。

墳丘上で人々が何かをしていますね!棺を埋める儀式が行われており、葬儀の様子を再現しているようです。

この墓からは、多数の土器が出土しています。出雲だけでなく、吉備(岡山県南部)や、越(北陸地方)の特徴を持つものも。各地より人が集まる、壮大な葬儀が行われていたのかもしれません。

このタイプの墳丘、鳥取県、北陸地方などでも見つかっています。このことからも、各地と繋がりがあったことが想像できますね。

埋葬されたのはどんな王?

墓穴は大小8つ見つかっています。そのうち2つは墳丘の上にあり、木でできた棺の木棺、さらに一回り大きい木槨が納められていました。

骨は残っていませんでしたが、片方からは鉄の剣、もう片方からは頭飾りや胸飾りといった副葬品が見つかっており、男女1人ずつ葬られていたと考えられています。

王様と女王という夫婦だったのか、はたまた女王とそれを補佐する男性だったのか。もしくはその逆パターンだったのか。いろいろと妄想が膨らみます!

王墓からのみ出土したのがこのガラス勾玉。ブルーの色合いが美しく、普通の勾玉とは少し異なるデザイン。王の証と考えられています。

古墳時代の出土品

展示室では、その後の古墳時代についても盛りだくさん!

「上塩冶築山(かみえんやつきやま)古墳」から出土したのは、金銅冠。他に例のないタイプで、復元するとこのようなイメージらしい。めっちゃかっこいいですね。

「国富中村古墳」は未盗掘の古墳であり、馬を装飾する馬具が出土しています。錆びついていますが、金色に輝く箇所も見れます。

なんと人骨も展示されています。こちらは「猪目洞窟遺跡」より出土した12号人骨。20代後半の男性、身長は160.8cmとわかっています。

猪目洞窟遺跡、以前記事に書きましたね!黄泉の穴とされる、ミステリアスな場所でした。

夢に見てはいけない?黄泉の穴とされる『猪目洞窟』(出雲市)
静かな港町の海辺にぽっかりと空いた巨大な洞窟「猪目洞窟(いのめどうくつ)」。入口はとても広いのですが、奥へ進むと狭く暗闇の世界へと変わっていきます。この穴の先は黄泉の国へと繋がるというウワサですが、いったいどのような伝承が残されているのでしょうか。

ユニークなのが、収蔵展示室。収蔵庫の一部を遺物展示室として公開していました。普通の博物館では見られない収蔵庫を見れてわくわくですが、なんだかコストコみたいな雰囲気もあります。

展示室はそれほど広くないので、40分ほどで見学できました。

実物の四隅突出型墳丘墓

この博物館の隣は西谷墳墓群史跡公園となっており、四隅突出型墳丘墓の実物を見ることができます。

4号墓は2号墓に続いて造られた墳墓。地上からはわかりにくいですが、四隅突出型墳丘墓のカタチをしています。突出部を含めた規模は約47m×45m、高さ3.5m。吉備の特殊土器が出土したそうです。

3号墓は、先ほど展示室の復元模型があったあの墳墓。最初の王墓であり、突出部を含めた規模は約52m×42m、高さは4.5mと最大規模。

この墳墓も墳丘に登ることができます。そこに記されているのは2つの墓穴の跡。展示室で見た男女が眠っていたのがここですね!

3号墓の次の代の王墓である2号墓。突出部を含めた規模は約46m×29m、高さ3.5m。

葺石が再現されていて雰囲気抜群です。内部には展示室も設けられており、埋葬施設の復元や発掘調査の様子などが展示されています。

史跡公園は、さらっと巡って20分ほど。展示室とあわせてトータル60分ほどでした。博物館の展示室はわかりやすく見応えもあり、その後に実物の史跡をすぐに見られるというのも特別な体験でした。なお、「四隅突出型墳丘墓」は省略して「よすみ」と呼ばれているそう。漢字だらけの堅い印象から、かわいらしい雰囲気になる呼称。記事内で使ってみればよかったです!

お次は2時間ほど車を走らせて、鳥取市内へと入っていきますね!

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 火曜
料金 無料
公式サイト https://izumoyayoinomori.jp/

※掲載の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました