熊本市内にあるおしゃれなスーパー銭湯。快適な設備で宿泊施設としても利用価値が高い温浴施設ですが、実はここはサウナの聖地とも言われている場所。どちらかというと敬遠していたサウナですが、”正しい入り方”を教わってから挑んだところ、世界が変わりました・・・!
ここに泊まった理由
今回の熊本・天草旅行ですが、毎晩違うタイプの宿泊施設を利用してきています。初日のホテルからはじまり、エコビレッジ、ゲストハウス、ネットカフェときたので、最終日となる今日はまた違うタイプの宿泊施設に泊まってみたい。
そんなとき、熊本へ旅行すると話したときに知人であるYさんから聞いた言葉が蘇る。
『熊本にはサウナーの聖地があるんです!!』
サウナー?聖地って何か違うの?そもそもYさんサウナ好きなの!?
その後、サウナ道の世界をいろいろと解説してもらいました。正直なところ、サウナっておじさんが入る場所のイメージが強く、最初はあまり興味がありませんでした。しかし、「ヴィヒタ」や「アウフグース」など次々飛び出すサウナ専門用語やサウナーたちの活動、サウナー達の集うサイト「サウナイキタイ」などの話を聞いているうちにどんどんサウナの奥深い世界が見えてきます。様々な話をきかせてもらったのですが、中でも私が気になったポイントは2つ。
①サウナを上手く利用すると、他とは比較できないほどの快楽を得ることができるらしい。その状態を「ととのう」と呼ぶらしい。
②サウナを極めていくことで、様々なサウナでととのえるようになるという「スキルアップ」があるらしい。
この2つのポイントが頭の片隅でずっと気になっていたことに加えて、今日は3,333段の日本一の石段を登ったりして肉体的にも温泉で回復したい。これは絶好の機会ということで利用してみることにしました。
※余談ですが、Yさんはとても素敵な女性の方です。
市街地にある温泉施設
そんな経緯で熊本市内にある湯らっくすへ。JR熊本駅から車で5分という市街地にある温泉施設。いわゆるスーパー銭湯です。
駐車場は奥に広いタイプで、かなりの台数が停めることができます。平日だというのにかなり埋まっていたので混雑が不安。そう思っていたのですが、車の台数に比べて館内はそれほど混んでいませんでした。館内にヨガスタジオを併設しているため、多くの車はヨガ客のものだったのかもしれません。
広いバイク駐車場もあります。屋根付きなので、雨天時でも安心な設計。ヘルメットやつなぎ用のロッカーまであるので、九州を駆け抜けるライダーの方の休憩や宿泊にもぴったり。
さらに駐車場の隣には24時間営業のコインランドリーもあります。お風呂に入っている間に洗濯&乾燥を終えることができるので、これはありがたい!至れりつくせりとはこのことです。
料金体系は大きく3種類
気になるのは利用料金。湯らっくすの料金システムは、大きく3つに分かれています。どれもかなりリーズナブルです。
普通に日帰り入浴する場合の料金です。
2、湯らっくすコース:1日1,300円
館内着&タオル付き、そしてリラックススペースのある2階を利用することができます。
3、宿泊コース:1泊2,500円
宿泊の場合の料金は、湯らっくすコース+深夜料金1,200円が加算されて2,500円となります。
快適に泊まれるリラックスエリア
リクライニングシートやフルフラットシートなど、お休みポイントがたくさんある2階。照明も薄暗く、ほんのりアロマも香るリラックス空間となっているため、ぐっすり眠れそうです。
これは埼玉県に勢力を広げる快適空間・おふろカフェに勝るとも劣らない快適さ。男女兼用スペースに加えて女性専用スペースもあるので、遠征や仕事で訪れた女性の方でも安心して過ごすことができます。
驚くことに、なんとドミトリールームもあるのです!カーテンで仕切られた2段のカプセルタイプ。プライベート空間がばっちり保てる、バックパッカーも安心の宿泊部屋です。予約ができないのが少し不安でしたが、平日の20時台はほぼ全室空いていました。
ブースにはライト、まくら、コンセントが完備されています。高さ・幅も広々としているため、荷物を開いてまとめたりすることもできます。
充実の館内設備
まず、2階の湯らっくすコース専用更衣室は化粧水やワックス、さらにはケープなどのアメニティが豊富。さらにドライヤーはダイソンです!お風呂屋さんでダイソン見つけると、ついつい使いたくなります。
もちろんWi-Fiも完備。フリーで利用できるパソコンも4台あります。全部マックなので、Windowsしか使ったことない私にはハードルが高かったです。
漫画や雑誌も約8,000冊ととにかくたくさんあります。もし家の近所にあったら、毎週入り浸ってしまいそうです。
テルマエ・ロマエや湯遊ワンダーランドなどお風呂関係の漫画も充実。サウナブームを巻き起こした話題作のサ道もあります!このサ道、読むと途端にサウナに入りたくなるという、ある意味問題作。もしまだ読んでいない方は、ちらっと読んでからお風呂に行くのをおすすめします。
