自然史・歴史・民俗など、様々なテーマの展示が広がる総合博物館。 生物系の展示もたくさんあり、ダイオウイカにオオサンショウウオも飛び出します。県同士の諍いが生まれそうな「サネモリ」さんがとっても気になります。
お城の傍の総合博物館
鳥取県立博物館は、1972年にオープンしたミュージアム。鳥取城跡に隣接しており、仁風閣の目の前にあります。

ここは、様々な分野を扱う総合博物館。2025年に倉吉にできた「鳥取県立美術館」に美術部門が分離独立し、現在は自然史・歴史・民俗を中心としたミュージアムになっています。

入館料はたったの180円!思わず「すごい安いんですね!」と言ってしまったところ、受付のおばちゃんが「安いけど見応えありますよ!」と笑いながら教えてくれました。
広々としたエントランスホール。天井からはオウギハクジラの骨格標本が吊るされています。

展示室は入り口から地学系の展示がたっぷり。いきなり情報量が多くて、どこから見て良いかわからなくなりました!

鳥取県の生き物
生き物に関する展示も膨大で、特に剥製や標本の展示がたくさん。横たわるのは大きなダイオウイカ。1988年に岩美町の城原海岸に漂着したもので、その全長は約7mにも及びます。

ユニークなのは鳥取砂丘の生物。コウボウムギ、ハマニガナ、ハマボウフウなどの植物が並ぶ中、イソコモリグモは、あろうことか10倍の拡大模型にて展示されています。

鳥取といえばカニ!松葉がにことズワイガニは名産品。実は、これとは別に標準和名が「マツバガニ」というカニも。写真の右下のチクチクしているカニがそれです。

横たわる特別天然記念物
頑丈なメタルフレームに覆われた水槽、ここに眠るのはオオサンショウウオ。全長143cm、体重44.3kgと巨大な姿。飼育されていた個体で、70年くらい生きていたと考えられます。

なんと、オオサンショウウオの生態展示もあります!名前は「サン」といい、2012年に広島市安佐動物公園で生まれ、2019年に鳥取県立博物館にやってきたそう。

小さな水槽なのに、なかなか見つかりません。
「サーン!サンどこだーっ!!」
いました!!岩の隙間に挟まっております。まったく動かないため、見つけるのにちょっと苦労しました。

歴史を感じる展示物
鳥取県にもある「四隅突出型墳丘墓」や遺跡の出土品、古代寺院の瓦や鴟尾、古墳時代の銅鏡など、歴史系の展示も盛りだくさん。

見たことないタイプの形象埴輪を見つけました!こちらは土下211号墳より出土した鹿形埴輪。おしゃれなドット柄と、ゆるーい表情がたまりません!!

国宝に指定されている三徳山三佛寺投入堂の模型もあります。崖のくぼみにハマったお堂は、役行者が法力で投げ入れたと伝わる、不思議な建築。

これ、見に行くには往復2〜3時間かかるんですよ!滑りにくい靴を履いていないとNG、そして1人では入山させてもらえません。以前ひとりで訪ねたところ、別の2人組に混ぜてもらってなんとか行くことができたんですよ!!
ちなみにですが、実物は向かって右手前からしか見れません。模型ならばいろんな角度から見れるというメリットがあります。
受け継がれる伝統
右に寝そべるのは独特な姿の獅子舞「麒麟獅子舞」と、その先導役の「猩々(しょうじょう)」。鳥取県東部の因幡地方では、この獅子舞が行われます。

ここ以外では、隣接する兵庫県北西部の但馬地方、そして明治の移住によって釧路市と利尻町に伝わっているそう。釧路も利尻もどっちも行ったことあり、郷土資料館や博物館にも立ち寄ったのに知らなかったです!!なんか悔しいです!
郷土玩具もたっぷり。「泥天神」「堀越の土人形」「きびがら姉さま」など、初めて耳にする名前がたくさんあります。

こちらの顔が貼られた藁人形はサネモリさん。県の東側にある兵庫県との県境の若桜町で作られています。

指にぶら下げられているのは、「害虫の入った紙包み」。害虫を追い払うため、担いで練り歩いた後、最後は県境の向こう側に捨てられるそう。ということは、兵庫県に害虫を捨てるということですか!?
サネモリさんは、斎藤実盛という源平時代の武将の姿を模しています。源氏に追われて逃げる際、害虫に苦しむ村人を見て、全ての虫を引き連れて但馬に越したという伝説に始まるそうです。いつから始まったのかは定かではありませんが、もう数百年にわたり鳥取県の人は兵庫県に害虫を送っていることになります。争いが起きないか不安になりますね。
そんなわけで、さらっとめぐった滞在時間は1時間ほど。他にも鳥取城や鳥取藩についての展示もあったり、企画展も開催されていたりします。全部じっくり見ると、半日以上は過ごせそうな場所でした。安いけれど見ごたえあるというのは本当でしたね!
この後は、夕陽狙いの「鳥取砂丘」へ!と言いたいところですが、まだ日没まで時間があるので「砂の美術館」に立ち寄ることにしました。つづく。
アクセスと営業情報
| 開館時間 | 9:00~17:00 |
|---|---|
| 休館日 | 月曜、翌祝、年末年始 |
| 料金 | 180円 |
| 公式サイト | https://www.pref.tottori.lg.jp/museum/ |
※掲載の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。


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