歩くだけでリフレッシュ!三島せせらぎ散歩 2時間コース(三島市)

静岡県

豊かな湧き水が町中に流れる、せせらぎのまち三島。川沿いにつくられた遊歩道を歩けば、自然と清々しい気持ちになってきます。今回は三島駅から楽寿園、源兵衛川を通り佐野美術館を目指すコース。のんびり散策しながら三島のまちを堪能してきました。

訪問日:2023/2/26(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

スタートは三島駅南口

三島せせらぎ散歩は、三島駅の南口からはじまります。駅前の広場、人々が集まる中心には噴水のような湧き水が!駅前の噴水ときくとそれほど珍しくありませんが、これが湧き水というのが三島の凄いところ。

噴水から流れる水はバス乗り場のそばを流れていきます。最初からこれぞ「せせらぎのまち」といった演出に胸が高まります。

溶岩の池が見どころな楽寿園

三島駅南口から目の前の道路を渡るとすぐに見えてくるのが楽寿園の「駅前口」。郷土資料館や動物園など様々な楽しみが詰まった有料の自然公園です。

その一番の見どころとなるのが、溶岩でできた小浜池。この池は季節により水位が変わることで知られています。訪問した2月は渇水期でしたが、夏場に訪問すれば静かに水を湛えた姿を見ることができるそう。

楽寿園について、詳しくはコチラの記事をご覧ください。

レッサーパンダに溶岩!様々な魅力が詰まった自然公園『楽寿園』(三島市)
ネーミングから落ち着いた日本庭園のオーラが漂う楽寿園、その正体は様々な魅力が詰まった自然公園。実際に美しい日本庭園もありますが、多数の溶岩や郷土資料館、さらにはかつて話題になったサルをはじめ様々な動物を飼育している動物園まで備えたマルチなスポットなのです。

飛び石を渡る源兵衛川

楽寿園の奥にある「南出口」を出て少し歩くと、三島を代表する人気スポット源兵衛川につながります。

この川は、富士山の湧水を水源とした約1.5kmの農業用水路。川を作る工事を行った寺尾源兵衛という人物の名を冠しているそうです。

印象的なのは川を渡る飛び石。等間隔で置かれた石が川沿いに延びていく様子は、これだけでも絵になる光景です。

石を渡って歩いていくのはとっても楽しい!たまにガタガタいう石もあるので、テンション上がって川ポチャしないように御注意くださいね。

この源兵衛川、1950年代には上流部での企業による水の汲み上げなどの影響で水量が激減。さらに1964年の東京オリンピック以降は環境悪化が進んでしまいます。これに対し、地域の人々や行政、企業が協力して再生活動を開始。現在では夏にホタルが舞うほどの環境を取り戻しました。

2016年にはその価値が認められ「世界かんがい施設遺産」に、2018年には「世界水システム遺産」にも登録されます。

時の鐘と三石神社

しばらく歩くと車道に繋がり、一時的に川沿いの遊歩道は途切れます。食事処やカフェが並ぶにぎやかな「広小路」を通るので、ひと休みするならばこのあたりがおすすめ。

バス停広小路あたりから、また川沿いの遊歩道が復活。進んで行くと、存在感のある時の鐘が見えてきました。

江戸時代にはまちに時を知らせていた鐘。戦時中には供出されてしまいますが、戦後に再建されます。

近くには三石神社が鎮座。三ツ石という巨石の上に稲荷社を祀ったのがルーツといわれる神社で、現在は豊受姫大神を祀っています。社殿は1991年に建立されたものであるそうです。

三石神社の近くには、三島から修善寺へと向かう伊豆箱根鉄道・駿豆線の線路が。線路のほぼ真下まで降りられるポイントもあるため、運が良いと走る車両を超至近距離で見ることができます。

住宅街に残る雷井戸

遊歩道はまだまだ続きます!三石神社の先アーチが印象的な時の鐘橋をくぐってすすみます。

川を挟んで右側に見えるテラス(写真奥)は、dilettante cafe(ディレッタント カフェ)。せせらぎを眺めるおしゃれカフェなんて、素敵すぎるスポットです!ここでひと休みもおすすめですが、人気店なので満席の可能性が高いです。

さて、ここでちょっとだけ遊歩道から外れます。住宅街を少し進むと、見えてくるのが雷井戸。直径3m、深さ1.5mの大きな井戸で、手動ポンプで水をシュポシュポできます。

この井戸の水は、かつては地域住民の飲料水であったそう。まわりはきちんと手入れされており、水道が整備された現代においても大切にされている印象です。

三島梅花藻の里

雷井戸の次は、三島梅花藻の里へ。地図上ではすぐ近くに見えますが、住宅街の道をぐるっとまわっていきます。

清らかな水の中で育っているのが三島梅花藻(ミシマバイカモ)。楽寿園の小浜池で発見された沈水植物です。5~9月頃には可憐な花を咲かせるとのこと。2月だったので花は見れないかなと思っていたのですが、いくつか白いつぼみをつけている姿も!場所によっては一年中咲いていることもあるそうです。

このミシマバイカモ、1950年代中頃に環境悪化が原因で一度絶滅してしまいます。水質が改善された現在、柿田川に残っていたミシマバイカモをここで育てて源兵衛川などへ移植しているそう。

清らかな水を眺めていると、どこからかウが飛んできました!水中を泳いで獲物を捕らえるウ。ここは水がクリアなので、スイスイと泳ぐ姿がよく見えます。

ゴールは佐野美術館

三島梅花藻の里の目の前にある美術館通りを渡るとそこは佐野美術館の入口。無料で見学できる日本庭園「隆泉苑」が広がっています。

この池は、源兵衛川と同じく三島の市街地を流れる御殿川からの水を引いています。清らかな水を湛えた姿は、まるで鏡のように空を映していました。

庭園の奥には美術館。ここは三島の実業家である佐野隆一の寄付によってできた私立美術館で、日本刀、能面、仏像など美術工芸品を多数収蔵しています。あの戦国屈指の豪傑といわれる本田忠勝が愛用したと伝わる槍「蜻蛉切(とんぼきり)」も収蔵しており、タイミングが合えば展示されていることもあるそうです。

所要時間とその後

三島駅を出発し、いろいろめぐってだいたい2時間ほど。楽寿園で1時間ほど過ごしているので、ただ歩くだけならばもう少し短い時間でも回れそうです。

さて、せせらぎ散歩はここでいったん終了。このまま三嶋大社まで進んで駅に戻るコースが定番ですが、時間と体力に余裕がある方におすすめは柿田川湧水群

佐野美術館からは約2km離れているため、徒歩だと30分ほどかかります。歩き疲れた方におすすめなのが、シェアサイクルの「ハローサイクリング」。佐野美術館前にもステーションがあるため、在庫があればサクッと利用できます。

自転車ならば柿田川公園最寄りステーションのサントムーン柿田川まで10分ほど。初乗り料金でアクセスできます!

ということで、次回は柿田川湧水群について書きますね!

コメント

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