神津島 Part 12 島を守る3社めぐり『物忌奈命神社・阿波命神社・日向神社』(伊豆諸島)

神津島

「物忌奈命神社」「阿波命神社」「日向神社」、島に鎮座する3つの神社をめぐり、島造りの神話から今も残る信仰を感じていきます。どうやらこの3つの神社は家族神であるようです。

訪問日:2026/4/5(土)~4/7(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

3つの神社

神津島にはいくつか神社がありますが、神職・氏子組織によって管理されているのは3社であるそう。

①物忌奈命神社(ものいみなのみことじんじゃ)
②阿波命神社(あわのみことじんじゃ)
③日向神社(ひゅうがじんじゃ)

延長5年(927年)に完成した「延喜式神名帳」に記載されている神社を「式内社」と呼びますが、その中でも特別な名神祭がおこなわれた格式の高い神社を「式内名神大社」と呼びます。神津島の①物忌奈命神社と②阿波命神社は、この名神大社に列せられているそう。この式内名神大社、伊豆諸島だけでなく東京都内にはこの2社のみであることから、特別な場所ということが伝わってきます。

ということで、ここからは現地レポートをはじめますが、その前に事代主命(ことしろぬしのみこと)という神様の名前だけ覚えておいてください!大国主命の子にあたり、三嶋大社の御祭神・三嶋神とも呼ばれる神様。伊豆諸島を造ったとされる、「島造りの神様」なのです。

①物忌奈命神社

神津島港(前浜港)のすぐ近くにあるのが物忌奈命神社。立派な一の鳥居、ニの鳥居を抜けて石段を上っていきます。海が目の前にある神社って良いですよね。

随身門は離島とは思えないほど立派。色彩鮮やかな随神像も安置されています。

赤瓦に白木造りの立派な拝殿。瓦の上には逆立ちした獅子の姿。ここは物忌奈命(ものいみなのみこと)を祭神とした神社。伊豆諸島の創造主である事代主命の長子にあたる神様です。

境内には薬王殿があります。事代主命が伊豆諸島を造成したのは薬師如来の霊力という考えから建てられた社殿。ナチュラルな神仏習合を感じます。

巨大なタブノキは目神様として祀られています。目の病が良くなると信仰されているそうです。でも、なぜタブノキが目の神様なのでしょうか?

立派なイチョウは、よく見るとコブのようなものが垂れ下がっています。こちらは「乳柱(ちちちゅう)」と呼ばれる、老木の幹や枝から垂れ下がる気根の一種。安産や子育てのごりやくが期待できそうな姿です。

この物忌奈命神社の行事で特徴的なのがかつお釣り神事。かつてのカツオ釣りを再現した神事であり、1999年に国の重要無形文化財に指定されています。

神津島郷土資料館で映像&模型の展示があるので、そちらもあわせての訪問がおすすめです。掛け声とともに飛び跳ねるようにして進む、テンションの高い神事でした。

②阿波命神社

前浜港から車で10分ほど北へ進んだところ、長浜海岸の目の前に立つのが阿波命神社。参道に並ぶ木を組んだ柵が神秘的ですが、おそらく防風のため。

木々に包まれた少し横長の鳥居は、細い注連縄(しめなわ)と紙垂(しで)が吊るされています。他の神社では見かけない、まるでフリンジの様な細いタイプ。物忌奈命神社もそうだったので神津島ではこれがスタンダードなのでしょうね。

鳥居の先にある神橋を渡っていきます。

赤瓦の立派な本殿は、そばに生えるソテツも相まって沖縄感のある姿。御祭神は阿波咩命(あわのめのみこと)事代主命の本后であり、物忌奈命の母にあたる神様です。

旧跡も残されています。ここは御祭神がかつて祀られていた、古代の様式を伝える場所。この辺りの地形や植生が続日本後紀の承和7年9月27日の条「伊豆国言」の記事の形状と一致しており、古代神社の遺跡とされています。

帰り際、鳥居の基礎には石が供えられているのを見つけました。これは波に現れた丸い石を備える「潮花(しおばな)」と呼ばれる信仰。大漁の祈願や船出の安全を祈る時に供える習わしであるそう。

賽銭箱のそばにはまつぼっくりがたくさん。もしかしてこれも潮花の一種でしょうかね。

③日向神社

最後は日向神社。多幸湾というもう一つの港のそばにあります。Google Mapに従って進むも、見えてきたのは浄水施設。

この道であっているのか不安になりますが、浄水施設の奥に小さな案内板があります。

少しだけ山道を登っていきます。未舗装の細い道ですが、整備はされています。

見えてくるのは石の鳥居。ここもやはりフリンジ鳥居でした。

手水社の龍は、藁が絡みついています。阿波命神社でも見かけたので、これも島ならではの特色と呼べそうです。

その奥にある本殿。御祭神は「とうなえの王子」この神様は事代主神と阿波咩命の子であり、物忌奈命の弟にあたるそう。

この先に「だいだいあらし」という不思議な名前の展望スポットがありますが、クチコミを見ると草木が茂って展望は楽しめないということなので断念しました。


そんなわけで、①物忌奈命神社、②阿波命神社、③日向神社と3つの神社をめぐってきました。御祭神の関係性を整理するとこのような、家族神となっていました。

①物忌奈命神社(物忌奈命):
②阿波命神社(阿波咩命 ):
③日向神社(とうなえの王子):

これを踏まえると、である事代主神を祀る三嶋大社へ行きたくなりますね!以前参拝した際は、神使がウナギであることに気を取られてしまいましたが、次は伊豆諸島の国造りの神として、見てみたいところです。

コメント

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