海の中から現れる砂の道、エンジェルロード。縁結びの願いが叶うロマンティックな名所として人気を集めています。出現するのは1日1~2回と限定的ですが、実は見れる時間は非常に長いのです。
アクセス良好な観光スポット
小豆島を代表する観光名所の一つであるエンジェルロード。離れ小島に向かって伸びる砂の道で、自由に歩いて渡ることができます。
エンジェルロードがあるのは、高松港、宇野港、新岡山港からの船が寄港する「土庄港」から2kmほどのところ。
土庄港から徒歩でも30分ほどでアクセス可能。ちょっとハードに感じますが、道中には後述する「土淵海峡」や「西光寺」、「妖怪美術館」やアート作品「迷路のまち〜変幻自在の路地空間〜」などもあるためそれほど苦しい道のりではありません。
小豆島の観光スポットは港から車やバスを使わないと行きにくいところばかりですが、ここは比較的アクセスしやすい場所なのです。
タイミングにご注意
このエンジェルロードは砂州であるため、その姿は潮によって変わります。うっかり満潮時に訪れてしまうと、海の中に沈んでしまうため歩くことができなくなってしまうのです。
エンジェルロードが姿を表すのは、1日1~2回訪れる干潮時。と、このように書くと非常にシビアな様にも見えますが、実際は干潮の前後3時間くらいはOK。干潮が2回ある日ならば、6時間×2回の12時間、1日の半分くらいは見られる計算になります。
干潮の時間は潮見表などで確認できますが、「よくわかんない」なんて人は、土庄町のHPがおすすめ!サイトトップページの右上に予想時間が表示されています。
人気なのは干潮ジャストよりも、砂の道が出現するタイミングと消えるタイミング。出現予想が「3:00~9:00」でしたら、3:00少し前に行けば徐々に浮かび上がる姿が、9:00少し前に行けば少しずつ消えてゆく姿を拝むことができます。
干潮ジャストのエンジェルロード
今回は旅程の関係で干潮ほぼジャスト。すなわち、エンジェルロードが最も大きく広がっている状態です。
夕方17:30頃の訪問でしたが、GWということもあり歩いている人がたくさん。小雨が降っていましたが、みな傘を差しながらも渡って行きます。
エンジェルロードのすぐ側には、約束の丘展望台があります。1分ほどで登れる小さな岩の上に作られた展望台で、ここからはエンジェルロードをとても良い角度で見渡すことができます。
特に出現タイミングや消失タイミングに訪れたら、変化する様子がわかりやすいのではないでしょうか。
カップルにおすすめ
このエンジェルロード、もともとは潮干狩りスポットでしたが、いつからか「大切な人と手を繋いで渡れば願いが叶う」というロマンティックな場所へ変化。
エンジェルロード入り口にある観光案内所では貝殻の絵馬を販売。様々な願いが込められて、エンジェルロードに掛けられていました。
案内所の前には天使のポストが設置されており、大切な人へ手紙を送ることもできます。
先ほどの約束の丘展望台には、絵馬掛けに加えて恋人の聖地の鐘が設置されています。きっと二人で願いを込めて鳴らすのでしょうね。
と、まるでカップル専用のスポットのようにも見えますが、実際訪れている人はファミリー、老夫婦、男女グループなど多種多様。どなたでも気兼ねなく楽しむことができる場所です。
渡った先には何がある?
気になるのはエンジェルロードを渡った先の景色。今回訪問したときはあいにくの雨模様でしたが、遥か昔に訪れたときの写真を見つけたので、それをもとにちょっと補足してみますね!
渡った先にある島は弁天島。ここでは、木の陰にたくさんの絵馬が掛けられていました。手をつないで渡って、ここで絵馬を掛ける・・・。これがカップルコースなのでしょうね。
普通ならここで引き返すのですが、もう少し先まで行ける気配。弁天島を乗り越えるのは少々ハードなようですが、幸い干潮時であったため島を迂回できそう。
弁天島の裏側に周りこむと、第2のエンジェルロードが姿を現します。その先にある島は、中余島(なかよしま)。仲良さそうな島の名前にかけて「フレンドリーロード」とか名付けてはどうでしょうか?
そんな中余島も、迂回することができます。手を使わないと進めないくらいの岩場を越えると、第3のエンジェルロードが出現。その先にあるのは大余島(おおよしま)。これまでの弁天島と中余島はほぼ岩場であったのに対し、この島はちゃんと陸地のある島。
散策したら楽しそうな島ですが、この大余島は島全体が「YMCA余島野外活動センター」となっているため、関係者以外立ち入り禁止。がんばってここまで渡ってきても、島に入ることはできないのでした。
世界最小!土淵海峡
さてさて、エンジェルロードに来たら、ついでに立ち寄りたいのが土淵海峡!
この橋が架かった運河水路にしか見えないこちらがその土淵海峡。「世界で最も狭い海峡」としてギネス記録に認定されているそうですが、知らないと素通りしてしまいそうです。
この土淵海峡、全長は2.5kmにも及びます。このポイントでは9.93mの幅しかありませんが、最も広いところでは400mほどの幅があります。
とはいえ、どうみても水路にしか見えません。そもそも海峡というのはなんでしょうか?
Wikipediaによると「陸地によって狭められている水域」。ということは、この土淵海峡の両側は別の島なのでしょうか?
実はこの土淵海峡の南は小豆島とは別の島である「前島」という離島なのです。現在もこの土淵海峡を挟んで離れていますが、見ての通りその幅は非常に狭く、橋も多数かかっているためまったく気が付きませんでした。
そんな土淵海峡のそばには、摩訶不思議な妖怪美術館があります!続きは次回。
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