たった300円!街ナカをぐるっと一周『ひょうたん島クルーズ』(徳島市)

徳島県

徳島中心部を流れる新町川&助任川をぐるりと一周する人気アトラクション。街の名所や歴史の解説に耳を傾けながら、ゆったりとしたクルージングを楽しむことができます。ところで、ひょうたん島って何でしょうか・・・?

訪問日:2018/11/26(月) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

アトラクション風な船

徳島駅を中心とした徳島市の中心街は、新町川(しんまちがわ)と助任川(すけとうがわ)に囲まれた中州となっています。今回ご紹介するひょうたん島クルーズは、その周りをぐるりと一周するアトラクション。

駅から徒歩で10分ほどの新町川水際公園・両国橋の近くに乗船場があります。料金はたったの300円ぽっきり。安すぎませんか・・・?

この料金も、乗船料というより保険料とのこと。市によって運営されているのかと思いきや、NPO法人である新町川を守る会によって運営されているそう。

こちらがクルーズに使用される船。まるで遊園地のライド系アトラクションみたいなデザインで、わくわくしてきました!

座席はふかふかのソファータイプ。ライフジャケットがクッション替わりにもなるため、思った以上にラグジュアリーな船旅が楽しめます。

 

まちなかクルーズ

1周6km、約20分のクルーズのはじまり!船が動き出すと、船頭さんのガイドがはじまります。

緑色の三ツ合橋。新町川と助任川の交流地点に架けられているため、真ん中で3つに別れるとても変わった橋です。

徳島城跡に広がる城山公園を横目に見ながら船は進んでいきます。

茶色い大きな建物は徳島県庁。そして、その背後にそびえるのが徳島市のシンボルである眉山(びざん)。先ほどロープウェイで登ったばかりですが、早くもなつかしい。

のんびりしたクルーズかと思いきや、この船は意外とスピードが出ます。いくつもの橋をくぐるのですが、頭すれすれなときもびゅーんと駆け抜ける!なかなかスリルがあります。

まさかの人柱伝説

途中にあった福島橋。その真ん中には、謎の石積みがあります。

橋脚かと思いきや、橋とは接しておらず、まったく支えていません。何か意味があるのでしょうか?

これは、かつての福島橋の橋脚。なぜ撤去せずに残しているのか、その理由がちょっとコワイのです。

江戸時代、人々にとって重要なルートであった福島橋。しかし、洪水などの災害により度々崩壊していました。あるとき、「工事の晩、亥の刻に通りかかった者を人柱にしよう」という提案があがります。
ちょうどその時間に通りかかったのが、鉦(かね)を鳴らして題目を唱えて歩く六部(ろくぶ)
※六部(ろくぶ)=六十六部の略。六十六回写経した法華教を持ち、六十六箇所の霊場をめぐる巡礼僧のこと。

人々は六部に犠牲になってくれるよう懇願したところ、ことの重大さを感じた六部はこれを承諾。棺に入り橋の中へ埋まりました。六部の鉦を鳴らす音は、その日から49日続いたそうです。

この話にはパターンがあり、六部ではなくお遍路さんだったり山伏だったりするようです。また、橋を架けた際「一番最初に通った人を人柱にした」なんていう恐ろしい無差別バージョンもあります。

そんな伝説が残るため、この橋脚は取り除くことができないとのことです。

ここまでだと心霊スポットのように見えますが、実際は史跡として保存されており、近くには案内板も立てられています。また、「福島橋の人柱伝説」として、とくしま市民遺産にも登録されています。

ちなみに、石積みの隙間から浸水しており、崩壊が危惧されているそう。人柱、出てきてしまうのでは・・・・

■とくしま市民遺産とは
徳島市の市制120周年を記念して2010年に選定された、徳島市を代表する景観や伝統文化のこと。「自然・景観」「歴史」「街・暮らし」「文化」の四項目、合計45件が選ばれています。
とくしま市民遺産:徳島市公式ウェブサイト

ひょうたん島=徳島?

いろいろと脱線しましたが、20分のクルーズを終えて船は新町川水際公園へ帰ってきました。

ところでひょうたん島って何でしょうか?

徳島駅のある中心エリアは、新町川と助任川に囲まれており、まるでひょうたんのような形をした中洲となっています。これをその形状から「ひょうたん島」と呼んでいるそうです。

たしかに、ひょうたんみたいなカタチです。すっきりしました!

ここで気になったのですが、「徳島」って名前に「島」の字が入っています。徳島市の中心部は多くの川が流れており、橋だらけ。川に囲まれた中洲も多く、そのため、地名にも島がつくところが多いです。もしかして徳島駅のあるこのひょうたん島こそが、実は「徳島」という名前の島だったりしないでしょうか?

調べたてみたところ、徳島というのは、もともと吉野川にある三角州の名前とのこと。良い名前だったので、城と城下町の名前として使われるようになったそう。

ひょうたん島=徳島という説は崩れましたが、徳島駅が島にあるっていうのは本当です。いつか「おすすめの日本の島教えて」ときかれたら、堂々と「徳島」と答えてみたいものです・・・!

アクセスと営業情報

徳島駅より徒歩で約10分。阿波おどり会館&眉山ロープウェイからも徒歩10分ほどでアクセスできます。

運航時間 11:00から40分間隔(最終15:40)
運休日 年中無休
料金 300円
公式サイト http://www.city.tokushima.tokushima.jp/kankou/taiken/hyoutanjima.html

※掲載の情報は2022年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
※乗船時(2018年11月26日)の料金は200円でしたが、リライトするにあたり300円に書き換えています。

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