岡山県新見市にある古刹・済渡寺(さいどうじ)。花の寺とも知られるこの寺院は、近年真っ白な鳥居が連なる写真で話題となっています。豊かな自然に囲まれながらも開けた雰囲気の境内は、とてもリフレッシュできる空間です。
新見市の古刹
済渡寺の歴史は古く、739年に行基が2年ほど在住し庵を結んだ地に、811年に弘法大師が訪れ開いたとされています。
山の中にある寺院ですが、境内はきれいに整備されており開放的な雰囲気。まるで公園のような居心地の良い空間となっています。この寺院は「花の寺」としても知られており、6月下旬には約5,000株の花菖蒲、7月上旬には約11,000株の紫陽花が咲き誇るそうです。
本堂には巨大な数珠が。下に引っ張ると滑車がまわり、数珠の珠がカコンと落ちます。2珠落とすとご利益があるとのこと。
女人高野とは
明治39年頃まで真言宗の総本山である高野山は、女性が立ち入ることのできない「女人禁制」となっていました。
そんな中で、女性でも参拝できる真言宗のお寺が建立され、それらの寺院は「女人高野(にょにんこうや)」と呼ばれていました。現在も残る寺院としては室生寺(奈良)、金剛寺(大阪)、慈尊院(和歌山)などが女人高野であったお寺として知られています。
この済渡寺はも、かつては女人高野として信仰されてきました。そもそもこの寺院のはじまりが、当時この地域に暮らしていた人より「難産が多く安産の仏様を創って欲しい」と頼まれた空海が安産の仏様である子安観音を祀ったことにはじまるといわれています。
現代においても、安産祈祷がおこなわれており、多くの妊婦さんや、そのご親族の方が代参としてお参りに訪れているそうです。
連なる白い鳥居
済渡寺を代表する光景といえばコチラの鳥居。真っ白な鳥居が連なる姿が美しく、爽やかな気持ちになってきます。
全長86m・78基が連なるこの鳥居は、令和3年に建立されて以降、SNSに多数投稿がよせられ話題となりました。
鳥居を抜けた先には、諸願成就のご利益があるという白龍大権現が祀られています。
ここで祀られている白龍というのは、伝説上の生き物の龍ではなく唐の国の学者。弘法大師と親交があり、ともに来朝。842年10月23日に成仏され、この済渡寺に葬られたそうです。
お守りやストラップを扱っているのですが、なんとPayPayで決済可能。さらにWi-Fiもとんでいました。
境内の見どころと七不思議
境内には、真っ白な鳥居以外にもいろいろな見どころがあります。こちらの真っ赤なお堂は弁天様。池に浮かぶ姿が情緒あります。
趣深い姿の仁王門。両サイドにかまえる阿吽の仁王像、そして中央に彫られた大きな龍像がなかなかのインパクト。
本堂の近くに建つのは「済渡寺七不思議」と刻まれた石碑。裏手には7つの項目が記されていました。
①本尊子安観音大菩薩
②袈裟掛松
③榧の木
④槇柏の木
⑤夫婦桃
⑥二重紅梅(現存せず)
⑦白龍大権現と白蛇
こちらを探しながら境内散策してみるのも楽しいです!中でも見ごたえがあったのが④槇柏の木。弘法大師の御杖と呼ばれており、ねじれるような姿がとても迫力のある樹木でした。
アクセスと駐車場情報
アクセスするには、なかなか細い集落内の道を進みます。
案内にそって進んで行くと、広くて停めやすい駐車場があります。ここに停めて行くと、仁王門、白い鳥居、本堂と順番にめぐることができます。
※この先もっと進んだところ、本堂の隣にも駐車場もありますが、演出的にこの駐車場から歩くのがおすすめです!
参拝時間 | 9:00~16:00 ※閉門は16:30 |
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料金 | 無料 |
公式サイト | https://saidouji.wixsite.com/home/home |
※掲載の情報は2022年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
コメント
ブログランキングから来ました!
済渡寺は見どころがたくさんの素敵なお寺ですね。
真っ白な鳥居が素敵だと思いました。一度行ってみたいです。
また、訪問させてもらいますね。
コメントありがとうございます!きっと花の季節はもっと素敵なのだと思います☺️
またぜひよろしくお願いします〜