ノスタルジックな夕陽スポット『八幡の流れ橋(上津屋橋)』(八幡市)

京都府

木津川に架かる歩道橋・上津屋橋(こうづやばし)は、増水時にあえて流されることで損壊を防ぐという特殊な機能を備えています。コンクリートにはない風情を感じさせる木造橋で、撮影スポットとしても人気。今回はちょうどサンセットに訪れることができました。

訪問日:2021/9/24(金)

趣深い木造橋

上津屋橋は、昭和28年に掛けられた全長356.5mの木造橋。歩行者と自転車専用の橋で、京都府道281号の一部にも指定されています。

観光名所として知られていますが、実際のところは生活道路といった印象。夕方に訪問したところ、ウォーキングしている人や自転車に乗った学生、そしてちょんまげを結ったサラリーマン(!)など、地元の方が多く通行しておりました。さすが京都です。

橋の下を流れるのは木津川(きづがわ)。三重県の青山高原を源流に、京都府南部を流れる川で、宇治川、桂川と合流して淀川になります。転落防止の欄干などは無いため、縁に立つとちょっとドキドキしますね。

流れ橋の構造

この橋は川の水位が上がると橋桁と橋板が流されることで損壊を防ぐという特殊な構造をしています。そのため、「流れ橋」との通称で呼ばれております。

確かに流れてしまえば壊れることはありませんが、実際のところ大丈夫なのでしょうか?こんな大きな橋のパーツが流れたら下流に被害が出たりするのでは・・・。

実際に橋をよく見ると、橋板はワイヤーロープでしっかりと繋がっています。

水位が上がると、このようにぶらーんと流れていく仕組みになっています。水位が下がったら、引き上げて橋の上に乗せれば元通りの橋の姿になるのです。

流れまくってる流れ橋

河川敷は広く、一部の区間では降りて見上げることもできます。下から見ると、橋の裏側が良く見えます。

よくみると橋脚がコンクリートでしっかりと補強されています。さらに、1段持ち上げたような少し不思議なカタチ。

1953年の完成から、なんと20回以上も流されているそう。観光客としては「流れ橋ってちゃんと効果を発揮しているんだな」と思ってしまいますが、生活道路として使用している人にとってはたまったものではありません。実際に流れると復旧まで数か月間通行止めになってしまうため、生活に大きな支障が出てしまいます。

流れ橋から永久橋へと作り変える意見も出たようですが、橋面を高くしたり、コンクリート構造を取り入れたりといった改修に落ち着いたようです。

人気の撮影スポット

この上津屋橋は、その風流な外観から撮影スポットとしても人気な橋です。

特におすすめなのが夕陽のタイミング!日中は他のスポットをめぐり、多くの観光スポットや寺院がクローズした17時以降に訪れるとスケジュールとしてもちょうど良い感じです。

西に沈む夕陽をバックにするため東詰へ向かったのですが、そちらは水量が多く河川敷に降りることができません。周辺は藪が多く、良いポイントが見つからず。

というわけで、西詰から河川敷に降りて、下から狙ってみるとちょうど良い感じにに夕陽を背にした橋の姿を撮ることができました!

なんといっても通行する人が多いのがポイント。夕陽の中を歩く人や自転車の影が良い味出してます。こういう素敵な夕焼けが見られると、何はなくとも「今日は良い一日だった」と思わせてくれます!

アクセスと周辺情報

京阪本線の石清水八幡宮駅よりバスで約20分、バス停《上津屋流れ橋》下車後すぐ目の前。

車の場合は第二京阪道路の八幡東ICから約1分。駐車場は「やわた流れ橋交流プラザ 四季彩館」に停めることができます。八幡屋というレストランや、四季の湯という入浴施設もあるので、夕陽のあとはそのまま夕食とお風呂にするもアリです。

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