国立機関が運営する、食と農業をテーマにした科学ミュージアム。リニューアルされた館内は、まるで万博パビリオンのような仕上がり。文字も映像もたっぷりと詰め込まれた、とにかく情報たっぷりな科学館です!
農業を学べる科学館
多数の研究機関が立ち並び、「サイエンスシティ」と称される茨城県つくば市。研究機関の中にはミュージアムを備えており、誰でも見学することができる場所もあります。
今回紹介する食と農の科学館も、そんなサイエンスミュージアムのひとつ。管理している農研機構は、日本の農業と食品産業の発展を支える国立の研究開発法人。この分野では国内最大の研究機関として、全国に拠点を持っています。

この科学館の概要を見ると「農研機構の研究成果を中心に、農林水産関係国立研究開発法人の研究、農業技術発達の歴史等を含め、農業と食品に関する技術を紹介しています。」とのこと。そのたたずまいと相まって、めっちゃ堅いミュージアムな予感がします。
入館料は無料、受付でどこから来たかと人数だけを記入すればOK!お盆期間の日曜日に訪ねたところ、私以外誰もいませんでした。
パビリオン風なミュージアム
内部は想像以上にモダンなミュージアム。2026年3月にリニューアルを果たしたばかりであるため、デジタルコンテンツ盛りだくさんです。

タブレットや実物の展示も多数。とっつきやすい雰囲気ですが、情報量がとにかく多い!

文字がびっしり!専門的な単語も多く、内容はけっこう難しめ。でもこの知らない未来が見える感覚は万博パビリオンを思い出します。

3面スクリーンのシアターもあります。流れていた「スマート水田輪作体系」では、実際の農機具の動きや、農家さんのリアルな声を映した臨場感あふれる映像を見ることができました。

模型や実物を使った展示
映像とパネルだけでなく、一部には模型や実物の展示もあります。こちらはくぐれんテグスちゃん。50cm間隔で張られたテグスであり、果樹園におけるカラスの侵入を防ぐための装置です。

植物工場の再現もあります。温室とは異なり、二酸化炭素や光をコントロールして植物にとって快適な環境を作り上げているそう。

こちらは糖の延べ棒。稲ワラを長期保存するために高密度化したもので、変質を防止して長期貯蔵が可能になります。その後、微生物を用いて糖液に変え、酵素やエタノールの生産に使用するそうです。

真っ赤なドレスは、遺伝子組み換えカイコの超極細シルクを使用しています。遺伝子組み換えカイコは、抗体シルクを使った動物用経口ワクチンの開発にも活用されているそうです。

他にも、日常および災害時の点検結果を登録する「ため池管理アプリ」や、AIによる乳牛行動モニタリング、品種改良で生まれた野菜や果物、害虫駆除など、様々な展示があります。
とにかく情報量が多すぎます!!
そして、どれもちょっと難しい!!!
どこを読んでいても、いくつか知らない単語が出てくるので、ある程度の知識かスマホ検索する気力が必要です。もしかしてこの施設のターゲット、この分野を学んでいる学生さんとかなのかな?
未来を感じるスマート農業
こちらは農業用ドローン。農薬、肥料、種子の散布などに利用され、さらには空撮画像のデータを活用して分析も行うことができます。大阪・関西万博の『未来の都市パビリオン』の記憶がよみがえってきました!

出たKubota!農作業アシストスーツは、収穫物の運搬や果樹の棚下作業などを補助し、体の負担を軽減してくれる装置。着けてみたいです。

農業用追従ロボット「メカロン」は、人と一緒に移動して、収穫物の運搬作業を補助するロボット。キャタピラ搭載で、ぬかるみや多少の起伏もなんなく走行できます。農家さんについていく姿の映像も。ペットみたいでちょっとかわいい。

こちらはほ場水管理システム。水田の様子をスマートフォンで確認、操作することができます。日々の気象情報をもとに、自動スケジュール作成も行うことができるそう。(※ほ場(圃場)とは、農作物や家畜を育てるために管理された土地)

情報たっぷりな農機具の歴史
奥地にあるのは農業技術発達資料館。これまでのパビリオン感が収まった、ちょっぴり古そうな雰囲気の展示室です。

「農業技術のあゆみをたどる」ということで、こちらの展示室では以前に主流だった農具を展示しています。木やワラを中心につくられた農具が並ぶ様子は、各地の民俗資料館でおなじみの雰囲気。

しかし!それぞれ名前が記載され、なんと解説もあります!
各地でずらりと並ぶ農具を見るたびに、もっと解説がほしいと思っていましたが、基本的にはどの資料館も解説があるのは一部の展示だけ。もっと知りたいと思っていた私にとって、これはびっくりな展示。
進んでいくと、耕運機、トラクター、コンバインなどの展示もあります。これはこの科学館ならでは。

おまけくらいの展示かと思いきや、あふれる情報量。やっぱりこのミュージアムはすごいです!!


アクセスと営業情報
| 開館時間 | 9:00~16:00 |
|---|---|
| 休館日 | 日曜※祝日は開館 |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | https://www.naro.go.jp/tarh/ |
※掲載の情報は2026年8月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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