三陸の海の幸をたっぷり学べるミュージアム『岩手県立水産科学館』(宮古市)

岩手県

宮古をはじめとした三陸海岸の海を知ることができるミュージアム。伝統的なものから機械化された現代の漁具、三陸に暮らすサカナ、そして名産となっている魚介類の増養殖技術のなど、様々な展示が広がります。生態展示もあるので、ちょっとした水族館気分で楽しめる施設です。

訪問日:2022/10/9(日)

三陸の海がテーマ

絶景が広がる奥浄土ヶ浜や青の洞窟へ行くサッパ船などが人気の浄土ヶ浜エリア。第二駐車場近くに建つ岩手県立水産科学館は、三陸の豊かな漁場を生かして行われる漁業や養殖について学ぶことができるミュージアム。海洋に関する人間の営みに焦点をあてた、いわゆる「海事博物館」と呼ばれるタイプの施設です。

入館料も310円とお手頃で、展示内容はじっくり見ても30分程度。浄土ヶ浜に訪れた際にふらっと立ち寄るのにおすすめな博物館です。

エントランスホールでは15基の水槽のお出迎え。まるで水族館のような光景に気分が高まります。

水槽には三陸のサカナたち

悠々と泳いでいるのはボラやクロソイなど、宮古のサカナたち。これらの海水魚は、水産漁業関係機関や漁師さんから提供されているそう。

金魚の水槽もあります!一見すると普通の金魚水槽なのですが、よく見ると底の部分に海水魚であるはずのマハゼとヌマガレイが!

通常海水の塩分濃度は3.5%程度ですが、この水槽の塩分濃度は0.8%。この濃度であれば、淡水魚も海水魚も暮らせるそう。宮古水産高校にて発見されたとのことです。

クマノミやツノダシなど、三陸の海では見ることができない熱帯魚も。色鮮やかな姿で人気なサカナたちです。

様々な生き物の剥製

エントランスホールを抜けて展示室に入ると、巨大な円筒水槽……のような展示コーナー。まるで大水槽のような存在感ですが、水は入っておらずサカナの剥製が吊るされています。

ここに展示されているのは、岩手県の沿岸部などで見ることができる様々なサカナ。水族館では見られない深海魚、ビワアンコウやココノホシギンザメなどレアもの姿も。

巨大なトドをはじめ、ゴマフアザラシやオットセイなど海洋哺乳類の剥製もあります。中には、おさわり自由なトドの剥製もありました。

漁具と漁法の展示がたっぷり

伝統的な漁具や漁師の家に伝わる儀式など、様々な解説。特に漁具はそれぞれ細やかな使い方解説がついており、イメージしやすく工夫されています。

こちらのマシンは自動イカ釣り機。イカ針を自動で巻き上げる機械とのことで、本体には「水深」「タルミ」「シャクリ」など調節のノブが付いています。伝統的な漁具に比べて、こういう現代の漁具である機械が展示されているのはとってもレア!普段目にすることが無いため凄く新鮮です。

収穫したコンブを洗い、さらにカッターも付いており形を整えることができる昆布洗浄機。ガソリンスタンドの洗車コーナーのにありませんか?

飯テロ注意な名産品コーナー

サケ、アワビ、ワカメ、ホタテガイといった名産はそれぞれコーナーが設けられており、その生態や利用についてたっぷりと解説されてます。

サケは「南部サケ」と呼ばれ、岩手県の魚にも指定されています。捕獲したサケを養殖、採卵して人工孵化施設で孵し、稚魚を海に放流、大きくなって帰ってきたサケを捕獲して食べる、というサイクルで漁を行っているそうです。

こちらは焼ウニ。宮古市の重茂地区では、新鮮なウニをアワビの貝殻に乗せて焼いて食べるそう。

これは完全に飯テロです!!!!

時刻は10:30ですが、今日は魹ヶ埼へ行くために5:00起きしたにもかかわらず朝ごはんをちゃんと食べていません。展示された海産物の影響によりそろそろ限界なので、宮古名物「瓶ドン」を食べに行くことにしました・・・・!

アクセスと営業情報

宮古駅前からバスでアクセス可能。宮古駅前から約17分のバス停《浄土ヶ浜ビジターセンター》で下車後、徒歩5分ほど。

開館時間 9:00~16:30
休館日 月曜、年末年始
料金 310円
公式サイト https://www.city.miyako.iwate.jp/suisan/suisan_kagakukan.html

※掲載の情報は2022年11月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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