激レア生物の剥製と館長が展示されたディープな博物館『つやま自然のふしぎ館』(津山市)

岡山県

生き物のはく製がたっぷりとそろった博物館。ワシントン条約以前のものも多く、動物園などでは見られない動物の姿も。そして、他の博物館には絶対ない、まさかの人体展示があります!

訪問日:2026/4/29(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

マニアックな私設博物館

津山城と津山郷土博物館のそばにあるのがつやま自然のふしぎ館。正式名称は「津山科学教育博物館」といい、森本慶三という人物によって1963年にオープンした私設の博物館です。

建物は「津山基督教図書館高等学校夜間部」の校舎を改築したものとのこと。この学校も森本慶三が立ち上げた施設。津山生まれの学者であり、自分の財産を地域のために捧げた人物なのです。

館内は3階にわたり展示室が続いています。化石、貝類、昆虫標本など、自然科学系の展示がたっぷり。リニューアルはされておらず、かなり老朽化は感じます。

ずらりと並ぶ希少動物の剥製

ここの展示で凄いのは、なんといっても動物の剥製。その種類は約800種類というから驚愕のボリュームです!

キンシコウ、マレーバク、ユキヒョウ、クロヒョウ、モウコガゼル、ヤシジャコウネコなど動物園でもほとんど見かけないような種類がたくさん。

どうせなら珍しい種類を重点的に見たい、そんなときはこちらのレッドリストのサインを参考に!

EX:絶滅種
EW:野生絶滅種(飼育下のみ、もしくは本来の生息地と異なる場所で野生化)
CR:近絶滅種(野生絶滅の危険性が高い)
EN:絶滅危惧種(野生絶滅の可能性がある)
VU:危急種(絶滅危惧種になる可能性がある)
NT:近危急種(すぐ絶滅する危険性は低いが、将来的に可能性あり)

各動物の名称のプレートに、このアルファベットが記載されているので、それを参考にしてみるのがおすすめ。

ここの展示は希少動物の取引を制限するワシントン条約以前に集められたものばかり。したがって、今は入手不可能なものもたくさんなのです。

人気者のアニマルたち

険しい表情でドラミングをするローランドゴリラ。「CR」なので近絶滅種です。

スマトラトラ(左)と、アムールトラ(右) どちらも絶滅危惧種「EN」。同じトラですが、住んでいる地域がそれぞれ異なっています。暑いインドネシアに暮らすスマトラトラと、寒いシベリアに暮らすアムールトラ、毛の長さがぜんぜん違いますね!

なんとキリンの剥製もあります。脚を折りたたんで座っていますが、立ったらどれくらいの高さになるのでしょうか。

小型とはいえ、まさかのゾウもいます。動物園でも見かけるアジアゾウ、実は絶滅危惧種「EN」なのです。

激レアな生物の姿も

ジャイアントイランド(VU)はアフリカの森林に暮らすウシ科の動物。めっちゃ大きくて、体長は3m近くあります!

扇形に広がる尾が特徴的なオオライチョウ。ヨーロッパからシベリアの針葉樹林に暮らす鳥です。こんなライチョウ初めて見ました!

ニホンカワウソ(EX)もいます。1970年代までは高知県と愛媛県にわずかに確認されていましたが、1979年の確認を最後に目撃例がなくなります。2012年に環境省により絶滅宣言がなされているため、現在は見ることができません。

センザンコウ(CR)ってご存知でしょうか?アフリカやアジアの森林やサバンナに暮らすウロコに覆われたアルマジロみたいな生き物で、敵に襲われるとまつぼっくりみたいになり身を守ります。動物園で飼育されてたっけ?と思い調べてみた所、上野動物園で飼育されていましたが2025年12月に天国へ旅立ってしまったそう。ということで2026年4月時点ではゼロです!

動物園で見られないといえば、こちらのミユビナマケモノ。様々な施設で割と見かけるナマケモノですが、いずれもフタユビナマケモノ。ミユビナマケモノは飼育が難しく、なおかつワシントン条約で規制されているため日本で見るのはほぼ無理なのです。

巨大なアザラシは、ゾウアザラシ(EN)。南極に暮らす生き物で、体長300〜580cm、体重は400kg〜5000kgという超大型のアザラシなのです。

その隣に並んでいるのはホッキョクグマ。北極に暮らす生き物であるため、自然下では対面することは絶対にない2頭。前代未聞の展示であるため、ポップには「この感動をあなたに!!」という煽り文句も。

まさかの展示される館長

館内には人体に関する展示もあります。その棚の一角にずらりと並ぶのは脳、心臓、肺、肝臓といった人間の臓器。ここだけ撮影禁止となっています。

この臓器の標本は創設者の森本慶三氏のコレクションではなく、なんと森本慶三氏御本人!!

生前に書かれた遺言によるもので、「法の許す範囲で、自分の臓器を標本として展示してほしい」という遺言書も展示されています。当時、人間の臓器の標本展示は、国内の博物館で初であったそう。

まじまじと実物を見る機会なんて、普通に暮らしていたらないです。というか自分の設立した博物館に自分を展示してしまうなんてクレイジー過ぎます!!(超褒め言葉)

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 3月、5月、7月、9月、11月/毎週月曜日(GW期間中は開館)
1月、2月、6月、12月/毎週月・火曜日
4月、8月、10月 /毎日開館
料金 800円
公式サイト http://www.fushigikan.jp/

※掲載の情報は2026年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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