ネーミングから落ち着いた日本庭園のオーラが漂う楽寿園、その正体は様々な魅力が詰まった自然公園。実際に美しい日本庭園もありますが、多数の溶岩や郷土資料館、さらにはかつて話題になったサルをはじめ様々な動物を飼育している動物園まで備えたマルチなスポットなのです。
にぎやかな駅チカ自然公園
三島駅南口のすぐ目の前に入口がある楽寿園。庭園をはじめ、ミニ遊園地やミニ動物園などが入っているため子連れで訪れている人もたくさん。
ステージではイベントも開催されており、とってもにぎやか。
さて、いろいろと見て回りたいところですが、お腹が空きました!ということで、まずは腹ごしらえ。園内にあるお食事処ブレーメンでは、名物の「三島コロッケ」をはじめとした軽食メニューがそろっています。
ネーミングにひかれて「三島ゴムそば」を頼んでしまいました。言われてみれば輪ゴムのような不思議な食感の焼きそば。味付けはあっさり塩味で、お好みでソースを後がけするというのもユニーク。
小浜の森で溶岩探し
さて、お腹も落ち着いたところで散策開始!まずは駅前入園口からすぐのところにある小浜の森へ。
この楽寿園がある場所は、約1万2千年前に富士山噴火で流れ出た三島溶岩流の末端にあたる場所。小浜の森をはじめとした園内各所にて様々な溶岩を見ることができます。
普通の岩に見えますが、こちらは粘り気の少ない溶岩流の末端にできる溶岩塚。溶岩とともに、そこに広がっていく木の根の力強さも感じられます。表面には縄状溶岩があるそうですが、縄に見えるものが見当たらず・・・。
岩で囲まれたスペースは溶岩洞穴。流れ出した溶岩は、表層部分から冷えて固まるため、洞穴状の地形を作り上げることがあります。ここもまた溶岩によってできた地形で、内部で水蒸気爆発を起こしたため天井が吹きとんだと考えられています。
見応え抜群!どうぶつ広場
小さなアトラクションが並ぶ「のりもの広場」の先には、多数の動物を飼育している「どうぶつ広場」があります。人気者はレッサーパンダ!短い手足ですたすたと歩きまわる姿がとってもかわいらしい。
プレーリードッグもいます。立ち上がって辺りを見回す仕草が見られたらラッキーです。
写真撮影が禁止となっているニホンザル「らっきー」。実はこのニホンザル、2010年頃にニュースになった「かみつき猿」。その名の通り、人に噛みつくことで世間を騒がせましたが、今ではすっかり落ち着いて暮らしていました。
他にもカピバラ、ケープハイラックス、ワラビー、アルパカなど様々な動物がいます。ウサギやモルモットなどの小動物園定番アニマルがメインかと思いきや、いろいろな動物がいてなかなか見応えがありました。かつてはキリンやゾウがいたこともあるそうです・・・!
郷土資料館で学ぶ三島の歴史
園内には三島市郷土資料館があり、追加料金ナシで自由に見学することができます。
旧石器時代から始まる三島の歴史。遺跡から出土した土器や中世の瓦、戦国時代の陶磁器、江戸時代の書状など様々な歴史資料が展示されています。
再現された民家に置かれたブリキ製の箱は、「フネ」という川に浮かべる冷蔵庫。まちなかにせせらぎがあふれる三島ならではのアイテムです。紐をつけて流されないようにしていましたが、それでも流れることは多々あったそう。「下流の子供には流れてくるのが楽しみだった」、そんなエピソードも添えられていました。
面白かったのが三島と練乳。三島で牛乳販売を行っていた花島兵右衛門は練乳の製法を研究し、金鵄ミルクとして販売。彼の設立した花島煉乳場は、のちの森永乳業へと引き継がれていったそうです。
水位が変動する小浜池
園内の南側に広がるのは、湧水によって形成された小浜池(こはまいけ)。
水がほとんどありません!
こちらの水位は時期によって変動します。今回2月に訪れたところ、ほぼ水ナシの状態でした。
これまでの正確な水位は公式HPに掲載されており、それを見る限りでは7~10月が最も多くの水を湛えているようです。かつては水が張っている期間はもっと長かったようですが、近年では渇水の期間が一年の多くを占めているそう。人口増加、宅地開発などの影響といわれています。
小浜池の奥に建つ京都風の高床式数寄屋造りの建築は楽寿館。明治時代に小松宮彰仁親王の別邸もして建てられたものです。内部見学可能ですが、自由に入館できず1日6回ほどの見学ツアーに参加する必要があります。
小浜池のそばには、出口専用のゲート「南出口」があります。ここを抜けると、すぐに源兵衛川というせせらぎスポットへ。このまませせらぎ散策へ向かうのが三島定番コースです!
アクセスと営業情報
入口が「正門」と「駅前入園口」の2ヶ所あります。駅前入園口は、三島駅南口より徒歩2分ほど。
開館時間 | 4~10月:9:00~17:00 11~3月:9:00~16:30 |
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休館日 | 月曜、年末年始 |
料金 | 300円 |
公式サイト | https://www.city.mishima.shizuoka.jp/rakujyu/ |
※掲載の情報は2023年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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