東京都現代美術館の大人気企画展『坂本龍一 音を視る 時を聴く』(江東区・深川)

東京都(23区)

世界中の様々なミュージシャンや芸術家から支持される、日本を代表する音楽家・アーティスト、坂本龍一。彼の大型インスタレーションとともに、様々なアーティストとのコラボレーション作品も展示しています。大人気な展覧会につき、土日祝日は要注意です!

訪問日:2025/1/29(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

とにかく平日がおすすめ

東京都現代美術館にて開催されているのが、こちらの展覧会。

坂本龍一 音を視る 時を聴く
2024年12月21日(土)- 2025年3月30日(日)

坂本龍一が生前に描いていた東京都現代美術館の個展構想を軸に、坂創作活動における長年の関心事であった音と時間をテーマにした作品を展示した企画展。幅広い世代に愛される教授の貴重な展覧会ですが、ひとつ大きな注意点があります。それは、大混雑します!!

1月18日(土)に訪問したところ、15:00頃でチケット30分待ち、入場50分待ち。この人混みでは入場後もゆっくり楽しめないかもしれません。ということで、日を改めて平日1月29日(水)に再訪しました!時刻は17:00頃、さすがに待ちナシで入れました。

チケット購入にも列ができるのでオンラインチケットがおすすめですが、1月29日(水)10:00以降の販売分より日付指定チケットに変更となりました。また、3月7日、14日、21日、28日、29日は20:00までの臨時夜間開館も行われるそうです。今後も混雑緩和のための対策が取られる可能性がありますので、公式サイトはまめにチェックするのがおすすめです。

流れる荘厳な空気

薄暗いエントランスを進んだ先が展示室。全部で11作品が展示されており、それぞれが独立した部屋となっています。

展覧会のテーマにもあるように、音や映像がメイン。全ての作品に動きがあるため、見るタイミングによってだいぶ印象が変わります。

作品は全て写真撮影可能。そして動画も一部の作品を除き撮影可能。ただし1分以内とのことです。

音が重要な展覧会というのを皆理解しているせいか、喋っている人は皆無。また、パシャパシャ撮影しまくる人もほとんどいません。厳かな空気が自然と保たれているのは、作品の持つ力かもしれません。

2月11日(火・祝)より、作品番号⑥、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫のみが撮影可、それ以外は不可に変更となるそうです。

一部の作品紹介

ここからは一部の作品をご紹介させていただきます!いずれも動きがありますが、あえて写真だけでいきますね。

③坂本龍一 with 高谷史郎《IS YOUR TIME》
水盤の上に置かれているのは1台のグランドピアノ。鍵盤には見たことのない装置が取り付けられています。現代音楽に登場するプリペアド・ピアノかと思いきや、その装置が鍵盤を押し、音が鳴り響くという仕掛け。2011年の東日本大震災の津波で被災した宮城県農業高等学校のピアノであり、「自然によって調律されたピアノ」なのです。

⑥坂本龍一+高谷史郎《async-immersion tokyo》
横長のスクリーンには左右に振れる光、それにあわせてパッドのような音色が飛び交います。ところどころピアノの不協和音がアクセント。一定の感覚で「リズム」があるかに思えますが、徐々に崩れていくような感覚。不安定ながらも何故か落ち着きます。

⑧坂本龍一+高谷史郎《LIFE-fluid, invisible, inaudible…》
吊り下がるのは9つの四角い水盤。流れる水流とスモークがライトに照らされ、それが地面に映り込んでいきます。9つそれぞれに人が集まっているのが、まるでなわばりのような、個室のような不思議な光景です。

霧の彫刻

展覧会の終盤に登場するのが、こちらの中庭・サンクンガーデンの作品。霧が噴出され、人々がそこに飲み込まれていきます。

こちらは⑩坂本龍一+中谷芙二子+高谷史郎《LIFE–WELL TOKYO》霧の彫刻 #47662。毎時00分と30分に霧が噴出される作品で、所要時間は10分ほど。最終は17:30となっております。

右に左に盛り上がる霧の波、そこに群がる人々。不思議な世界を全身で体感できますが、あまり霧に飲まれすぎると全身びしょぬれになるのでご注意を。

なお、ここは中庭であり展示室に入らなくても外から眺めることができます。霧の中に消えていく人々を俯瞰して見たい場合は、外から見るのもおすすめです。

2月11日(火・祝)より、展示室内からの出入りを、展示室外からの出入りに変更する予定であるそうです。

坂本龍一アーカイブ

「⑨坂本龍一アーカイブ」と題された部屋に展示されているのは、多数のメモたち。

「計画と推理ではうまくいって50%しか実現しない。カンは50%を越える。」
「自分をどうデザインするか」
「うちわであおぐと何故涼しいのか?」

内容はシンプルですが、ときに難解でもある手書きのコトバ。まるで坂本龍一氏の頭の中を覗かせてもらったような気持ちになれます。これまでの展示作品を見ていると人知を超えた存在のような人物像ができあがってきていましたが、ここでようやく1人の人間であることに気がつけました。

平日の閉館間際、展示室もそれほど混雑しておらず、周りをほとんど気にせず作品を楽しむことができました。ただし1時間の滞在だとさらっとしか見ることができず、もっとじっくり眺めていたかったです。「霧の彫刻」だけは時間が決まっているので、閉館間際に訪問する場合は時間配分にご注意を。

アクセスと営業情報

・東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B2番出口より徒歩9分
・都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」A3番出口より徒歩13分
・東京メトロ東西線「木場駅」3番出口より徒歩15分

開館時間 10:00~18:00 ※臨時夜間開館あり
休館日 月曜、年末年始
料金 2,400円
公式サイト https://www.mot-art-museum.jp/

※掲載の情報は2024年1月30日時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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