1億年前の地層と炭鉱遺産が点在する散策路『三笠市立博物館・野外博物館エリア』(三笠市)

道央

三笠市立博物館の屋外には野外博物館エリアがあります。幾春別炭鉱の遺産や森林鉄道の跡、古代の地層が残るジオパークなど、様々な見どころが詰まった、見応えたっぷりな散策路!ここをメインで訪ねても良いほど充実した展示内容です。

訪問日:2026/7/21(火) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

休館日でも楽しめる博物館

7日間の北海道旅行最終日、朝イチで向かったのは三笠市立博物館。多数のアンモナイトの化石や炭鉱の歴史に関する展示が楽しめる博物館ですが、残念ながら連休明けの火曜は休館日。

知ってましたよ!!!

休館日であるにも関わらずやってきたのには目的があります。この博物館は野外博物館エリアという屋外展示があり、博物館の開館とは関係なく見学することができるのです。

ということで、博物館に向かって左側にある散策路へと向かいます。人通りも少ない道であるためか、シデムシやサッポロフキバッタといった昆虫たちが元気いっぱいです!

すぐに見えてくる錦橋を渡ります。眼下に流れるのは幾春別(いくしゅんべつ)川。連日の雨の影響か、勢いよく流れていました。

渡った先には見どころが記された案内マップがあります。散策路は片道約1kmで、見どころポイントは全部で15ヶ所あります。

この先、見どころポイントそれぞれにも案内が添えられています。いずれも写真つきで読みやすく書かれており、まさに野外博物館。さりげなく現在何番目のポイントなのかも記されているため、全体のどのあたりなのかが、とってもわかりやすいです!

ということで、ここからは見どころの一部を簡単にご紹介させていただきますね!

森林鉄道の跡

森の中のコンクリート遺構は、森林鉄道跡。桂沢(現在の桂沢湖)の奥地で切り出された木材を運び出すために、昭和13年(1938年)から昭和31年(1956年)まで運行していました。

そもそもこの野外博物館エリアは、この森林鉄道跡を整備して利用したもの。先ほどスルーしてしまいましたが、散策路の入口には炭鉱で働く人々を載せていたと思われる水色の車両も展示されていました。

幾春別川の向こうに見える崖は、約5000万年前に形成された幾春別層。川の底に砂や泥がつもった地層で、砂岩層、泥岩層、石炭層からなります。

森の中の炭鉱遺産

メインの散策路から、少しだけ登った先にあるのが錦立坑櫓。櫓の高さが約10m、地下約215mの深さがあります。大正9年(1920年)に完成したもので、現存する立坑櫓では道内で最も古いそうです。

この幾春別炭鉱は、先ほどの幾春別層から産出する石炭を採掘していた炭鉱。明治19年(1886年)に開坑、当初は官営でしたが、その後は民間会社へ引き継がれ、昭和17年(1942年)には年間18万トンも産出していました。上流の桂沢ダムの建設計画や自然発火などにより、昭和32年(1957年)には閉山しており、今ではその施設の一部が保存展示されています。

隣のレンガ造りの建物は捲揚室。立坑の巻き上げ動力となっている機械を入れていた建物です。

内部に入ることも可能!モルタルの内壁が広がる空間には、錆びついた捲揚機の本体も見ることができます。

散策路まで下り、階段を下りた先にあるのが旧錦坑坑口。この奥は先ほどの立坑とつながっています。ここからトロッコで石炭を搬出、選炭場へと運んでいました。

すぐ近くには露出した石炭も見ることができます。石炭は見慣れたものですが、野生の石炭は初めて見ました!石炭というのは、埋没した植物が温度と圧力で長い時間かけて変質した燃える岩石のことですよ!(※案内板読んだ)

長い年月を感じる地層

進んだ先にある垂直な地層。地層というのは、水の中で砂や泥が詰もって水平にできる層のことですよ!(※案内板読んだ)

そんなわけで、普通は水平方向にできあがる地層。ここではなぜか垂直に層ができています。気になるその理由は、大地の動きにより、長い年月をかけて垂直になるまで押し上がったそう。水平な地面が垂直というのは、どれだけの力とどれだけの時間がかかるのでしょうかね。

しばらく歩くと覆道が見えてきます。その入口に引かれたラインは、ひとまたぎ5千万年と呼ばれるポイント。これはどういうことでしょうか?

ここでは約5000万年前の地層である「幾春別層」の隣に約1億年前の地層「三笠層」があるため、2つの地層の境界線をまたぐと、一気に5000万年もの時間を飛び越えることができるのです。ちなみにここは8番目の見どころポイント。全部で15ヶ所なので、やっと半分くらいです。

覆道の中の壁には、アンモナイトのレリーフが。円形の柱も相まって、どこか神殿の中に入ったような気持ちです。

覆道の先にあるのが、イノセラムスの化石。約2億年前の中生代ジュラ紀から約6600万年前の白亜紀末まで生息していた二枚貝です。写真では伝わりにくいですが、30〜45cmとけっこうな大きさ。

トンネルを抜けて神居古潭へ

こちらは神泉隧道。森林鉄道の線路上に作られた隧道です。

素掘りのトンネルであるため、内部はぼこぼこした壁。

この散策路のラスト、15番目の見どころは桂沢神居古潭。旭川の神居古潭を連想させたことから、その名が付けられています。雨上がりであるため濁流感が強いですが、普段はきっときれいな水が静かに流れる景色なのでしょうね。

これにて最も奥まで到着しました!このまま進むと舗装された車道につながっております。そこから博物館まで戻るか、それとも来た道を戻るか。自然の中の道の方が楽しいので、来た道を戻ることにしました!

そんなわけで野外博物館エリアの散策はおしまい。博物館の駐車場からスタートして、桂沢神居古潭まで往復の所要時間は1時間ほどでした。次に来るときは、博物館が開館してる日に来たいです!そして、濁流にならないように、雨上がりじゃない日を狙いたいところです。

このあとはもう少しだけ三笠を巡ります!幌内炭鉱の炭鉱遺産へ行ってみます!

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 月曜、年末年始
公式サイト https://www.city.mikasa.hokkaido.jp/museum/

※掲載の情報は2026年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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