金町駅から徒歩15分ほどのところに広がる大きな公園。園内には季節の花々や多数の水鳥、メタセコイアがそびえ立つ森など、自然がたっぷり。「水辺の生きもの館」「金魚展示場」「かわせみの里」という、生き物を展示している施設も3ヶ所あり、様々な楽しみ方ができるスポットです。
広大な水辺の公園
葛飾区にある水元公園は、広大な公園。面積は96.3haと、都内の公園では最大クラスの規模を誇ります。
この公園は小合溜井(こあいためい)という、河川を堰き止めて造った池を中心に広がっています。非常に開放的なロケーションで、歩いているだけでも清々しい気持ちに。
犬の散歩をする人、サイクリングしている人、ただ座って川を眺めている人など、思い思いの過ごし方をしています。
水辺が多いため、野鳥も豊富。ヒドリガモやユリカモメ、オオバンなどの水鳥をたくさん見ることができます。ときにはオオタカ、カワセミ、キジ、アカゲラなどレアな鳥を見ることもできるそうです。
メタセコイアとラクウショウ
対岸に広がるのはメタセコイア。12月の初旬、鮮やかに色づいた紅葉が美しく、通り過ぎる皆がカメラを構えています。
園内には、メタセコイアの森もあります。樹高30mはあるかという巨木が並ぶ姿は圧巻!紅葉と地面のグリーンのコントラストも鮮やかです。
こちらはメタセコイアに似ていますが、ラクウショウという樹木。湿地に生えることから、ヌマスギとも呼ばれています。
メタセコイアとラクウショウは非常に似ていますが、葉や実などに違いがあります。また、ラクウショウ最大の特徴が根っこ。「気根」と呼ばれる根が地中から鍾乳石のように生えるのです。これ、知らないと何かさっぱりわからないですよね・・・!私も新宿御苑で知ったとき、けっこうびっくりでした。
水辺の生きもの館
水元公園の南東のはじっこにあるのが、水辺の生きもの館。虫や爬虫類、魚など、水元公園の様々な生きものを知ることができる小さな展示施設です。
館内には水槽がたくさん並んでおり、ニホンウナギやスッポン、ヌマガエルやモクズガニなど、多数の生物が生態で展示されています。
幼虫や卵の状態の展示もあり、「成体は知っていてもこの姿は初めて見る」なんてケースも。訪問した際は、クツワムシの卵やスッポンの赤ちゃんなどを見ることができました。
こちらの小さなヘビはヒバカリ。「咬まれたらその日ばかりの命」ということからこんな名前が付けられていますが、実は無毒であることが判明してしまいます。
金魚展示場
水辺の生きもの館のすぐ近くにあるのが金魚展示場。多数のタタキ池には様々な種類の金魚が飼育されています。
ギンギョ、ランチュウ、タンチョウ、ハナフサ、オランダシシガシラなど、色鮮やかで個性的な金魚がたくさん。
こちらはチャキン。漢字にすると「茶金」であり、赤褐色の渋めのカラーリング。キラキラした金魚もきれいにですが、これくらいのトーンの金魚も味があって良いですね。
ところで、なぜ公園に金魚が展示されているのでしょうか。案内板によると、ここはもともと「東京府水産試験場」であったそう。コイやフナの養殖、伝統的な江戸前金魚の育成や品種改良が行われていた場所でした。
その後、平成9年(1997年)に試験場が港区に移転。伝統ある金魚展示場を残してほしいという区民の要望を受けて、葛飾区が引き継ぎ展示場としたそうです。
なお、「江戸錦(エドニシキ)」と「江戸茜(エドアカネ)」という金魚は、昭和時代にここで作られたそうです。
水元かわせみの里
北西側のはじっこにあるのが水元かわせみの里。ここもまた生き物を展示した小さな施設。
ギンブナ、ゲンゴロウブナ、コイ、ニホンウナギ、スジエビ、モツゴ、ウキゴリ、クサガメ、ミシシッピアカミミガメ、イシガメなど、水元公園の生きものを展示しています。
建物の目の前が池になっており、そこに訪れる鳥を望遠鏡で観察させてくれます。夕暮れに訪問したところ、スタッフさんが木の枝で眠るゴイサギを教えてくれました!夜行性の鳥なので、もう少ししたら活動が始まるそうです。
なお、1日に数回ほどカワセミが訪れるとのこと。タイミングが決まっているわけではないので、見れたらとってもラッキーですね!
お蕎麦が美味しい涼亭
園内には売店やキッチンカーも出ており、軽食や飲み物には全く困りません。そんな中で、しっかりと食事をとりたい場合におすすめなのが涼亭というお店。公園内にある食事処で、イートインスペースがあります。
たぬき、きつね、天ぷら、かき揚げといった蕎麦・うどんや、クリームあんみつ、白玉ぜんざい、ソフトクリームといった甘味がそろっています。
ということで、天ぷらそば!そばがめっちゃ美味しい!しっかりした歯ごたえと蕎麦の風味は、とても公園の食堂とは思えないレベル。
天ぷらはかぼちゃ、ナス、ピーマン、エビ、さかな。いずれも揚げたてサクサク。エビが驚くほどぷりっぷりで感動してしまいました。
秋の公園を歩いていろいろめぐり、とっても充実した時間を過ごすことができました!
とにかく大きな公園であるため、移動距離にはご注意を!この記事にて紹介した「水辺の生きもの館&金魚展示場」と「水元かわせみ館」は真反対の位置にあるため、徒歩で移動すると40分近くかかります。園内を一周するとなると2時間くらいは必要になるので、暗くなる前に訪問するのがおすすめです。
アクセスと営業情報
JR常磐線・東京メトロ千代田線の「金町駅」から徒歩20~30分ほど。バスもそれなりの本数で運行しています。
開園時間 | 24時間 |
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料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.tokyo-park.or.jp/park/mizumoto/ |
※掲載の情報は2024年12月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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