2つの科学館が合わさったコンパクトなミュージアム。こどもからおとなまで楽しめる展示が詰まっています。館内にはプラネタリウムも備えており、様々なプログラムを上映。特に月に1~2回ほど開催されているリクエストプラネタリウムはとってもユニークな企画です。
気象庁のミュージアム
普通に暮らしているとなかなか訪れることのない省庁。ニュースで見かけて名前は聞いたことがあっても、どこにあるかまで把握している人は少ないのではないでしょうか。普段はあまり縁の無い施設ですが、文部科学省の「情報ひろば」や、法務省の「法務史料展示室・メッセージギャラリー」など、東京都内にあるいくつかの省庁では、展示施設を併設しており一般人でも見学することができるのです。
今回訪れたのは気象庁。ここでは「気象科学館」というミュージアムがあり、予約など不要で気軽に見学ができます。平日だけでなく土日もオープン、開館時間は9:00~20:00と長く、さらに入場料は無料。非常に訪問しやすい施設です。子連れで来ている人が多いので、大きいお友だちは日が暮れてから訪れると比較的静かに楽しむことができますね。
また、この気象科学館は港区立みなと科学館と一体化しております。こちらも入館料無料で開館時間は9:00~20:00とまったく一緒。それぞれの受付やゲートもないので、訪問者にとっては同一施設のような感覚です。
球体の中のみなと科学館
1階の受付の先にあるのは巨大な球体。この中が「みなと科学館」の展示室となっています。
昆虫の目線で見れる「昆虫の目」、港区の海の中を覗ける「みなとエレベーター」、反射神経テストや全身を使って遊ぶゲーム感覚のコンテンツなど、体感型の展示がたくさん。お子様はみんな大はしゃぎですが、大人でも何度も挑戦したくなるようなゲームもあります。
中央にあるのは「みなと・クエストMap」。港区各所にある名所を見たり、タイムラプスを見たりすることができます。幼稚園や学校も見れるので、港区民のお子様は自分の通っている学校を見つけて喜びそう。
夏の企画展は「妖怪」
みなと科学館では、企画展も開催しています。今回訪問した際はこちらが開催されていました。
2023年7月12日(水)〜9月10日(日)
不思議な現象や存在を科学の視点で分析するという非常にユニークなもの。別の展示室があるわけではなく、1階みなと科学館の常設展示室内や入口のロビーにて展示されています。
面白かったのは、生き物の骨から妖怪やモンスターを想像していくという展示。古代のサメの大きな歯の化石が「天狗」のツメと考えられていたように、世界各地に残る「龍」はワニの骨、「グリフォン」はプロトケラトプスの化石から連想されたのではないかという分析が行われています。
こちらは妖怪博士の井上円了。妖怪のしわざとされていた現象を科学や医学の知識を使って追求。妖怪を科学的に解明していきます。あの「こっくりさん」も解明してしまったそうです・・・!
2階に広がる気象科学館
2階へ進むと、そこは気象科学館。マスコットキャラクターの「はれるん」がお出迎えです。
ここでは様々な自然現象を体験できる展示がもりだくさん。「津波シミュレーター」、竜巻発生装置の「うずのすけ」など、その仕組みが実際に起きる様子を見ることができます。
こちらは「緊急地震速報トライアル」。最初はゆったりと地震速報の仕組みが流れているのですが、突然あの警報とともに緊急地震速報が!どういった行動をとるのが良いかクイズ形式で体験できます。
「ウェザーミッション」では、気象庁の新人予報官となって天気予報の仕事を体感できます。モニターから案内してくれる予報官の方がとっても面白いです。見ていると、なぜかカレーが食べたくなるのでご注意ください・・・!
360°にスクリーンが広がる「うずまきシアター」。美しい自然の映像や気象現象のメカニズム、日本の四季、はれるんウェザーアドベンチャーなど様々な映像が随時流れています。
圧巻のプラネタリウム
みなと科学館の展示があった球体の2階部分のドームがプラネタリウムになっています。上映時間は1日6回ほどと決まっているので、事前に確認してからの訪問がおすすめです。(※ここだけ有料なので1階でチケットの購入が必要)
ドームの直径は15m、席数は121席。それほど広いというわけではありませんが、落ち着いた雰囲気が魅力的。座席のリクライニングも深く、ゆったりと鑑賞することができます。
今回は19:00の回の「リクエストプラネタリウム」。事前にリクエストがあった星空を再現するという、月に1回だけ開催される特別編です。
最初ふーんくらいでしたが、場所だけでなく、日付や時間までリクエスト可能。さらにその星空のエピソードまで解説員の方が語ってくれます。「自分の生まれた日の星空」、「思い出の日の星空」など、いろいろな想いが籠ったリクエストに胸がアツくなりました。公式HPより誰でもリクエストできるので、気になる方はぜひ応募してみてくださいね。
また、通常は撮影不可ですが、この「リクエストプラネタリウム」に限り撮影が可能!夜に強いスマホならば、こんな感じでめっちゃキレイな星空も撮ることができます。リクエストが採用された方は、思い出の星空をお持ち帰ることができるという、なんとも粋なはからいです。
このプラネタリウムでは平日も「お仕事がえりのプラネタリウム」として19:00の回が上映されています。お近くにお勤めの方は、ふらっと立ち寄って癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
アクセスと営業情報
・東京メトロ日比谷線の「神谷町駅」4b出口より徒歩5分
・東京メトロ日比谷線の「虎ノ門ヒルズ駅」A2a出口より徒歩4分
・東京メトロ銀座線の「虎ノ門駅」2a出口より徒歩10分
開館時間 | 9:00~20:00 |
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休館日 | 第2月曜、年末年始 |
料金 | 無料 ※プラネタリウムは600円 |
公式サイト | 港区立みなと科学館:https://minato-kagaku.tokyo/ 気象庁気象科学館:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/intro/kagakukan.html |
※掲載の情報は2023年8月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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