海に入る大自然サウナ「江戸風呂」や塩ソフトが楽しめるスピリチュアルな離島『仙酔島』(福山市/芸予諸島)

芸予諸島

鞆の浦から5分でアクセスできるお手軽な離島・仙酔島(せんすいじま)。ユニークな大自然系サウナ「江戸風呂」や名物の塩ソフト、断崖が続く海岸線遊歩道など変わった楽しみ方ができる島です。

2020/9/21(月)

気軽にアクセスできる離島

仙酔島はかなりカジュアルに訪問できる離島。その理由は大きく5つあります。

①船が7:10〜21:30と朝から夜まで運行している
②毎時10/30/50分と20分おきという本数の多さ
③乗船時間はわずか5分
④乗船料は往復たったの240円
⑤小さい島なので徒歩で散策可能

離島へ行くとなると船の時刻表に縛られたり島内での移動手段を考えたりといろいろと計画が必須。しかし、仙酔島は細かいことは何も考えなくても大丈夫!鞆の浦散策の延長でアクセスできる島なのです。

仙酔島へ行くには、鞆の浦にある「市営渡船乗り場」から船に乗ります。今回は鞆の浦散策の途中、14:30の船を利用しました。きっぷは基本的に往復券のため乗船時に回収、帰りはきっぷ不要で乗船できます。

仙酔島に向かう船、平成いろは丸は真っ黒でカッコイイ!

「いろは丸」というのは、かつて坂本龍馬が海援隊とともに乗船した蒸気船。紀州藩の蒸気船・明光丸と衝突し、鞆の浦沖に沈んでしまいました。その際に龍馬が紀州藩相手に訴訟を起こし、多額の賠償金を払わせた「いろは丸沈没事件」は、日本初の海難審判として知られています。龍馬のしたたかさがよくわかるエピソードなので、気になる方は検索してみてください。

ビーチで食べる塩ソフト

仙酔島の桟橋から道なりに進んでいくと、海水浴場が見えてきます。砂浜のビーチは、離島らしくとってもキレイ!今日は暑い日なのですぐにでも飛び込みたくなりますが、水着を持ってきていないため断念。

(まさかこの後この海に入ることになるとは、このときは考えもしませんでした)

そんな海水浴場にある開運喫茶去は、仙酔島名物やお土産物を扱うお店。読み方が難しいですが、どうやら「かいうんきっさこ」と読むらしい。

名物は仙酔島産の塩を使用した塩ソフト!その塩ソフトにレモンペーストの乗った夏限定メニューの塩レモンソフトを見つけたので注文してみました。

レモンの酸味がとってもさわやかな一品。塩味はくっきりしているのですが、甘さを引き立ててとっても美味です!そして、海辺で食べるソフトクリームは格別です。

他にも「布袋さんのほっぺ」という謎のメニューも。どうやら、ゆずあんの入った蒸しまんじゅうらしいです。

スピリチュアルな島内散策

前述の通り、仙酔島は小さな島なので徒歩でぐるっと回ることができます。山道を進むハイキングコースもありますが、今回は舗装路を中心に散策してみることにしました。

こちらの木造橋は龍神橋。この橋を渡るときは、龍神様を起こさないように息を止めて渡ります。無事渡り終えたときに願いを唱えると叶うそう。この橋の先は山の中のハイキングコースとなっています。

観光マップを見ていると、謎の表記を見つけました。それは「古代への入口」「宇宙への入口」

実際に地図の示す場所に行ってみたのですが、普通の坂道。何か示すものは無いかと周辺を探してみるも、特に案内板などもありません。

他にも、「未来への入り口」や「過去への入り口」、見ることはできないが確かに存在しているという「閃きの門」など、スピリチュアルなポイントが多くあります。目に頼らず、心で感じる場所のようです。

