アイヌ民族の歴史や文化を正しく伝え、未来へ受け継ぐためにつくられた国立の文化施設。再現されたコタンを歩いたり、伝統工芸に触れたり、歌と踊りを鑑賞したりと、様々な角度からアイヌ文化を体験することができます。
アイヌ文化を学べる施設
2020年7月12日に白老町にオープンした「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、アイヌ文化の復興・創造・発展のための拠点施設。アイヌ民族の歴史や文化を「見て・聞いて・体験して」学べるスポットです。チケットはおとな1,200円。14:00以降は半額の600円で入園することができました!

・国立アイヌ民族博物館で歴史や文化を学ぶ
・伝統芸能(古式舞踊や楽器演奏)を鑑賞する
・工芸などの文化体験に参加する
・復元された伝統的な家屋「チセ」を見学する
・アイヌの伝統的な料理を食べる
ウポポイでできることは、ざっくりとこんな感じです。なお、「ウポポイ」とはアイヌ語で「おおぜいで歌うこと」を意味しています。
キャラクターは「トゥレッポん」。アイヌ文化で大切な植物「トゥレㇷ゚(オオウバユリ)」の鱗茎をモチーフにしています。クマ、キツネ、フクロウといった動物の方がキャラクターモチーフとしては雰囲気出そうですが、アイヌ文化において動物はカムイ(神)。あえて外したのではないでしょうか。

伝統工芸品にさわれる工房
見ごたえのありそうな「国立アイヌ民族博物館」は最後に回して、まずはイカㇻ ウシ(工房)へ行ってみることにしました! ⽊彫、刺しゅう、楽器演奏の体験を行っている場所であり、内部では実際に職人さんが作業する様子を見学することができます。

こちらのトンコリはサハリンアイヌが使用した琴状の楽器。細長い姿は、人の体を表しているそうです。ここに展示されているものは、実際にさわることができます。フレットの無い弦楽器で、ハープみたいです。

日常の生活や狩猟、漁労などで使用する小刀・マキリもおさわりOK。間近で見ると、精巧な細工が施されていることがよくわかります。

チェプケレは魚の皮で作られた靴。底にヒレがくるようになっているのは、滑り止めでしょうかね。

再現された伝統的コタン
奥地にある「伝統的コタン」はかやぶきのチセ(家屋)が再現されており、⽣活空間を体感できるエリア。

木でできた檻、ヘペレセッもあります。春先のヒグマ猟で捕獲された子グマを飼育するための檻。大切に育てられた後、成長すると、熊の霊送りの儀礼「イヨマンテ」が行われるといいます。

内部に入れるチセもあります。囲炉裏を中心に、棒の先に削り屑のついた祭具イナウが置かれていたり、衣装が展示されていたりします。スタッフさんも常駐しており、ゴールデンカムイのちょっとした裏話なんかも聴かせてくれました。

アイヌ衣装の体験も可能。通常なら恥ずかしくてスルーしてしまうのですが、スタッフのお姉さんにのせられて着ちゃった!似合うかな?

歌や踊りの実演も
コタンの広場に集まる人々。ここでは室内の⾒学のほか、アイヌの暮らしや⽂化について解説するプログラム等を実施しています。今回は15:30に開催された「ウパㇱクマ」を見てきました!

コタンの暮らしの紹介と歌や踊りを実演してくれる約15分のプログラム。アイヌの地名の解説からはじまり、ムックリの演奏がスタート!ビョンビョンとコミカルでありながらもちょっとサイケな雰囲気もする音色です。

続いて先ほども見かけたトンコリが登場。徐々に音が増えていく、ミニマルな演奏。こうやって弾くのですね!

最後はトンコリの演奏に合わせた踊り。6人の踊り子がまわりながら歌う姿は、「かごめかごめ」のような童謡感。気になるのは、歌にめっちゃ巻き舌を使うということ。私にはできないぞ。

ホールで開催されるプログラム
「アイヌ古式舞踊」や、ムックリ演奏などのアイヌの芸能を上演している「ウエカリ チセ(体験交流ホール)」。歌と踊りの実演である「ウポポ ネワ リㇺセ」が見たかったのですが、上演時間に間に合わず。最終回17:00のアニメーション映像「カムイ ユカㇻ」を見ることにしました。

内部は定員303名のおおきなシアター。なんとお客は私ひとり!!平日の閉園間近の時間帯、もう客足はまばらです。
上映された物語は「カムイを射止めた男の子」と「キツネに捕まった日の神」の2つの作品。

「カムイを射止めた男の子」は、獲物を狩るではなく「カムイを迎える」というアイヌの精神を感じ取れる内容。「キツネに捕まった日の神」は、日の神チュプカムイを妬んだキツネが、日の神の子どもポンチュプカムイをさらってしまうストーリー。映像が床にまで広がる、幻想的な作品でした。
4つの飲食施設
ウポポイには「オハウとジビエの専門店 海空のハル」「フードコートキッチンporo」「カフェリムセ」「sweets café ななかまど イレンカ」と4つの飲食店があります。いずれも入園口付近に集中しているのが利用しやすくて良いです。

ゆっくり食事したいところですが、いろんな事情で到着が遅れてしまったので、帰り際に「カフェリムセ」にてペネイモだけ食べてみました!

冬の間に屋外で凍結と融解を繰り返して発酵させたイモを、水でさらしてから団子状にしたメニュー。甘さはほんのわずかで、さっぱりした口当たりでした。
長くなってきたので、今回はこのあたりで。次回はウポポイのメインコンテンツ、「国立アイヌ民族博物館」について書きますね!つづく。
アクセスと営業情報
| 開園時間 | 4~10月:9:00~18:00 11~3月:9:00~17:00 |
|---|---|
| 休園日 | 月曜、年末年始など |
| 料金 | 1,200円 |
| 公式サイト | https://ainu-upopoy.go.jp/ |
※掲載の情報は2026年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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