熊本県内でも有数の規模を誇る温泉街。明治時代の芝居小屋・八千代座や、かつての藩主のための温泉・さくら湯など、歴史を感じる見どころが並びます。
山鹿温泉の駐車場
山鹿温泉には複数のコインパーキングがありますが、おすすめは山鹿温泉プラザというショッピングモールの駐車場。立体駐車場なので、1階に停めれば暑い季節でも日差しを防げます。料金は1時間まで無料、以後1時間100円。
この駐車場は、観光案内所のあるさくら湯のすぐ隣。観光拠点としてぴったりの立地にあります。八千代座までは少し歩きますが、その道のりも山鹿灯籠民芸館や足湯などの見どころが多く楽しいです。
※駐車場代を節約したい方は、スポーツプラザ跡駐車場なら無料で利用可能です。ただし、温泉街の中心部に向かうには徒歩10分ほど歩くことになります。
歴史を感じる温泉街の道
ヤナギが茂る、風情あふれる温泉街。温泉街の南北に延びる豊前街道は、かつて熊本の城下町と福岡の小倉をつないだ主要な道路。参勤交代にも使用されていたという歴史ある道です。
焼板の壁が印象的な木造家屋や、円形の形が印象的な金剛乗寺の石門など、ついつい写真に撮りたくなる味のあるストリートとなっています。見応えのある伝統工芸・山鹿灯籠を展示したミュージアム、山鹿灯籠民芸館も通り沿いにあります。
入ってびっくりな『あし湯』
利用料:無料
温泉街の中心、スクランブル交差点の側にはあし湯があります。まるで庭園の池のような岩で囲まれた風流な足湯で、瓦屋根も付いています。
今日はとっても暑い日なので、こんなときに足湯はちょっとハード。そう思ったのですが、手を入れてびっくり!全然熱くありません!それどころか少し冷たくすら感じます。こちらの足湯は35.9度とかなり温めの温度。暑い日でも気持ち良い足湯なのです。でも、冬場はちょっと寒いんじゃないかな。
なお、足湯内には丸い小石が敷かれているため、歩くとツボ押し効果もあります。
入浴だけじゃない浴場『さくら湯』
休館日:毎月第3水曜日
入浴料金:350円
温泉プラザの目の前にある公衆浴場・さくら湯。もともとは細川忠利が建設した御茶屋(休息のための施設)でしたが、明治時代に入ると公衆浴場として利用されてきました。その後、取り壊しの危機に合うも、当時の面影を残した木造建築にて蘇ります。
入浴時間も長く、入浴料金もとってもリーズナブル。九州はやっぱり温泉が安い!せっけんやシャンプーの設置はないので、持参、もしくは購入する必要があるのでご注意ください。
そんなさくら湯ですが、観光案内所も併設されています。入浴する予定の無い方でも、観光のスタートに立ち寄るのがおすすめ。レンタサイクル330円から借りることができるので、少し足を延ばして観光することもできます。
さくら湯の2階は温泉資料室となっており、無料で見学可能。眺めの良い部屋に、かつてのさくら湯に関する資料が展示されています。
また、かつて細川忠利が利用していたお風呂を再現した龍の湯もあります。入浴はできませんが、こちらも自由に見学可能。市松模様の大理石が作るモノトーンの空間に、浅葱色の湯船がくっきりと浮かぶモダンなデザイン。
天井を見上げると、そこには2匹の龍の姿が。肥後狩野派の絵師が描いたとされる作品ですが、この絵は複製画。原画は山鹿灯籠民芸館にあります。
写真ではわかりにくいのですが、龍の湯の湯船は源泉かけ流し。中央からはお湯がざばざば湧き出しています。なんだか入浴できないのが勿体ない・・・。ちゃんとしたロッカーやシャワーも備えているため、もしかしたら入浴可能な時期もあったのでしょうか。
気になったので観光案内所の方に尋ねてみたところ、小学生の入浴体験や金婚式などの際に利用することがあるらしいです。
なお、温泉資料室、龍の湯の見学時間は9:00~17:00。さくら湯の入浴時間とは異なっているのでご注意ください。
巨大な芝居小屋『八千代座』
入館料:大人530円
山鹿温泉の人気スポット八千代座は、明治43年に誕生した芝居小屋です。江戸時代の伝統を取り入れた建築で、国の重要指定文化財に指定されています。大きな木造建築は、目の前に立つとその存在感に圧倒されます。内部は予約不要で見学可能となっており、色鮮やかな天井絵や舞台の仕掛けなどを見ることができます。
なんと本日は使用中のため見学不可!!八千代座は、現在でも芝居やコンサート、バレエや漫才などに使用されています。その準備などが入ると、見学不可になるそう。公式ホームページにスケジュールが掲載されていますので、きちんと確認してから訪問しましょう。
なお、八千代座のすぐ隣にもコインパーキングあります。こちらも1時間100円。八千代座ピンポイントの方はこちらを利用するのが良さそうですが、温泉街を楽しみたい方は先述の山鹿温泉プラザの方が、他のスポットも回りやすそうです。
八千代座を深く知る『夢小蔵』
入館料:大人220円
八千代座の向かいにある夢小蔵(ゆめこぐら)は八千代座についての資料を集めた小さな資料館。八千代座見学ができなかったため、こちらで雰囲気だけでも味わうことにしました。
館内には八千代座の歴史に関するパネルや、八千代座の舞台で使用された小道具などが並んでいます。一番手前のお面はかっぱ。この顔でどんな風に動いていたのか想像が膨らみます。
映像コーナーでは、八千代座についての解説ビデオが上映されています。実写で映した館内映像を見ていると、入っていなくても中を見た様な気分になれます。もし八千代座見学される方は、先にこれを見てから行くと色々と楽しめそうです。
部屋の上部には、八千代座に立った方のサインが書かれた木札がびっしり並んでいます。佐々木蔵之介や市川猿之助といった役者、寺内タケシや宮沢和史といったミュージシャン、ミラクルひかるや永野などのお笑い芸人など、様々な分野の方の名前が並びます。もちろんくまモンも来ていました。
このあとは、山鹿灯籠民芸館へ。そこには、思い描いていた灯籠とは全然違う「山鹿灯籠」の世界が広がっています。
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