折り重なる石垣と無数の櫓に包まれた鉄壁の要塞『津山城』(津山市)

岡山県

かつての美作国を治めていた森氏の城郭。建築は残っていませんが、幾重にも折り重なる立派な石垣は見ごたえ抜群!無数に存在した櫓のうち、備中櫓が復元されており、当時の姿を感じることができます。

訪問日:2026/4/29(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

公園として整備された城跡

津山の中心部に残る津山城は、「平山城」と呼ばれる形式の城。姫路城、松山城と並んで「日本三大平山城」とも呼ばれています。

津山観光センター駐車場に車を停めて、石段を進んでいきます。目の前には立派な三の丸の石垣。

その先の冠木門にて受付。お城は鶴山公園として整備されています。公園ですが、開園時間が決まっており、入園料も必要です。早朝や夜間は入れないのでご注意ください。

津山城のヒストリー

津山城を築いたのは森忠政。織田信長の寵臣として知られる森蘭丸の末弟です。かつて山名忠政が築いたが廃城となっていた鶴山城をもとに築城、13年の歳月をかけて元和2年(1616年)に近世城郭として完成しました。

森家が断絶すると、越後国高田藩の松平宣富が入城。明治維新まで松平家が城主をつとめます。

明治時代の廃城令により廃城に。神社に移築された一部の建築を除き、解体されます。その後、明治33年(1900年)に鶴山公園として整備され、昭和38年(1963年)には国史跡に指定されました。

数々の門を越えて

表門はきれいに整形された石垣が立ちはだかります。

三の丸から二の丸へと進む表中門跡は、城内で最大規模の櫓門があった場所。立派な石垣は、高さ6m以上ありそう。この高い石垣が何重にも重なる構造を「一二三段」と呼ぶそうです。

二の丸から本丸表鉄門へ至る櫓門、切手門の跡。五月の新緑に包まれた石垣は美しいですね!

本丸への入口となる表鉄門。その名称から、門扉全体が鉄板で覆われていたと考えられています。

くねくねと曲がる通路に、次々と現れる石垣の門跡。これは攻めにくそうなお城です!

再現された備中櫓

多数の門を超えてたどりついた本丸。長局という多門櫓と、到来櫓があった場所は、現在は見晴らし抜群の展望台。藤棚とベンチも設置されて、おしゃれな雰囲気です。ここめっちゃ良いですね!!

その先にあるのが備中櫓。本丸御殿の南西端に位置する櫓で、2005年に築城400周年を記念して復元されました。現在、城内で唯一復元されている櫓です。

内部は畳敷きの座敷。森忠政の甲冑(複製)や、津山城の映像など、グッズ販売や御城印などの扱いがあります。窓には木枠があるため景色はほどほどですが、本丸を目指して登ってくる人の姿を眺められます。

今も残る天守台

本丸には天守閣跡が残されています。かつて、ここには五層の層塔型天守が建てられていました。

登る途中にはハートの石も。この奇石に触れたカップルは恋が成就するらしいです!お城デートなんて羨ましいですね・・・。

最上部は開放的な展望台。津山の街並みを広く見渡せます。

明治時代の廃城令により天守閣は取り壊されてしまいますが、実はかつて天守閣が再建されていた時期がありました。

それは昭和11年(1936年)に開催された「産業振興大博覧会」のとき。博覧会の呼び物として2/3サイズで再建されていたのです。昭和20年(1945年)に空襲の目標になるという理由で取り壊されるまで、ここには一時的に天守閣が聳え立っていたのでした。

なお、その天守は「張りぼて」の愛称で親しまれていたとのこと。軽くディスってないですか・・・?

立派過ぎる要塞

立派な天守閣に加えて、特筆すべきは石垣とその上にのる櫓。複雑かつ重厚な石垣に、77棟もの櫓を備えた強固な要塞でした。

「津山郷土博物館」の復元模型

気になるのは、なぜこれほどまで立派な城がこの地に建てられたのかということ。これは諸説ありますが、まずは「関ヶ原の戦い」以降となる元和2年(1616年)の築城であるため、西国大名への抑えという意味が強かったようです。また、この地域は土豪が多かったため、周辺に対して権威を示す必要があったそう。

この時期は姫路城、名古屋城、熊本城といった大きな城郭が各地に造られた時代。「巨大城郭ブーム」であった、なんて考えもあるみたいです。


さてさて、最後の一枚はこちら。

津山市大谷の石山登山道にて見つかった石で、石を割るための矢穴があることから津山城築城時に切り出された石と考えられています。何らかの理由で築城時に運ばれなかったため、「忘れ去られた石」と名付けられていました。

平成16年に引き上げられ、同年に開催された津山城築城400年記念事業にて「修羅」という木のソリに乗せられて城まで届けられたそう。400年の時を経て、お城にたどり着いた石、活用はされていませんが、城内に鎮座して訪れる人を見守っているみたいです。

アクセスと営業情報

中国自動車道津山IC・院庄ICから車で約15分、JR津山駅より徒歩約10分。

開園時間 8:40-19:00 ※時期によって異なる
休園日 12/29~12/31
料金 310円
公式サイト https://www.tsuyamakan.jp/rcCEUdxa/9Rqhbi-p

※掲載の情報は2026年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました