佐渡島へやってきた重要人物たち。そんな彼らをリアルなロボットで再現したミュージアム。人形たちは喋り、踊り、伝説を現代に蘇らせます。テンポ良く非常にわかりやすいストーリーなので、歴史に興味なくても楽しめるスポットです!
休館日:無休
料金:800円
流刑地であった佐渡島
佐渡島はその昔、流刑地とされた島でした。流刑地というのは、罪を犯した人が「島流し」として流されるところ。平安時代では最も重い刑罰であったりもしました。
佐渡島に流されてくるのは重罪人ばかり・・・。しかし犯罪者といっても、思想の違いから追放された政治犯や権力者に危険視された人物など、必ずしも極悪人とは限りません。場合によっては島の人々に文化や技術を伝えたりと島の発展に貢献しているパターンもあったりします。
佐渡島にはいったいどんな人物が流されてきたのでしょうか・・・?
それをわかりやすく展示しているのが佐渡歴史伝説館。ハイテクロボットが佐渡にまつわる伝説を紹介してくれるスポットです。
佐渡金山の坑道に続いて、佐渡島の屋内スポットをご紹介します。
まさかの天皇・・・
入るとすぐに慶子女王による案内がはじまりました。この方、美しすぎます!!!
この慶子女王の父、順徳上皇は佐渡島に配流された人物の一人。
幕府(武士)vs朝廷(天皇)の戦いである承久の乱に敗れて隠岐に流された後鳥羽上皇(父)。その息子である土御門上皇(兄)は土佐へ、そしてこちらの順徳上皇(弟)はこの佐渡島と家族ばらばらに流されてしまったのです。
まさか最初に登場する流人が天皇とは・・・!
お次は強いお坊さん
お次の登場人物はこちらのお坊さん。鎌倉仏教の一派、日蓮宗の宗祖・日蓮聖人。
処刑されそうな日蓮。しかし、ひたすら題目を唱えたところ、突然落雷が。奇跡的に命が助かるのです。
それを見て驚く武士たち。表情がとてもリアル!本気で驚いてます!
処刑を免れた日蓮ですが、その後は佐渡島へ流されました。
こちらは日蓮の名シーン塚原問答。おしかける他の宗派の人々と討論を交わしているところです。言い合いを再現した音声が流れるのですが、日蓮のコトバは力がこもっていてかっこいい!日蓮の信念の強さ、そして様々な逆境に打ち勝つ凄さを知りました。
なお、その後の日蓮は赦免となり、無事本土に帰還します。蒙古襲来を予言したり、身延山久遠寺を開山したりと活躍するのでした。
芸能分野からも・・・
もう一人重要な人物が猿楽(現在の能)を大成した世阿弥(ぜあみ)です。足利義満には庇護されたものの、足利義政に疎まれ佐渡へ流罪となってしまったのです。
舞うは「雨乞いの舞」。日照り続きの夏、島民を救うために舞っているところです。ロボット世阿弥は音に合わせて華麗に動きます。
いつの間にかお面をつけている!いつ装着したのでしょうか?まったく気がつきませんでした。
お面のタイミングを確認したいので、もう一回見たい!
しかし、戻っても上映されません。「人が来るとセンサーで起動」ではなく「前のストーリーが終わると次のストーリーがはじまる仕組み」なので、一番最初に戻らないと見直すことができないみたいです。
誰か別の人が入館すれば上映されるのですが、お昼時だったので他のお客さんが来ません。あきらめました。
ロボット世阿弥のすぐ隣には、あざやかな世阿弥観音像が。ライトアップされて幽玄な雰囲気です。
そんな世阿弥の影響を受けて、佐渡島では能がとても発展しました。現在でも多くの能舞台が残り「能の里」とも呼ばれています。日本トップといっても過言ではない世阿弥が住んでいたら、それは高いレベルで発展するに決まってますよね。
伝説はつづく・・・
2階へ進むと、語り部のおばあちゃんが。目の前で話をしっかり聞いている子供も、もちろん人形です。
ここからは、人形劇のようなコンパクトな演目が続きます。
アンジュ伝説
悲しい運命に翻弄される姉弟のストーリー『安寿と厨子王』、クライマックスは佐渡島が舞台。「アンジュこいしやほうやれほ」感動の母親との再会シーンが再現されています。
夕鶴伝説
こちらはご存知、『鶴の恩返し』。全国に伝わるストーリーですが、佐渡島では『夕鶴』として伝わっています。こちらも鶴が羽ばたき消えていくラストシーン。
おけさ伝説
飼い猫がケサという娘に化けて、見たことのない踊りを披露したお話です。これが「おけさ節」の起源といわれています。
これにて伝説は終了。上映作品は、どれもとてもわかりやすい!また、どれもクライマックスばかりなので、とにかくテンポが良いのがポイント。歴史にあまり興味ない方でも楽しめます。
さて、長い歴史の旅を終えて、お腹がすきました。この歴史伝説館には「食事処夕鶴」というちゃんとしたレストランがついてます。
【営業時間】
11:00~14:00
せっかくなので海鮮丼(並)1,200円。佐渡島の海の幸を堪能しました。
お次は雨も落ち着いてきたので、軽めの半屋外スポットトキの森公園。
コメント
[…] シマナガシブルー 佐渡島が流刑地ということは佐渡歴史伝説館で学びましたが、さすがにこの名は大胆過ぎませんでしょうか。とはいえ、海のイメージのブルーと流されてしまった感情のブルーがダブルミーニングで秀逸なネーミング。語呂も良いです。 […]
[…] […]
[…] 再現された絵付師の座敷。人形の絵付師が筆を握っているのですが、なんとこの人形動きます!!佐渡島の「佐渡歴史伝説館」や栃木の「塚田歴史伝説館」と同じタイプのハイテクロボットで、かなりリアルな動きをします。 […]