これぞ日本の原風景!『美山かやぶきの里・北村』(南丹市)

京都府

京都の市街地から遠く離れた美山には、茅葺き屋根の家屋が多く保存されたかやぶきの里があります。ただ歩いているだけでも気分の良い集落ですが、よく見ると小さな小屋のようなものが多数設置されていることに気が付きました。いったい何なのでしょうか?

訪問日:2021/9/25(土)

なぜか懐かしい町並み

京都の南丹市美山町、美山川沿いにある北村。かつて日本海と京都をつなぐ鯖街道として栄えていました。現在も茅葺きの家屋が立ち並ぶ情緒あふれる山里の風景が保存されており、重要伝統的建造物群保存地区に選定。「美山かやぶきの里」という名で人気の観光地となっています。

集落内には立派な茅葺き屋根が立ち並びます。50戸ほどある建物のうち、38戸が茅葺き屋根の家屋。日本の原風景とも呼べる町並みが広がり、何も考えずただ歩いているだけでも楽しいです。

昭和を感じさせる丸型ポストなど、写真に撮りたくなるポイントもたくさんあります。こういう町並みで暮らしたことなんてないのに、なぜか懐かしく感じるから不思議です。

北山型の家屋

岐阜県の白川郷や富山県の五箇山、福島県の大内宿など各地に存在している茅葺き屋根集落。ひとことで茅葺き屋根といっても、その建築様式はそれぞれ異なっています。

この美山の茅葺き屋根家屋は「北山型」と呼ばれるタイプ。4方向から斜面の屋根が組み合わさる入母屋造りとなっています。

さらに、屋根の上がポイント。まるで神社建築のような斜めにクロスした「千木」と、その上に横たわる「雪割り」が特徴的です。

白川郷、大内宿、美山北村の3つの集落を「日本三大茅葺集落」と呼ぶこともあるそうです。

四季の魅力

春はサクラやレンゲ、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と季節によって様々な魅力があります。

今回は9月下旬頃に訪問。紅葉にはまだ早いかなと思っていたのです、一面にソバの花が咲いていました。白くてふんわりとした花が広がる様子は、まるで雲のよう。茅葺き屋根と合わせると、夢の中の世界です。

さらに、集落内では随所にコスモスの花壇が。規模は小さめですが、コスモスの背が高いおかげで茅葺き屋根とコラボレーションさせて写真に撮ることができます。

いろいろな時期に行ってみたいものですが、やっぱり雪に包まれた冬が気になりますね~。

家屋に寄り添う謎の小屋

突然ですが、ここでクイズ!集落を歩いていると、このような小屋を見かけます。茅葺き屋根の家屋の近くには必ずこの小屋が設置されていますが、いったい何でしょうか!?

答えは・・・・・

放水銃の格納庫なのです。

茅葺き屋根は火災に非常に弱いため、いち早く消火できるように家屋1棟につき1つの放水銃が設置されているのです。

5月と12月には点検のため、この放水銃を一斉に放ちます。茅葺き屋根の中をまるで噴水のように立ち上がる水柱はココでしか見ることのできないオリジナリティあふれる光景です。

ちなみに、放水銃を取り出すときは、屋根がパカッと開くそう。これは見てみたいです・・・!

名物のプリン

民具や史料を展示する「美山民俗資料館」や「ちいさな藍美術館」といった施設がありますが、いずれもオープンするのは10:00や11:00。

今回は9:00頃の訪問だったため、どこもまだ開いてないよなぁ・・・そう思っていたところ、集落内にあるカフェ美卵(みらん)は営業開始しておりました。通常は10:00オープンのようですが、この日は早めに開けていたみたいです。

ここでは、美山産の卵を使ったプリンを食べることができます。

ビンに入ったかわいらしいプリン。濃厚な卵の風味と甘いカラメルがとっても美味しい一品です!他にもコーヒーやジェラートなども扱っており、集落散策のひとやすみポイントとしてもぴったりです。

各施設の営業時間は時期によって変わるので、お目当てがある方は事前に確認してからの訪問がおすすめです。

アクセスと営業情報

公共交通機関を利用する場合は、京都駅から電車とバスを乗り継いで約2時間。美山ナビのサイトがとってもわかりやすいです。

アクセス(公共交通機関)
暮らすように旅をする 京都 美山ナビ 京都美山の観光総合案内サイト。かやぶきの里おすすめスポットやランチ、アクセス情報をお届けします。

駐車場は2020年より有料となり、普通車500円。休日などはなかなか混雑するので、早めの到着がおすすめです。

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