まるで古城のような水門『旧小松川閘門』とその後継者『荒川ロックゲート』(江戸川区)

東京都

かつて荒川と旧中川を結ぶ役割を果たしてきて「小松川閘門(こうもん)」。今では公園の一角で遺跡のようにたたずんでいます。その役目を引き継いだのが「荒川ロックゲート」。昭和と平成、2つの新旧水位調節ゲートをめぐります。

2021/2/11(木)

川に囲まれた公園

都営新宿線の東大島駅周辺に広がる大島小松川公園。6つの広場に分かれて点在している大きな公園で、線路や旧中川、江東区と江戸川区の境目にもまたがっています。

今回私が訪れたのは、駅南側に広がる風の広場。市民の憩いの場といった雰囲気の公園に突然現れるのが、今回の目的旧小松川閘門(こうもん)

都営新宿線の東大島駅・小松川口から徒歩5分ほどのところに位置しています。中川船番所資料館の近くです。

フェンスに囲まれた古城

まるでお城のようにそびえるこちらは、水位を調節する機能をそなえた水門。

荒川と旧中川の合流地点がありましたが、荒川サイドで水害対策工事を行った結果、水位差が生じてしまいました。そんな中で船を通行させるために造られた施設です。

かつてはもう一基の水門と2つセットでしたが、現在残されているのはコチラだけ。また、本来はこの3倍ほどの大きさでしたが、大半が地中に埋まっているそうです。

朽ちていく遺跡

昭和5年に造られた旧小松川閘門。保存されてはいるものの、かなり老朽化が目立ち、その出で立ちは廃墟マニアに刺さる色気が出ています。

内部を見るとサビついた大きな歯車が見えます。かつてはこれを回して水門の開閉を行っていたのでしょうね。

閘門の四つ角は塔のようになっているのですが、そのうち1つはススキ畑に。風を受けて穂を揺らすサワサワと言う音が響きます。

中央部分には木の小屋が乗っかるように建てられています。屋根にはぽっかり穴が空いており、老朽化をひしひしと感じます。

現代のロックゲート

旧小松川閘門が役目を終えた後、荒川と旧中川の接点はどうなっているのでしょうか。

その答えがこちらの荒川ロックゲート。旧小松川閘門から徒歩5分ほどの場所にあるので、ここまで来たらセットでの訪問がおすすめです。

「ロックゲート=閘門」という意味なので、機能はほぼ同じ。最大3.1mにもなる2つの河川の水位差を調節して船を通しています。その仕組みは、ロックゲート内に船を通し、そこで水位を調節するというもの。約20分で通行できるそうです。

災害時に水上交通を利用することも視野に入れているため、このロックゲートは大震災にも耐えられるようにかなりの強度で造られています。

ロックゲートを体験するには

8:45~16:30の時間内なら、ゲート内部に入ることも可能です。ただし、日曜と祝日は閉鎖しているので、ご注意ください。

以前は階段でゲート屋上の展望台に登ることができたそうですが、現在は閉鎖中でした。

そして、やっぱり気になるのはゲートの開閉。ここは観光施設ではないため、決まった時間に見られるわけではありません。でも、どうせならロックゲートが機能しているところが見たい・・・そんな方に朗報です!

都内を運航している水上バス・東京水辺ラインの「江戸東京ぶらり旅」コースでは、なんと荒川ロックゲートを船で通過体験することができるらしい!常に運航しているわけではなさそうなので、詳しくは公式サイトはご確認ください。
公式サイト:https://qrtranslator.com/0000005757/000079

謎のオブジェ

ロックゲートとは無関係ですが、どうしても気になったコチラのオブジェ。

ヒゲの生えた人面魚のようなルックスで、ヒツジのようなくるっと丸まった角、シーラカンスのような体をしています。インパクト抜群な旧小松川閘門の隣で負けないくらいの存在感を放っています!!

こちらは鍛金彫刻家・安藤泉さんの作品「ムー大陸よりⅡ」。遥か昔に海底に沈んだとされるムー大陸。もしかして、そこに住んでいる生物を想像したのではないでしょうか。古代魚のような姿は時の流れを感じさせます。

なお、こちらは第27回UBEビエンナーレ出展作品です。山口県のときわ公園に設置されておりましたが、こちらに移転されたようです。

奇妙で楽しい屋外アートの世界『ときわ公園 彫刻の丘』(宇部市)
2年に一度開催されるUBEビエンナーレ。ときわ公園の彫刻の丘には、その作品が多数展示されています。ユニークなものから不思議なものまで、バリエーション豊かな作品を、開放的な水辺の公園で自由に鑑賞できます。

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