オオハクチョウやユリカモメを間近で観察『白鳥の里』(潮来市)

茨城県

潮来市の北浦湖畔にある白鳥の里はバリエーション豊かな水鳥が飛来するバードウオッチングポイント。餌付けされた鳥たちは人馴れしているので、近くでじっくりと観察できます。写真撮影にもおすすめの場所です。

2021/2/21(日)

水鳥が集まる場所

日本で2番目の面積を誇る霞ヶ浦を構成する湖・北浦。その湖畔の一角には、通称「白鳥の里」と呼ばれる水鳥が集まるポイントがあります。土手にあがると20台ほどの駐車スペースがあり、その目の前に広がります。この時点で、あまりの鳥の数にびっくり!!

16:30頃の訪問でしたが、日曜たったためか5〜6組のグループでにぎわっています。「夕焼け小焼け」のチャイム放送が流れ出すと、徐々に人は減っていき、17:30には誰もいなくなりました。ひと目を気にせず楽しみたい方は遅めの時間が良いかもしれません。

誰でも餌やり可能?

この水辺にはいくつかのルールがあります。特に重要なのがこの2点。

①エサは、お米(他あいもみ、くず米)・食パンのみにして下さい。
②エサをあたえるのはこの場所だけ

野鳥への餌やりって禁止になっている場所の方が多い気がしますが、ここはOKなようです。観光地ではないのでエサの販売などはありませんが、あらかじめ食パンやお米を持参すれば、自由に餌やりが楽しめます。お子様連れできている方もおり、ちょっとした穴場レジャースポットなのかもしれません。

あと、別の看板に書かれていたのが、野鳥に触れないようにとのこと。ここのハクチョウから鳥インフルエンザが検出されたことがあります。本来ならば人間には感染しないのですが、新種が出る恐れもあるので、基本的に接触はNGです。

雄大なハクチョウ

やっぱり目がいくのは華麗なるオオハクチョウ。北浦湖岸には昭和56年に初めて飛来して以来、その数は徐々に増えていき、現在は100羽以上になることもあるそう。この白鳥の里には、だいたい20羽くらいのオオハクチョウがいました。

他に集まっている鳥よりも圧倒的な存在感。首を高く持ち上げた姿は、白亜紀の大型竜脚類みたいです

時折つばさを広げてバサバサッと羽ばたくのですが、翼長2mにも及ぶため迫力満点!!ただしタイミングが読めないので写真に撮るのは非常に困難。じっくり観察していると、タイミングが掴めたりするのでしょうかね。

一回り小さいコハクチョウや、顔の色が異なりコブのあるコブハクチョウもそれぞれ一羽ずつ混じっていました。写真を撮ろうとしていたのですが、気が付いたら遠くの方へ行ってしまっていました。鳥たちはなかなか気まぐれで、いつの間にか飛び立ってしまうこともあります。撮影チャンスは逃さないようにご注意ください。

※オオハクチョウが飛来するのはだいたい11月下旬から3月上旬の冬場限定となります。この時期以外は、コブハクチョウが通年見れるそうです。
※期間中であっても日中は別の場所へ飛んでいることが多く、朝と夕方が狙い目だそうです。

圧倒的多数のオナガガモ

「白鳥の里」という名ですが、見ての通りハクチョウ以外の鳥の方が圧倒的に多いです。最も数が多いオナガガモで、水面を埋め尽くす勢いで集まっています。オオハクチョウも取り囲まれてしまいすっかり困惑・・・かに見えて、あんまり気にしていない感じです。

メスは褐色で地味ですが、オスはブルーグレーの羽毛とすらっと伸びた尾がとても美しい。こげ茶色の頭部にはうっすらと緑のシャドウが入っており、おしゃれなアクセント。

ここに集まる鳥の中で最も人間に対して積極的。エサを持っていると分かると、かなり接近してきます。左手にパンをもったままスマホカメラを操作していたところ、指ごと食いつかれました。

黒一点なオオバン

オナガガモに紛れているのはオオバン。真っ黒い体に白い頭がトレードマークで、非常に見分けやすい姿をしています。オナガガモと異なり、雌雄はほぼ差がないようです。

動きのパターンはオナガガモとほぼ一緒で、水面をぷかぷか浮いていたり、陸上をスタスタ歩いたりと自由に動き回っています。ただし、オオバンはカモ科ではなくクイナ科なので、体つきやクチバシなど様々な部分がカモとは異なっています。

その中でも、ぜひ着目してほしいのが。アンバランスなほど大きく、指がパンパンに膨らんでいます。オオバンは他の水鳥と違い水かきが無いのですが、その替わりこの大きな足でスイスイ泳いでいます。

飛翔が美しいユリカモメ

タイミングが良いとユリカモメの群れも集まってきます。

このユリカモメ、他の鳥とは異なり空中キャッチをすることができます!水面で泳いでいるユリカモメの頭上に向かってエサを投げると、一気に飛び立って華麗な空中キャッチを見せてくれます。あまりの瞬発力の高さに関心してしまいました。

せっかくならば翼を広げて羽ばたく様子を写真に収めたい!そう思ったのですが、エサ投げ&シャッターをすぐさま切り替えられず、どうやっても見切れてしまいます。2人以上で訪問すれば、エサ投げる人と写真撮る人で分担すると迫力ある写真が撮れそうです。

アクセス情報

東関東自動車道の終点となる潮来ICから約15分弱。水郷潮来あやめ園鹿島神宮からは20分程度なので、セットで訪問するのもおすすめです。

最寄り駅となる鹿島線の延方駅からバスを利用すれば、乗車時間5分の《水原観音愛染院前》下車後、徒歩6分ほど。ただし、本数は非常に少ないので帰りのことを考えるとなかなかハードかもしれません。歩くと30分以上かかります。

近くにお店は少ないため、エサとなる食パンやお米は事前に用意しておくのがベストです。食パンの場合は細かくちぎっておくと、さらにスムーズに餌やりが楽しめます。

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