白狐とライオンと三柱鳥居『三囲神社』(墨田区・向島)

東京都(23区)

白狐にまつわる伝説をもつ、歴史ある神社。非常に珍しい「三柱鳥居」や、浮世絵に描かれた堤越しの鳥居、そして「三越のライオン像」まで。他にはない見所の多い神社でした!

訪問日:2026/3/15(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

平安時代から伝わる古社

「牛島神社」「すみだ郷土文化資料館」の次に向かったのは、墨田区の向島に鎮座する三囲神社「三囲」は「みめぐり」と読みます。正確な創建は不詳ですが、弘法大師こと空海が祀った田中稲荷がはじまりと伝わっているそうです。

通常、神社は24時間参拝可能なところが多いですが、この神社は開門時間が決まっています。3~10月は9:00~17:00、11〜2月は9:00~16:30までとなっていますので、参拝の際はご留意ください。

すぐに見えてくる拝殿。御祭神は倉稲魂命(宇迦之御魂神)。伏見稲荷大社の主祭神であり、お稲荷さんとして広く信仰されている神様です。

白狐にまつわる伝承

文和年間(1352〜1356年)に、近江の三井寺の源慶が改築を行います。その際に、土中から白狐にまたがる老翁の像が発見されました。このとき、どこからか現れた白狐が像の周りを、3回まわったという伝承から、「三囲(みめぐり)」という社名が付けられたそうです。

社殿の前には狐像が置かれておりますが、この狐像、めっちゃ緩い表情をしています。

タレ目メイクもびっくりなほど、目尻が下がっているのです。案内板によると、このあたりの職人は目尻のさがった柔和な表情を「みめぐりのコンコンさんみてぇだ」と形容していたそうです。

夕方近く人のほとんどいない境内、少しピリッとした空気を感じていますが、この表情のおかげで一気に緩んできました!

他にも、境内にある老翁老嫗の石像も白狐に関わる伝説があります。元禄年間(1688年~1704年)、この三囲神社に祀る白狐祠を守っていた老夫婦であり、願い事を頼むと狐を呼び出し願い事を聞き入れてくれたそう。没後、信仰していたものが造ったのがこの石像であるそうです。

神秘的な三柱鳥居

境内奥には竹垣に囲まれた石の鳥居があります。鳥居の奥には祠などもなく、不思議な雰囲気。

よく見るとこちら普通の鳥居ではありません。3本の柱からなる三柱鳥居なのです。正面からだとわかりにくいのですが、少し下から見ると三角形になっている様子を見ることができます。

京都の木嶋坐天照御魂神社が原型とのことですが、何か関連があるのでしょうか。もともと三井家の屋敷にあったものを移したとの記載も目にしたので、三井家と三柱鳥居に関連があるのかもしれません。

三本鳥居と御祭神の謎『木嶋坐天照御魂神社 (蚕ノ社)』(京都市右京区)
太秦(うずまさ)の森の中に静かに立つ神社。日本神話の最高神を祀っていたり、渡来系の一族と縁が深かったり、3つの柱からなる不思議な鳥居があったりと、深掘りしたくなる神社です。

三越のライオン像

コンコンさんのすぐ近くにはライオンが鎮座しています。こちらは、閉店した旧三越デパート池袋店のライオン像。平成21年2009年の閉店に伴い、移設されたそうです。

江戸時代、この神社が三井の本拠地である江戸本町から見て鬼門(北東)の方角にあったこと、さらに「囲」の中に「井」の字があることから、三井を守ると考えられ、三井家が守護社として尊崇しました。現在も、三越各店に分社が祀られているそうです。

境内の奥には、三井家の先祖を祀る顕名霊社(あきなれいしゃ)も。柵に囲まれ、さらに玉垣もあり近寄ることはできませんが、遠くから見ることはできます。

隅田川に向かう鳥居

境内をひとまわりしたので、参拝はおしまい。桜橋を渡り浅草方面へ向かうために、隅田川沿いを歩いていくと、三囲神社の境内が右手に見えてきます。

境内の入り口となる参道とは別の場所にそびえたつ鳥居、こちらはかつて隅田川から水路で参拝する人へ向けた入り口。船上や対岸から、堤越しに鳥居の上部だけが見える光景は景勝地として人気があり、数多くの浮世絵に描かれていたそうです。

先ほど訪ねた「すみだ郷土文化資料館」では、そんな様子がジオラマで再現されていました。サクラの季節はきっと華やかで美しい光景なのでしょうね。

アクセスと参拝情報

東京メトロ半蔵門線「押上駅」から徒歩約15分、都営浅草線「本所吾妻橋駅」から徒歩約10分。

開門時間 9:00~17:00 ※11〜2月は9:00〜16:30
料金 無料
公式サイト http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/sumida/3137

※掲載の情報は2026年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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