未遂に終わった危険トンネル訪問『常紋トンネル』(北見市)

道東

平和な国と言われる日本。しかし行ってはいけないところが数多くあります。今回ご紹介する常紋(じょうもん)トンネルは、そんな危険スポットランキングでも上位に挙げられる場所です。現役の鉄道トンネルなのですが、様々な噂と、それを裏付ける物証が見つかりました。

※トンネルの近くまでしか行っておりません。近くに行く方は自己責任でお願いします。

2017/5/4(木)

常紋トンネルとは

※イメージ写真

昔から地元の人の間では、嫌な雰囲気の場所であったという常紋トンネル。

このトンネルは、「タコ部屋労働」によって建設されたもの。その労働環境は、現代社会では考えられないほど過酷な物であったそう。睡眠、休憩、食事、いずれも充分に当てられることはなく、命を落とす人も多かったといいます。そして亡くなった人は、弔われることもなくその辺に埋められていったのでした。

この話には様々な都市伝説が纏わりついており、中には「従わなかった者が人柱として埋められた」といった恐ろしい話もあります。

そんな黒い噂が絶えないトンネルでしたが、それが一気に信憑性を増したのが1968年十勝沖地震の際。トンネルの壁面が損傷したのですが、その中からなんと人骨がでてきたのです。損傷がある頭骨もあり、体罰や私刑が行われていたのではないかと推測されました。

心霊トンネルは日本各地にありますが、本当に骨が出てきたトンネルはここくらいだと思います。ネット上で見かける「絶対に行ってはいけない心霊スポット」では、慰霊の森や犬鳴トンネルと共に、よくラインナップしているのを見かけます。全国的に有名な心霊スポットなのです。

ネット上には様々な話が挙げられています。気になる方は検索してみてください。

トンネルに近づくには

常紋トンネルがあるのは北海道紋別郡の遠軽町(えんがるちょう)。こういうスポットはアクセスが難しい。ネットに散らばった細切れの情報を拾い集めると、北見市の留辺蘂町(るべしべちょう)側から向かうのが一般的なようです。

留辺蘂町の市街地から国道242号線を北上し、金華駅を過ぎたあたりに「常紋方面⇒入口」と書かれた青い看板があるので、その細い道を右折します。

ここからは未舗装の道へ。たまに大きい石があったり、泥たまり、くぼみ、雪泥・・・車がどんどん汚れていきます。約4kmほど進むと、立ち入り禁止のゲートが姿を現します。左にも道がありますが、どんどん線路からそれるのでおそらく違う道です。

木立の隙間から見えるのは、旧・常紋信号場。現在は使用されていない信号場で、そこを抜けた先に常紋トンネルがあるそうです。トンネルへ向かうには、ここから徒歩となります。

・・・やめておこう。

「どうしよう、行ってみる?」と考える隙も無く、感覚でやめようと思いました。これまでもいくつか危ない場所へ行ってきましたが、ここは色々異なっています。フキノトウを踏まないように方向転換して戻ります。

すぐ近くの金華駅へ

トンネル行きは止めたので、最寄り駅の金華(かねはな)駅へ。JR石北本線の駅でしたが、2016/3/26に廃業。廃駅ですが駅舎はまだ残されており、現在は信号場となっているそうです。

常紋トンネル労働者の追悼碑があるみたい。駅より約300mとありますが、方角はどちら・・・?たまたま近くにいた地元の方に尋ねてみるもわからず。

国道242号線に戻り、すこし北へ進むと、左にそれる坂道があります。白い案内板も設置されていました。

高台に立つ追悼碑

坂を登りきると、広場のようになっており、そこに追悼碑はありました。

こちらが常紋トンネル工事殉難者追悼碑。命を落とした方たちの魂が少しでも癒されることを祈って金華小学校跡に建てられました。

北海道には、このように多くの犠牲を出した工事現場が多くあるといいます。こうして今北海道を旅行することができているのも、そういった方々のお陰。感謝と追悼の気持ちは忘れないようにしなくては。

常紋トンネルは現役の鉄道トンネルです。実際に鉄道車両が通り抜けるため、心霊的な要素を差し引いても危険な場所です。軽い気持ちで訪問するのは止めた方が良いです。

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