美味しい食事メニュー
館内にはレストランがあります。おしゃれな雰囲気で、温泉施設の食事処というより、まるでカフェのよう。カウンター席も多く、一人でも心置きなくゆっくり過ごすことができます。営業時間も長くてとっても利用しやすい。
朝食:6:00〜10:00(L.O.9:30)
ランチ・ディナー:11:30〜25:00(L.O.24:30)
生姜焼き定食(1,100円)にしました。ご当地感に弱い私は、肥後遊び豚や熊本県産生姜を使用しているという言葉にやられました。めっちゃ美味しいです!!お味噌汁も旨味たっぷり。
メニューは定食、丼、うどんなど定番メニューは一通り揃っています。刺身や焼き鳥の盛り合わせなんかもあるので、お風呂上がりに1杯引っ掛けてる方にも嬉しい。個人的には、旅行者向けに、もっと熊本っぽいご当地メニューが豊富だと良いなと感じました。熊本ラーメンとか太平燕とかどうでしょうかね。
サウナのテーマパーク
さてさて、前述のようにここ湯らっくすはサウナーの聖地。創業者がサウナを愛するあまりに作られた施設なのです。温度、照明、BGMなど細部までこだわり抜いた、他所とは一線を画すサウナが揃っています。複数のサウナが並ぶ様子は、まるでサウナのテーマパークのようです。
■本格サウナ
テレビもあるスタンダードなタイプのサウナ。でも他のところよりずっと広い!後述のイベント「アウフグース」もこちらで開催されます。
■メディテーションサウナ
薄暗く落ち着いた雰囲気のサウナ。ストーブの隣には水と柄杓が置いてあります。水をかけることで水蒸気が発生、一時的に体感温度を高めてくれるローリューがセルフで行なえます。
■塩サウナ
塩が置いてあり、自由に体に塗ることができます。3つのサウナの中では、比較的人が少ないです。
■水風呂
湯らっくすの水風呂は、阿蘇の伏流水を使用した日本一深い水風呂!その深さ女湯153〜男湯175cm!「頭まで沈んじゃう!」と思ったのですが、深さには段階があるので大丈夫。ちょうど良い感じで縁につかまりながら立って入れます。
どきどきのサウナ体験開始
サウナには入り方というものがあるそう。まず汗が吹き出すまでサウナに入り、体の芯まで温まります。続いて水風呂に浸かりキュッと引き締める。最後は椅子に座ってボーッとする外気浴。この3つのローテーションを3セットほど繰り返すらしい。まだサウナについては疑心暗鬼ですが、ここまで来たからにはこれに則って体験してみます。
【1セット目】
サウナ:熱っ!無理っ!早く出たい!
水風呂:冷たっ!こんなの入ったら・・・あれ、意外と大丈夫?
外気浴:ふぅー、なんか落ち着く
【2セット目】
サウナ:なんか全然平気
水風呂:気持ち良いー
外気浴:早くサウナ&水風呂行きたい
【3セット目】
サウナ:ずっといれそう
水風呂:ずっといれそう
外気浴:そろそろあがろうかな。
最初は苦しいだけのサウナも、何の修行だと思っていた水風呂も、不思議なことに繰り返す度にどんどん快適になっていきます。水風呂に入る瞬間はめっちゃ冷たいのですが入った後じっとしているとそこまで冷たくありません。熱くなった体には水の膜ができるため、動かなければそれほど冷たくないのです。
アウフグース開始!!
サウナの心地よさに気づいたところで、浴室に呼びかけの声が響く。
『アウフグースはじまります!』
アウフグースというのは、サウナをさらにヒートアップさせる儀式。熱波師と呼ばれる方がサウナ室内に登場し、ストーブに水をかけることで室内を水蒸気でモクモクにしていきます。この瞬間から体感温度はそれまでの比じゃないほど高まっていきます。そんな熱い熱い水蒸気をタオルで一人ずつぶちあててきます!ここまで来たからには!ってことで参加してみたのですが、恐ろしいほどの灼熱地獄。何回か当ててもらった後、早めに退室。最後に水風呂にさっと入ってお風呂を上がりました。
湯らっくすでは男性は12:00〜25:00の1時間おき、女性は12:00〜24:00の2時間おきとかなり頻繁に開催されています。特に男性は1時間おきとハイペースなので、滞在中に1度はチャンスが訪れそう。
お風呂を出たあとは、びっくりするほどリラックス状態に。もう眠りにつくまでずっと心地良い状態が持続していました。サウナってこんな気持ち良いものだったのですね・・・!
旅行を終えて都内に戻って来たあとも、近所のサウナを見つけて月に数回通ってしまっています。今まで敬遠してきたのに、すっかりとサウナの魅力に取り憑かれてしまったのでした。
サウナが少し気になる方、デビューにはここ湯らっくすがおすすめです!
コメント
[…] ■温泉施設:湯らっくす おしゃれな館内、プライベート感のある宿泊スペース、そして恵まれたサウナ環境。新鮮で快適でした。 […]