フリークラシックの存在感を放つジャックの塔『開港記念会館』(横浜市)

神奈川県

横浜三塔のひとつであり「ジャックの塔」とも呼ばれる、歴史的建造物。存在感のある外観や、館内に残るステンドグラスなど、重厚な歴史を感じるスポット。今も現役のイベントスペースであり、様々な人が集まるにぎやかな場所です。

訪問日:2026/1/24(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

横浜三塔めぐり

横浜三塔をご存知でしょうか?塔を持つ3つの歴史ある建築を総称であり、3つの塔はそれぞれキング・クイーン・ジャックの愛称が付けられております。

・キングの塔(神奈川県庁本庁舎)
・クイーンの塔(横浜税関)
・ジャックの塔(横浜市開港記念会館)

かつては横浜のシンボルでしたが、高層建築が増えた現代においては周囲のビルに隠れており、三塔を一度に見ることができるポイントは、極わずか。「神奈川県庁の正面」「横浜赤レンガ倉庫」「大さん橋国際客船ターミナル」という3ヶ所のビューポイントを全て巡ると願いが叶う、なんてウワサもあります。

横浜赤レンガ倉庫から見る横浜三塔

そんな三塔ですが、それぞれ内部見学することができます。キングは平日限定の公開であるため、今回はめぐれず。ジャックとクイーンの2塔をめぐってきました。

重厚感のある外観

ということで、まずはジャックこと横浜市開港記念会館から。街中で圧倒的な存在感を放つ歴史的建造物。国の重要文化財にも指定されています。

「フリークラシック」という、ゴシック建築やルネサンス建築などの従来の建築様式を踏まえて、自由な発想で造られた建築様式が採用されています。

赤いレンガと白い花崗岩の外観や、時計塔・ドームなどがその特徴。辰野金吾がこの様式で東京駅をはじめとした多くの建築をしたことから、「辰野式」とも呼ばれるスタイル。このジャックは、辰野金吾の後輩が手掛けたそうです。

様々なイベントを開催

歴史的建造物ですが、ただの見学施設ではなく、様々な催し物が開催されるイベントスペースとして今でも現役。大きなホールである講堂に加えて、1〜9号室という多数の部屋を備えています。

訪問した際は、「Yokohama English Quest」「相続無料相談会」「ワンカラージェルネイル講座」「英会話サロン」「県本部委員会」と多種多様な催し物が同時に開催。老若男女が次々と出入りしておりました。

もちろん、イベント参加者以外でも内部見学可能。時間は9:00〜16:00、料金は無料で受付などは不要です。

資料展示と貴賓室

階段を登って2階へ。通路には咸臨丸や横浜を描いた大きな絵画が飾られています。

資料室には、建物の歴史や建築についての資料を展示しています。明治7年からこの地にあった町会所が焼失、開港50周年記念事業として、大正6年に完成したそうです。

しかし、わずか6年後に関東大震災によって焼失してしまいます。数年後に再建されるもドーム部分は復元されず。平成元年、開港130周年記念として屋根のドームが復元され、往時の姿を取り戻しました。

貴賓室は、来訪した賓客を応接するための特別室。かつては天井に鳳凰の木象嵌の細工があったそうです。

通路の一部はもともとタイル張りでしたが、バリアフリー化に伴い床が底上げされました。端っこには、もともとのタイル部分が残されており、当時の面影を感じることができます。

鮮やかなステンドグラス

目を引くのは鮮やかなステンドグラス。 向かって左側は「呉越同舟」。敵対関係にあった2つの国の人が、暴風雨に遭遇して互いに協力し合ったことに基づく故事成語。転じて共通の敵や困難に対し、敵同士であっても協力し合うことを意味しています。

右側は「箱根越え」。籠に異人を載せて進む様子が描かれています。

このステンドグラスは、2009年、開港150年に向けて修復されました。もともとあったステンドグラスを取り外して、一つ一つのパーツを洗浄、一部のガラスは焼き直して仕上げられたそうです。

館内奥にある階段の踊り場には、「黒船ポーハタン号来航」の様子も。ペリーはこの船を旗艦として横浜に来航、日米和親条約を締結、さらに日米修好通商条約もこの船上で調印されたそうです。


見学するポイントはそれほど多くないため、さっと見学するだけならば20分もあれば充分なボリューム。

前述の通り、多様なイベントが開催されているため、様々な人が出入りする空間となっており、とってもにぎやか。重要文化財でありつつ、今でも現役というのは、人々に大切に扱われてきたことが感じ取れますね。

アクセスと営業情報

・JR京浜東北線・根岸線「関内駅」南口から徒歩10分
・市営地下鉄線「関内駅」1番出口から徒歩10分
・みなとみらい線「日本大通り駅」1番出口から徒歩1分

見学時間 9:00~16:00
休館日 第2水曜、年末年始
料金 無料
公式サイト https://www.kaikokinenkaikan.com/

※掲載の情報は2026年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました