尾道側からしまなみ海道を進むと、2つ目の島となる因島(いんのしま)。因島アメニティ公園でシンボルであるザウルくんを見た後は、HAKKO PARK、フラワーセンター、水軍城、自転車神社、水族館といろいろめぐって島の魅力をたっぷりと堪能してきました!
因島ってどんな島?
広島県尾道市に属する因島(いんのしま)。面積は35.3㎢、2万人ほどの人が暮らしています。造船業が盛んな島ですが、かつては村上水軍の拠点の一つであったという歴史を持ちます。
尾道側から見ると、しまなみ海道で2番目にあたる島。向島から因島大橋で渡ることができ、さらに生口橋にて生口島へと繋がって行きます。
これまで何度かしまなみ海道を通り抜けてきましたが、因島は序盤の島であるため、ついつい素通りしてしまっていました・・・。今回はしっかりと島に降りて、島内の様々なスポットをめぐってきました!
因島アメニティ公園のザウルくん
因島の北部にある海辺の穏やかな公園、因島アメニティ公園。夏場はビーチが開いており、更衣室やシャワーも備えています。
休憩しているサイクリストの姿もありますが、どちらかというと観光客よりは地元の方の憩いの場といった雰囲気の公園です。
そんな公園に立ち寄った理由がこちら!
海辺にたたずむ巨大な白い竜脚類、その名も「ザウルくん」といいます。この恐竜は、1989年の7~10月に開催された地方博「海と島の博覧会・ひろしま」にて展示されていたもの。そのため、しっぽがすべり台になっている・・・といった遊具機能はありません。しかし、巨大な白亜の姿はインパクト抜群!圧倒的な存在感で公園を見守っています。
因島アメニティ公園から反時計回りに進むと、突然姿を現すモアイ像。こちらもザウルくんと同じく「海と島の博覧会・ひろしま」の展示品であったそうです。なお、2023年5月時点ではモアイ像周辺はロープが張られて立入禁止となっていました。
休憩にぴったりなHAKKO PARK
健康食品で知られる万田酵素、その工場の敷地につくられたのがHAKKO PARK。製品販売はもちろん、工場見学ツアーやオリジナルメニューを扱うカフェ、きれいに整備された公園などを備える多機能なスポットです。
屋外の公園スペース「HAKKO ガーデン」は、手入れされた花畑がとってもきれい。レモン、キンカン、イチジクなど万田酵素の原材料となる様々な植物に加え、ヤギやニシキゴイも飼育されています。
海辺にはパラソル付きのテーブルも設置。自由に使用できるので、休憩したい方、写真撮りたい方にもおすすめ。
「根っこミュージアム」と書かれた部屋に入ると、水槽に入ったガジュマル、ミニトマト、バラの根っこがお出迎え。天井から降り注ぐように生える根っこ、実は屋上に植えられた植物のもの。2mほどの筒に広がるミニトマトの根っこの詰まり具合は驚愕です。
館内にはカフェもあるので、因島観光の休憩に立ち寄るのにもぴったり。11:00〜14:00はランチプレート、カレー、パスタ、14:00〜16:00はハムサラダサンド、おにぎりお味噌汁セットなどのメニューを扱っています。
せっかくなので何か食べていこう、ということで「HAKKOパークのCAFEカレー」。カボチャ、ナス、レタス、トマトなど野菜がたっぷりなカレーはとっても美味!ドリンクorアイスとのセットもあります。
温室に広がる花景色・因島フラワーセンター
島の北部に位置する広々とした植物園。2023年5月時点では正式名称「尾道市因島フラワーセンター」という尾道市の施設であり、無料で入園可能となっていました。
ここのメインは大温室。ハイビスカスやトックリヤシが育つ南国感あふれる空間が広がります。離島に突然現れる大温室は少し違和感ありますが、実はここもまた「海と島の博覧会」関連の施設。サブ会場の一つであったそうです。
読み物などの展示は少な目ですが、島ならではの内容としてかつて因島で多数栽培されていた「除虫菊(シロバナムシヨケギク)」に関する展示があります。蚊取り線香の原料となる植物で、因島が因島市であった頃には市花にも指定されていたそうです。
海賊について学べる因島水軍城
村上水軍は、中世に瀬戸内海で活躍した一族。ルイス・フロイスによると「日本最大の海賊」であったそうです。一言で村上水軍といっても、「因島村上家」「来島村上家」「能島村上家」の三家からなり、ここ因島は文字通り因島村上家の本拠地でした。
そんな因島村上家に関わる貴重な資料や展示を見ることができるのが因島水軍城。駐車場からは上り坂、石段を登っていきます。
城郭のような姿が印象的ですが、麓から見えているは本丸ではなく櫓。内部は因島水軍まつりの写真が展示されていました。
櫓の側に建つこちらの建物こそが本丸の資料館。
村上家の歴史やその活動内容を記した展示パネル、水軍の主力船である「大阿武船(おおあたけぶね)」の模型など、様々なものが展示されています。
こちらは「水軍大将の兜」。二枚貝をあしらった前立てが水軍らしいデザインです。
海賊といっとも略奪を中心とした無法者ではなく、海の安全を守り交通の秩序を保つ役割を行っていたそう。その主な活動は、船の護衛や水先案内など。安全保障する代わりに徴収した通航料も大きな収入であったようです。
海に関わるエキスパートであった海賊も、豊臣秀吉の発令した「海賊停止令」により禁止され、その歴史に幕を閉じます。
自転車や耳の神様を祀る大山神社
島の南部、土庄町に建つ大山神社。大三島の大山祇神社より御分霊を勧請したのがはじまりと伝わる神社です。因島村上家の守護神であり、建築や方位厄除けの神様として信仰されてきました。
交通・運送の神として知られる和多志大神も祀られており、近年ではしまなみ海道を駆け抜けるサイクリスト達から「自転車神社」としても信仰されるようになっています。
自転車のホイール型をしたおみくじ掛け、自転車の絵馬など、境内には自転車をモチーフにしたものがたくさん。ヘルメットやハンドルにつけるタイプのお守りも販売されていました。
さらに境内には、耳の神様として信仰される「耳明(みみご)神社」も。病などをはじめとした耳の悩みに加え、情報や音楽の御利益もあるそうです。
サザエの貝殻にお酒とお米をいれて奉納するという、特殊な神事も行われるそう。社殿の近くには、多数のサザエが積み重なっていました。
福山大学 マリンバイオセンター水族館
島の北部にある、福山大学の研究施設付属の水族館。小さい施設ですが、大水槽もあり思ったよりもずっと見ごたえがあります。
無料で見学することができますが、平日しか開館していないのでご注意ください。詳しくは次回の記事にまとめますね!
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