巨大な千石船に乗れる!廃校利用の博物館『小木民俗博物館』(小木・宿根木)

佐渡島

佐渡島南部、小木・宿根木の歴史を伝える民俗博物館。廃校となった小学校を利用した施設で、教室をそのまま使った展示室はとてもノスタルジック。横たわる大きな千石船は圧巻の一言です!

開館時間:8:30~17:00
休館日:年末年始
料金:500円
2017/7/15(土)

廃校利用の博物館

フェリーの泊まる両津港からは車で約60分ほどの距離にある、佐渡島南部の小木(おぎ)・宿根木(しゅくねぎ)エリア。ここには歴史ある建築物や伝統文化が色濃く残っています。

そんな佐渡島の文化を学ぶなら小木民俗博物館

大正9年に建てられた旧宿根木小学校を利用したリノベーション博物館。味のある木造校舎を舞台に、漁業をはじめとして数多くの民俗資料が展示されています。

いきなり登場!巨大な千石船

順路に沿って進むと、すぐに目に入るのは大きな大きな千石船(せんごくぶね)・白山丸。江戸時代に日本海で活躍した千石船『幸栄丸』を復元した大きな和船です。

ここは体育館だった場所でしょうか。大きさがぴったりとはまっており、まるでドックのようです。

なんと、この千石船、自由に船内へと乗り込むことができるのです。下から見上げるだけではわからない船の内部にどきどきします。

木のぬくもりを感じる内部。ぬくもりあふれて汗がとまりません。

こちらの白山丸、毎年7月最終日曜に行われる白山丸まつりにて、展示館より屋外へと曳き出されます!155畳という大きさの真っ白い帆を広げた姿を見せてくれます。

千石船ってなに?

ところで、「千石船(せんごくぶね)」って何でしょうか?

文字通り、「千石」の積載量を持つ大型の船。

千石の石(こく)は容積の単位で、1石はお米1,000合くらい。1,000石ということはお米1,000,000合という計算になります。数字が大きすぎてわけがわかりません。

1石(1,000合)というのは、成人男性の1年分くらいの量といわれています。したがって、千石はお米1年分×1,000人といったところでしょうか。

現代の単位に換算してみよう!1合150gで計算すると、1,000石は約150トンとなります。ちょっとだけ大きさの実感がわいてきました。

なお実際のところ白山丸の積石数は512石。「千石船」というのは、必ずしも実際の数値に基づいているわけではなかった模様。

江戸時代の大型木造船のことを弁才船(べざいせん)をと呼んでいたのですが、千石の積載量を持つ弁才船が普及したところ、積載量を問わず弁才船=千石船と呼ばれるようになったそうです。

整理すると、千石船=江戸時代の大型木造船くらいの認識で良いのではないでしょうか。

灼熱の小学校

小学校を利用した館内。廃校利用の美術館であるディマシオ美術館(北海道)や絵本と木の実の美術館(新潟県)へ行ったときも感じたのですが、大人になってから入る学校の校舎ってとてもわくわくします。

各教室は、「信仰」「陶器」など、テーマ毎に別れた展示室となっています。「衣」の部屋では2人の佐渡美人がお出迎え。

マネキンが日本人ぽい顔立ちでとってもリアルです。

教室がそのまま残されている部屋もあります。大きなそろばんが置かれた教卓と、並べられた不揃いな木の机。まるで時が止まったかのような空間に、懐かしさがあふれてきました。

壁一面に飾られているのは、佐渡近海に住む魚介類の剥製。辺りには磯の香りが漂います。

十上大珍宝というのは何でしょうか・・・?

暑さで幻覚を見ているのでしょうか・・・?


この施設、冷房がありません。扇風機はついてますが、今日の暑さの前では微力。私のHPはどんどん削られていきます。でも、蒸し暑い学校というのも「日本の夏」らしくて良いかな。
暑さに負けそうになりながら進んだ先には、宿根木集落が。

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