月イチ限定！旧校舎利用のミニミュージアム『きんたい廃校博物館』（八尾市）

使用されなくなった小中学校の校舎を活用したちいさな博物館。学校の備品をフル活用した水槽には、身近な水辺で観察できるサカナがたくさん飼育されています。名前の由来となっている絶滅危惧種「きんたい」も見ることができます！

旧校舎利用のスポット

きんたい廃校博物館は、大阪府八尾市高安地域にある高安小中学校の使われなくなった校舎を活用した博物館。「廃校・旧校舎リノベーション」ときくと、もうそれだけでワクワクしてしまうのは私だけではないはず。

ちょうどマルシェ開催も行われており、中庭では手作り雑貨の販売やキッチンカー、木を投げるモルック体験などが行われています。

「きんたい廃校博物館」以外にも、高安山の間伐材で木製ペン作りなどが体験できる「木育教室」や、八尾市の地場産業であった河内木綿の加工が体験できる「河内木綿手織場もめんカフェ」なども。総称して「八尾廃校SATODUKURI BASE」と名付けられているそうです。

開館日に要注意

そんなユニークな博物館ですが、気をつけないといけないのは開館日。毎月第3日曜日のみオープンという非常に限定的な施設なのです。

公式サイトは更新が止まっている様子で、公式Xを見たところ先月の開館情報は開館日の4日前に投稿されているのみ。過去の投稿を見ていると、ときおり第4日曜日になることもあるみたい・・・。

今回は10月の第3日曜にちょうど大阪へ行く予定ができたので向かってみることにしたのですが、本当に第3日曜日に開館するのかドキドキ。Xが全然更新されなくて不安に思いInstagramを見たところ「開館日10/19(日)」との投稿が！これにて一安心！そんなわけで、遠方に住んでいる場合はなかなか訪問しづらいスポットでもあります。

Instagram

www.instagram.com

ユニークな展示方法

自由に入れる校舎内、1階の理科室がきんたい廃校博物館となっています。教室内にずらりと並ぶ水槽は、もうそれだけで十分なくらいの魅力を放ちます。

それぞれの水槽もまたユニーク。シンクがそのまま水槽になっているところもあり、アメリカザリガニがたっぷりと暮らしていました。

一見すると備品棚ですが、これもを水槽として活用されています！内部は小さな森になっており、ニホンヒキガエルが暮らしていました。

あの図工室の「角イス」も水槽利用がされています！丸い穴を覗くと、テナガエビやドジョウを見つけました。

身近な水棲生物たち

飼育されている生き物は、周辺の河川や田んぼで見ることができる身近な魚が中心。コウライニゴイ、カマツカ、オイカワは、この水族館では大きな部類です。

カワアナゴは5cmほどでまだ子ども。名前にアナゴとはつきますが、分類的にも見た目にも全然アナゴじゃないサカナです。

タウナギもウナギとつくけど別種。ウナギと異なりヒレもウロコもありません。オスがメスに性転換し、オスは卵を口の中で保育するといったユニークな生態を持っています。さらにエラが退化しており、空気呼吸と皮膚呼吸を行うという点も超個性的です。

ニホンウナギもいます！チューブに入って横たわる大きな姿。おそらくこの施設で最大の生き物です。

アカハライモリはおさわりOK！スタッフのお姉さんが持たせてくれました！ちなみにこのイモリは皮膚に毒をもつので、さわったあとはしっかり手を洗わないといけません。

レアな淡水魚きんたい

この施設の名称にもなっている「きんたい」というのは、地名ではなく生き物の名前。「ニッポンバラタナゴ」のことを指します。

外来種であるタイリクバラタナゴは日本各地に多数分布していますが、ニッポンバラタナゴはかなりレア。西日本の一部のエリアでしか見ることができず、絶滅危惧種にも指定されています。

高安地域には、そんなきんたいが生息しており、ここでも飼育・展示がされています。今はシルバーでオーソドックスなカラーリングですが、3～9月頃の繁殖期になるとオスがバラ色の美しい姿に変わるそうです。

なお、動きが速く、警戒心が強いため撮影は難易度高め！カメラを向けるとすぐに察知され、逃げられてしまいます。

ねばりにねばって、やっと撮影できました！

アクセスと営業情報

近鉄信貴線の「服部川駅」から徒歩20分。今回は河内山本駅でシェアサイクル「ハローサイクリング」を利用して、心合寺山古墳や八尾市立歴史民俗資料館と合わせて訪問しました！ただし、2025年10月時点ではきんたい廃校博物館に返却ポートがないので、ご注意ください。

※掲載の情報は2025年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。