江戸川区にあるタワーホール船堀は東京とは思えないレトロな空気が流れる展望施設。様々な施設が入った建物の上に、取り付けたかのようにそびえています。無料の展望台に登れば、悠々と流れる荒川と、スカイツリーやビルが集まる都心を見渡すことができます。
都内三大タワーの1つ
いきなりですが、都内三大タワーという言葉をご存じでしょうか?
おそらく多くの方の頭に東京タワーとスカイツリーまでは浮かんでいることでしょう。では最後の1つはいったいどこでしょうか?
都内の高い建築といえば「六本木のミッドタウンタワー」、「虎ノ門ヒルズ」、「渋谷スクランブルスクエア」、「東京都庁」、「サンシャイン60」などが挙げられます。でも、これらはすべてビル。タワーと呼ぶにはちょっと違います。
正解はタワーホール船堀。
東京タワー・スカイツリーと比べると知名度は大幅に劣るため、初めて聞いたって方も多いのではないでしょうか。
(ここで3つ目に「スカイタワー西東京」や「凌雲閣」が浮かんだ方は、かなり東京に詳しい方ですね!)
駅前にそびえるレトロタワー
船堀駅の北口にそびえるタワーホール船堀は、1999年に建てられた115mのタワーです。まるでビルの上に後から取って付けたような不安定さがスリリング。支えのための鉄骨が斜めに伸びている様子も非常に独特です。
別名の江戸川区総合区民ホールという名が示す通り、様々な目的の施設が入った複合施設。くまざわ書店、島村楽器、式場、展示ホール、医療センター、会議室、映画館などが並びます。
7階が受付で、そこから展望室行きのエレベーターに乗り換え。無料の施設ですが、エレベーターガールが案内してくれます。分速105mの速度で一気に展望室へと向かいます。
超コンパクトな展望フロア
エレベーターが開くと、そこは鮮やかなブルーの展望室。スペースはかなり狭く非常にシンプルなフロア。一瞬で一回りできてしまうコンパクトさです。BGMは優雅なクラシックが流れています。
窓の上部には見える景色の案内が書かれているのですが、高い位置にあるため非常に見づらいです。また、日が暮れてしまうと読解は困難となります。
また、展望室にベンチやトイレは無いため、あまり長居できる場所ではなさそうです。
遠くに見える景色
ゆったりと流れる荒川。そのカーブに沿って首都高速中央環状線がのびています。せわしなく車が走り抜けており、なんだかこことは違う世界のようです。
一番に目を引くのは、高くそびえるスカイツリー。荒川をバックに、孤高にそびえる姿は美しい。天気の良い日中には、この奥に富士山まで見渡すことができるそう。
南側を向くと、ゲートブリッジ、葛西臨海公園にあるダイヤと花の観覧車、そしてうっすらと東京ディズニーリゾートが見えます。もしかして、花火が上がると見えるのではないでしょうか。
街のにぎわいがダイレクト
展望室の高さは103m。それほど高いわけではないため、街の様子がとってもよく見えます。お店の看板や歩いている人の姿、連なる都営バスなど、生きた街を実感できる展望施設です。
近隣にはマンションやアパートなどの住宅が数多く集まっているのですが、肉眼でも部屋が見えてしまうところも。特に夜になると、カーテンを開けている部屋は何となく中の様子がわかってしまいます。
そんなわけで、この展望室では双眼鏡や望遠レンズを使った撮影は禁止となっています。また、三脚・一脚もNGとなっているため、写真撮影目的の方はご注意ください。
アクセスと営業情報
最寄り駅は都営新宿線の船堀駅。新宿から乗り換えなしで約30分ほどなので、意外とアクセスは良好です。
料金:無料
見学所要時間:10分くらいから
帰りはエレベーターガールがおじさんに変わってました。この場合、何ていうのかな。
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