映画『幸福の黄色いハンカチ』のロケ現場であり作品に関連する資料が並ぶ、ファンにとっては聖地とも呼べるスポット。非常にわかりやすい展示内容なので、映画を見たことが無い人でも楽しめます。特に部屋一面の黄色い幸せはインパクト抜群!
幸福の黄色いハンカチって何?
1977年公開の映画『幸福の黄色いハンカチ』。映画初主演となる武田鉄矢をはじめ、高倉健、倍賞千恵子、渥美清、桃井かおりといった豪華キャストによって送られた作品です。
夕張市にある幸福の黄色いハンカチ想い出広場は、そのラストシーンのロケ現場。炭鉱住宅の外観をした建物が保存されています。
ここは映画関係の資料や小道具が展示されているスポット。映画ファン向けの場所ですが、あらすじの解説も展示されているため、見たことが無い人が行っても楽しめます!
一面に広がる黄色の世界
入るとそこは真っ黄色!!一面ピンクの愛国駅も凄かったのですが、それに引けを取らない黄色い世界が広がります。
ドアから窓枠に至るまで、隅々までびっしりと貼られた黄色いもの。これはいったいなんでしょうか?
黄色に込められた願い
この壁や天井に広がる黄色の正体は、幸せを願うメッセージ。訪れる人々は、この黄色い紙へ自分の願う幸せを書いて貼っていきます。
様々な願いを眺めていると、なんと97年のものも!20年以上前の願いもまだここには残っています。もしかしたら、もう既に叶っているかもしれませんね。
映画の想い出広場
もちろん、映画ファンに向けた展示もたっぷり。こちらは、ロケ地の案内。「こういうのって映画を見ていないとさっぱりわからない・・・」と思いきや、1つずつ追っていくと主人公たちの動きが分かり、何となくあらすじを掴むことができます。
実際に撮影に使用された衣装や台本、そしてこの作品の主人公たちが乗るマツダのファミリアも現物展示してます。
昭和レトロなお茶の間も再現されています。流れる映像は 山田洋次監督が語る「幸福(しあわせ)とは」。ここでしか見ることができない貴重な映像だそうです。
はためく黄色いハンカチ
屋外には、こいのぼり竿にびっしりと括り付けられた黄色いハンカチが風に揺れています。
作品のタイトルにもなっている黄色いハンカチ、これが物語終盤の名シーンを再現した演出なのです。
『もし俺を待っていてくれたなら、庭の竿の先に黄色いハンカチを結んでくれ、黄色いハンカチがないとき俺は黙って夕張を去っていくから・・・』
すぐ隣では、スイセンも黄色い花を咲かせて誰かを待っていました。
カフェでひとやすみ
敷地内にあるHAMAMATSU CAFEは、かつての浜松理容店を改装したカフェ。映画ロケの際、ラストシーンの黄色いハンカチがたなびく様子を撮影するため、良い風が吹くのを待っていたスタッフや出演者が休憩していた場所であったそうです。
こちらは夕張名物のたんどら。炭が練り込んである、黒いどら焼きです。夕張めろん味と、ここ限定の幸せの黄色いカスタード味を買ってみました。
ここの店員さんが気さくな方で、いろいろとお話しました。北海道の人ってみんな優しくて人懐こい。旅をしていることを話すと「どこから来たの?」「どこ行ったの?」と、とても興味を持ってくれます。
印象的だったのは『夕張は10年間何も新しいことができなかった。』というセリフ。詳しくは前回にも書きましたが、夕張で暮らしていくのは本当に大変だったことでしょう・・・。
しかし、厳しい財政難を乗り越えて徐々に復活しつつある夕張。今でも黄色いハンカチを掲げてあなたを待っています。
アクセスと営業情報
夕張ICより約20分、新千歳空港より1時間、苫小牧港より1時間30分と、アクセスは非常に良いです。札幌からも1時間30分ほどで行くことができます。夕張市石炭博物館が近くにあるので、セットで訪問するのがおすすめです。
営業期間 | 5月中旬~11月上旬 |
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営業時間 | 9:00~17:00 ※10月以降は16:00まで |
休館日 | 期間中は無休 |
料金 | 550円 |
コメント
[…] 以前北海道で立ち寄った『幸せの黄色いハンカチ想い出広場』が、映画を見ていなくても楽しめたというのも後押しになりました。 […]