岩手県の鍾乳洞といえば龍泉洞が有名ですが、こちらの滝観洞もかなり見ごたえのある鍾乳洞。距離が長く、狭い箇所も多いのですが、冒険気分で楽しむことができます。最奥に広がるドームでは、大迫力の「天の岩戸の滝」が待ち構えています!
ヘルメットを被って洞窟探検へ
岩手県の住田町にある滝観洞(ろうかんどう)は、総延長3kmを超える大理石の鍾乳洞。そのうち880mが、観光用として整備されています。
受付で料金を支払うと、ヘルメットを貸してもらえます。コロナ前は長靴や上着の貸し出しも行っていたようですが、今はやっていないそう。
このヘルメット、ものすごく大事なので入洞前に必ず被りましょう!!
鍾乳洞までは、気仙川にかるか風恋橋を渡ります。この素敵なネーミングは、一般公募により地元の女子校生の考えた名前が採用されたそうです。
想像以上にハードな道のり
ひんやりした空気が流れる洞窟内部。薄暗い中を進んで行くのはなかなかのスリル。
この鍾乳洞、かなりハードです!
かがまないと進めないような箇所が多く、よほど注意してない限り頭をぶつけます。私も気をつけていたのですが、出るまでに合計12回ほどぶつけました。ヘルメットさえ被っていれば痛みは特に無いのですが、思わず「いてっ」て言ってしまうから不思議です。
さらに手すりに捕まらないと上手く進めないようなポイントも多数あります。ノーハンドクリアは不可能だと思いますので、気になる方は軍手などを。また、カバンなどはなるべく持たないで入るのがおすすめです。
ただでさえ険しい道のりであるのに、この鍾乳洞の見学コースは奥まで行った後は来た道を戻る「往復タイプ」。すれ違いが発生するため、ときには足場の悪い場所で待機しないといけないことも・・・。
そんなハードなコースでも、背の低い子供たちは気にせずすいすい進んでいきます。子連れの方は、子供がどんどん先へ行ってしまうのでタイヘンそうでした。
見どころが点在する洞内
険しい道のりですが、ところどころに見どころがあります。この壁のブツブツは「洞穴サンゴ」。サンゴの化石というわけではなく、あくまで鍾乳石です。
この2つの丸い鍾乳石は「乳房の岩」。名前の通り、おっぱいみたいなカタチをしています。
こちらは1977年公開の映画「八つ墓村」のロケ地。こんなところで撮影が行われたなんて、クルーや役者さんはなかなかハードなロケだったのではないでしょうか。いったいどんなシーンだったのか気になりますが、見るのはちょっとコワイです。
広い空間に安置されている「洞窟観音」。洞内での安全を祈願して、1970年に建立されたそう。訪れた人を見守るようにたたずんでいます。
鍾乳洞を彩る古生物たち
突然姿を見せるのはイアンタサウルスという恐竜。北米に暮らしていたという70cmほどの小型の盤竜類です。
こちらのカラフルな生物はエリオプス。同じく北米に暮らしていた生物で、恐竜みたいな雰囲気ですがカエルなどと同じ両生類です。
他にもアンモナイトや三葉虫などの古生物を洞内のあちこちで見ることができます。・・・ところで、なぜこのような古生物たちが飾られているのでしょうか?受付の人に尋ねてみたところ洞内で化石が見つかったというわけではなく、住田町の名産であるチェーンソーアート作品とのこと。
鍾乳石などの見どころはそれほど多くないため、この古生物たちが意外と良いアクセントになっています。
中には古生物じゃないものも・・・!
こちらは「すみっこ」という住田町のキャラクターで、炭のおばけとのことです。facebookには、そんなすみっこが住田町の魅力を発信する「すみっこの部屋」があります。
https://www.facebook.com/sumita.character/
最奥に広がる巨大空間
何度も頭をぶつけながら進むこと約30分、いよいよゴール地点に到着です!
こちらが滝観洞の最奥地にして最大の見どころ「天の岩戸の滝」。落差29mの滝で、ザァザァと激しく流れ落ちています。ここまでカラー照明は抑えられていましたが、ここに来て幻想的な彩りへと変化。
滝ばかりに目が行ってしまいますが、この滝がある空間もすごい!高さ60m、周囲50mもの「ドーム」となっています。洞窟の奥地にこんな広い空間があるなんて、なんとも神秘的です。
しばらく滝を楽しんだら、帰り道。来た道をひたすら戻って行くのですが、なかなか長く感じました。往復の所要時間は、サクサク進んでちょうど1時間ほどでした。
アクセスと営業情報
意外なことに駅からのアクセスが良好で、釜石線の上有住駅から徒歩3分。車の場合は釜石自動車道の滝観洞ICから3分。
遠野駅から車で30分ほどの距離にあるため、遠野観光と合わせての訪問がおすすめです!
営業時間 | 8:30~16:30 ※11~2月は16:00まで |
---|---|
定休日 | 11~2月の平日 |
料金 | 1,100円 |
公式サイト | https://rokando.sumita-gayagaya.jp/ |
※掲載の情報は2022年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
コメント