様々な展覧会を開催するギャラリーやショップ、カフェなどが集まる複合的な文化施設。槇文彦による独創的な建築も見どころであり、吹き抜け空間に螺旋スロープが延びる「スパイラルガーデン」はなかなかのインパクトです。
表参道の複合文化施設
表参道に建つスパイラルは、株式会社ワコールによって設立された複合文化施設。比較的最近できた新スポットかと思いきや、その設立は1985年。今回たまたまGoogle Mapで見つけて訪問してみたのですが、これまでその存在に全く気がついておりませんでした。みなさん、ご存知でしたか?
そんなスパイラル、複合文化施設といわれてもいったい内部には何があるのでしょうか・・・?ざっくりと書くとこんな感じです。
5F ショップ&カフェレストラン、ティーサロン
4F オフィス
3F ホール
2F ショップ
1F カフェ、ギャラリー
基本的に入館料などはかからないので、近くに訪れた際にふらっと立ち寄ってみるというのもありです。
スパイラルガーデン
このスパイラルのシンボルとも呼べるのが、1階と2階の吹き抜け部分であるスパイラルガーデン。ここはレンタルスペースとして利用されており、様々な展覧会やイベントが開催されています。今回訪問時に開催されていたのはこちら。
2024.2.29 – 3.4
衣服やタペストリーなど様々な作品がずらりと並んでおり、空間を華やかに彩ります。映像を加えた見応えある内容もあり、若い才能をひしひしと感じる展示でした。
多彩なショップやカフェ
スパイラルガーデンの手前はカフェ「Spiral Café」。スパイラルガーデンとの間に壁はなく、展覧会の作品を眺めながら優雅な時間を過ごすことができます。ちなみに場所柄もありコーヒー1杯1,000円近くするため、庶民にはちょっと贅沢なお店です。
スパイラルガーデンの螺旋スロープを登った先の2階には、ショップ「スパイラルマーケット」があります。フレグランスや石鹸、お香、食器などが並ぶおしゃれなお店。香りや雰囲気がヨーロッパの雑貨屋さんみたいです。
また、1階の入口そばは「Showcase」と呼ばれるスペース。期間限定で様々な商品を扱うショップが入っています。
エレベーターでのぼった5階にはカフェレストラン「家と庭」や、ティーサロン「櫻井焙茶研究所」などがあります。どちらも人気なお店のようで、待ちの列ができていました。
槇文彦の代表作
このスパイラルの建築を担当したのは槇文彦(まき ふみひこ)。「京都国立近代美術館」や「横浜アイランドタワー」など、全国各地に多数の作品を残している世界的に知られる建築家です。
このスパイラルは、「秋葉台体育館」「幕張メッセ」と並び、1980年代の代表作として知られています。スパイラルガーデンの螺旋スロープはもちろんのこと、同じく2階へと連なる大階段や、宙に浮いているかのような2階の構造など、内部を歩いているとその特殊な構造に目を奪われます。
表参道側は大きなガラス窓と椅子。表参道を歩く人や、行き交う車を眺めてひと休みできます。なんだか謎の優越感を得ることができます。
高野長英隠れ家跡
入口付近の柱をよく見ると、石碑が埋め込まれています。
こちらは高野長英隠れ家跡。高野長英というのは、幕末の医者・蘭学者。異国船打払令を批判、開国を支持していましたが、1839年の「蛮社の獄」によって幕政批判の罪で捕えられてしまいます。その後、火災に乗じて脱獄。各地を渡り様々な活動をしていたところ、1850年に幕府に見つかり捕縛、自刃してしまいます。
この場所はそんな高野長英が最期に潜伏していた場所。終焉の地となる隠れ家があったことを記念する碑が1963年に建てられ、スパイラル建設にあたり柱の内部に移設されたそうです。
アクセスと営業情報
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」のB1出口目の前。
※B1出口は階段のみとなるので、エスカレーター・エレベーター利用の場合はB3出口もおすすめ。徒歩1分ほどです。
開館時間 | 11:00~20:00 ※店舗により異なる |
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休館日 | 無休 ※店舗により異なる |
公式サイト | https://www.spiral.co.jp/ |
※掲載の情報は2024年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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