宇宙への入り口の先にある赤岩展望台からは、弁天島、皇后島といった島々が海に浮かぶ光景、そしてその奥の鞆の浦まで見渡すことができます。

ゴツゴツした岩石が並ぶ海岸線遊歩道

海沿いには、迫力の断層がそびえる遊歩道が設置されています。海水の浸食によって出来た複雑な海蝕地形も、あちこちに見ることができます。

こちらの岩は様々な色を帯びており、五色岩と呼ばれています。流紋岩質凝灰岩という火山灰が堆積して形成された岩石で、その含有物や成分によって色が変わるそう。

赤っぽいところもあったり、緑白色なところもあったりと、様々な色味を見せる五色岩。案内板によると「黒・赤・青・黄・白」の5色とのことですが、実物はもっと多くの色が混ざっているように感じます。

ユニークな大自然サウナと海

仙酔島にはいくつかの温泉がありますが、その中でも個性的なのが江戸風呂。港のすぐ近くにある人生感が変わる宿「ここから」というこれまたユニークな名前の宿に併設されており、宿泊者以外の日帰り利用も可能です。

専用の服を着て入る混浴のお風呂なのですが、3つの蒸し風呂、2つの露天風呂、そして「海」とバリエーション豊富なお風呂がそろいます。海って何でしょうか・・・?

受付を済ませて、バスタオル、ハンドタオル、そして湯浴み着を借ります。湯浴み着は、普通のハーフパンツとポロシャツ。色やサイズ、半袖・長袖など好きなものが選べます。

館内にある通常の屋内風呂の更衣室で着替えたら、屋外にある江戸風呂へ!階段を降りていくと、「母親の胎内風呂」と「月替り歳時記風呂」という2つの露天風呂が見えてきます。露天風呂は海水浴場に面していますが、湯浴み着を着ているので、全然見られても平気です。

続いてこちらが洞窟のような蒸し風呂。海藻、ヨモギ、びわの葉の3種類の部屋があります。低温タイプのスチームサウナで、それぞれ香りがとっても独特です。こういった蒸し風呂は通常閉塞感が凄いのですが、ここはそれなりに広い空間なのでリラックスして過ごせます。

さて、数あるお風呂の中で一番の衝撃は世界最大の露天風呂こと「海」。海水露天風呂や、海を囲った風呂をイメージしていたのですが本当にそのまま海なのです!海水浴場へ続く通路があり、そこから砂浜を抜けて海へと向かいます。先ほど泳ぎたいなと思っていた海に、まさか入ることになるなんて、嬉しすぎる衝撃です。

特に蒸し風呂でたっぷり汗をかいてアツアツになった後に入る海は格別!!水着の人を横目にポロシャツとハーフパンツという姿は違和感ありますが、この爽快感はたまりません。逆に、海にじっくり浸かって冷えてきたら、またあったかいお風呂に入ることもできます。なんでしょう、この例えようのない幸せな感覚は・・・。

本当はそれぞれの蒸し風呂や露天風呂に入る順番が定められているのですが、混雑時などは好きな順番で大丈夫とのこと。また、お風呂の近くにはドリンクコーナーあります。冷水だけでなく、にがり水や黒酢、お茶など体に良さそうなメニューがいろいろ揃っており、もはやドリンクバーと呼べそうな豊かなラインナップ。

江戸風呂を満喫したあとは、館内のお風呂も利用可能。シャンプーや石鹸、ドライヤーも備えています。

余談ですが、ここのスタッフさんはとっても親切!団体予約が入っており一般客は受付終了していましたが、入館させてくれました。さらに「このあと団体さん来るから急ぎ目で入った方が良いよ!特に洞窟風呂を優先した方が良い」とアドバイスまでいただけました。


帰りは16:30の船にて。島での滞在時間は約2時間。ソフト食べて江戸風呂入って、島内を軽く散策してちょうど良い感じでした。

仙酔島の桟橋にやってきたのは、行きとは違う船・第二べんてん丸。鞆の浦ー仙酔島間は基本はいろは丸が運航していますが、たまにこちらの船になることもあるようです。

明日は山口県へ!宇部と山口をめぐります。

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