独特のカラーリング”笠間朱色”が映える『笠間稲荷』(笠間市)

茨城県

三大稲荷に数えられることもある、日本を代表する稲荷神社。多くの社殿に塗られたオリジナリティある笠間朱色の色合いは、風流な魅力を放ちます。比較的新しめの建築が目立ちますが、江戸時代に造られた本殿は見ごたえ抜群です。

2021/5/28(金)

重厚な社殿

参拝者を出迎える立派な楼門。矢と剣を備えた「随身の像」が左右に安置されています。門自体は1961年竣工という新しい建築ですが、この像は文久年間に安芸(広島県)の鷲尾石鸞という名工によって作られたそう。

続いて拝殿。こちらも1960年竣工という昭和中期の建築ですが、重厚な雰囲気が出ています。御祭神は宇迦之御魂神(ウカノミタマノミコト)という、生命を司る神様。御神徳は広く、殖産興業から火防、蘇りなど多岐に渡ります。

見逃せない本殿彫刻

笠間稲荷にお参りに来たら、忘れてはいけないのが本殿。拝殿の裏側へまわると、その姿が見えてきます。

拝殿の奥に鎮座する本殿は江戸時代末期の1854年頃に造られたとされています。銅瓦葺・総欅の権現造で、国の重要文化財にも指定されています。

比較的新しめの建築が多い境内ですが、この本殿と、同じく江戸時代の建築である東門だけはずっしりとした歴史を感じることができます。

柱や外壁は精巧な木彫りの彫刻がびっしり!「三頭八方睨みの龍」や「牡丹唐獅子」など、様々な動物や植物が非常に緻密に彫られており、見ごたえは抜群です。

笠間朱色のカラーリング

笠間稲荷の社殿は、他の稲荷神社で見かける朱色とは少し異なるカラーリング。朱色というよりは、臙脂(えんじ)色に近い味わい深い色合いです。

近年この色は「笠間朱色」という名で呼ばれています。門前通りの景観を整備するにあたり、この色をシンボルカラーとして扱うことを開始。多くの場所で、このカラーリングが使用されることとなりました。

多くのお店が店先に笠間朱色の布を張ったり、幟を立てています。信号機や道路標識にもこの色が使用されており、町全体で統一感が生まれている。こういった見た目にわかりやすいコンセプチュアルなまちは、観光客を楽しませてくれます。

たくさんのキツネ

稲荷神社ということで、境内にはたくさんのキツネの姿を見ることができます。特に集まっているのが、本殿の裏にある狐塚

石でできたものや、陶磁器製のものなど、たくさんのキツネがずらりと並ぶ。役目を終えたキツネが集まって、お話しているようにも見えます。

稲荷神社といえばキツネをみかけるため、稲荷大神=キツネだと思いがちですが、実はそうではありません。キツネは、御祭神である稲荷大神・宇迦之御魂神の神使(しんし=神の使者)。

キツネは農業のはじまる冬の終わりから収穫の終わる秋まで人里に現れることから、稲の育成を守護する「田の神」として信仰されていました。これが農業神としての性格を持つ稲荷大神と結びついた、という説があるそうです。

周辺はいなり寿司がたくさん

笠間稲荷の門前通りにはいなり寿司のお店がたくさん。普通の酢飯をつつんだいなり寿司だけでなく、胡桃やソバなど具材のバリエーションが豊かなのが特徴です。

こちらは「つの国や」のそば稲荷。お米の代わりにコシのあるソバが詰まっています。ご飯タイプに比べると、つるんと食べられます。

お蕎麦と一緒に舞茸が入っているのも特徴。風味豊かな味わいの逸品でした。

アクセスと営業情報

JR水戸線の笠間駅から徒歩約20分。友部駅発の「かさま観光周遊バス」(1日8便・1回100円)を利用すれば、約17分で向かうこともできます。また、秋葉原駅から笠間・益子直通の高速バス「関東やきものライナー」という便もあるようです。

車の場合は北関東自動車道の友部ICから約5分。駐車場は「①笠間稲荷神社駐車場」と「②地蔵前駐車場」の2ヶ所が無料で利用できます。ただし、①は台数が少なく、②は300mほど歩きます。周辺には有料駐車場も多く、相場は300~500円ほどでした。

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