雪に咲くミズバショウとウッドデッキ『知床五湖』(斜里町)

道東

世界自然遺産にも登録された知床の豊かな自然を体験できる知床五湖。ヒグマをはじめ、様々な生き物の生活圏となっているエリアを気軽に散策することができます。まだ積雪の残る5月に訪問したところ、ミズバショウが可憐な花を見せてくれました。

2017/5/3(水)

知床の自然を気軽に体験

世界自然遺産にも登録されている知床エリア。手付かずの大自然が残る非常に魅力的なエリアですが、個人で散策するのはとても難しいです。そんなときにおすすめなのが今回ご紹介する知床五湖。5つの湖のまわりに歩きやすい散策路が設置されており、最もお手軽に知床の自然を体感することができます。

まずは知床五湖フィールドハウスへ。広い駐車場と横長の建物は、なんだか高速道路のPAのような雰囲気。GWということもあり、なかなかのにぎわいです。

選べる3つのコース

知床五胡散策路のコースは全部で3つあり、所要時間や服装に合わせて選ぶことができます。

①地上遊歩道 小ループ
1.6km約40分のコース。五胡のうち、一湖・二湖を経て、高架木道を通って帰ってきます。画像の黄色い線です。
②地上遊歩道 大ループ
3.0km約90分のコース。知床五胡全てをまわることができるコース。最後は小ループと同じく高架木道へ。画像の緑色の線です。
③高架木道
往復1.6km40分のコース。地上に降りず、高い位置から見渡すお手軽コース。無料で利用することができます。

①と②の地上遊歩道は、ヒグマと遭遇する可能性があるため事前にレクチャーを受ける必要があります。料金は250円です。

自然の中を歩きたい場合は①か②を、風景を鑑賞したい、もしくは歩きやすい服装ではない場合は③で手軽に味わうのが良さそうです。

※5/10~7/31のヒグマ活動期はガイドツアーのみでしか地上遊歩道を歩くことはできません。料金は小ループ3,500円/大ループ4,500円~5,300円。要予約。
※10/21以降はレクチャー不要で地上遊歩道も自由散策が可能となります。

いざ地上歩道へ

はるばる知床まで来たので、せっかくなら地上遊歩道を歩こう!ということで、簡単な書類を記入し、自販機で入場券のプレートを購入。

受付にこの2つをもっていくと、立入認定証と交換してくれます。

受付で『足元ぬかるみますが大丈夫ですか?』と尋ねられました。幸い長靴だったのでヨユウですが、ある程度森の中を歩ける靴の方が良さそうです。

この後は、万が一ヒグマに遭遇してしまったときの対処法などが流れる映像レクチャーを視聴します。このときは10分毎の開催だったため、ほとんど待つことなく進むことができました。

また、レクチャーの部屋には、最新のヒグマ出現情報や、いま見ることのできる鳥たちのハイレベルな手書きイラストなどが貼られています。出発前にいろいろ見ておくと、その後の散策がより楽しめます。

絵に描いたような風景

以前訪問したときは小ループコースだったので、今度こそ大ループへ!と思ったのですが、積雪のため通行禁止。

自然の中の散策路なので、こんな日もあります。ヒグマが出現したりすると、地上遊歩道自体が閉鎖してしまうこともあるそう。

というわけで、今回も小ループを散策。まだまだ雪の残る道はぬかるみの連続。長靴履いてきて本当に良かった。

すぐに二湖が見えてきました。歩き始めてからわずか10分足らずですが、高い山を越えてたどりついた高原のような光景が広がります。

つづいて一湖。鏡のような水面が美しく、雪化粧の知床連山をしっかりと映し出しています。まるで一幅の絵画のような景色は、吸い込まれそうなほど魅力的です。

小ループコースでは、知床五湖のうち一湖と二湖しか見ることはできません。続きはまたいつの日にか。

5月はミズバショウ

今日はGW期間ということもあって人がたくさん。ヒグマ遭遇を防ぐためなるべく喋りながら歩くことが奨励されているため、なかなかにぎやかです。何か野生の動物と会えるような気配はありませんでした。

植物に目を向けて歩いていると、雪の中に力強く咲くミズバショウを見つけました。

お菓子のような滑らかな白い花はとってもかわいらしい!と思いきや、白い部分は葉っぱが変化したもので花ではありません。真ん中の棒についてる小さなポツポツこそがミズバショウの花なのです。

ミズバショウは例年5月上旬~中旬にかけて見頃を迎えるそう。GWに知床へ行く方は見られる確率が高いのでお見逃しなく!

ハイアングルな高架木道

地上歩道コースは、最終的に高架木道へとつながります。このゲートは一方通行なため、ここを抜けるともう地上に戻ることはできません。

木道からながめる一湖もまた美しい。高架木道はその名の通り高い位置にあるため、単純に風景を楽しむだけなら抜群の眺望です。

雪山をバックにうねるウッドデッキは、なんだかとてもわくわくする光景。高架木道はけっこう高さがあるので、ちょっとだけ空中を歩いているような爽快な気分になれます。

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