かにっこ館はカニが主役の小さな水族館。名産のズワイガニをはじめ、個性的なカニがたっぷりと集まっています。超高級ブランドガニ「五輝星」の剥製も展示されているのですが、そのお値段は驚愕です!
無料で遊べる水族館
とっとり賀露(かろ)かにっこ館は、名前の通りカニが主役の小さな水族館。2003年オープンの施設で、入館料はなんと無料です!
鳥取港海鮮市場かろいち内にあります。周辺には新鮮な海産物を扱うお店やレストラン、すなばコーヒーなどが集まりとっても賑やか。
館内は1フロアだけの小さな水族館。解説はかなりカジュアルでとっても見やすい!クイズなどもたくさんあるので子供も楽しい遊べるタイプの水族館です。
鳥取といえばズワイガニ
鳥取県の主要水産物といえばカニ!中でも「松葉ガニ」と呼ばれるズワイガニは、全国的な知名度を誇ります。オスの水揚げ量全国一位とのこと。なぜオスだけなのでしょうか?
深海に暮らすズワイガニ、薄暗い水槽の中で飼育されています。
こちらはベニズワイガニ。こちらはメスなのですが、実はベニズワイガニのメスはとってもレア!漁獲されるのは全てオスに限っており、メスの捕獲は禁止されているそう。国の許可を得て特別に展示しているそうです。ズワイガニのオスの水揚げ量日本一というのは、そういうことでした。
気になるのは甲羅の黒いツブツブ。なんかちょっと気持ち悪いですね。
こちらはカニビルというヒルの卵。ヒルだなんてさらに気持ち悪い!・・・なのですが、カニビルは魚の体液を吸うヒルであり、カニはただの産卵場所でしかありません。カニビルの卵があるということは、最近脱皮をしていないため身入りが良いとされています。
いろいろな鳥取県のカニ
鳥取県のカニはズワイガニとベニズワイガニだけではありません!食用ガニだけでも10種類以上が棲息しているそうです。
ふさふさのケガニ。北海道がメインですが、鳥取県でも漁獲されています。なんだかハートマーク作っているみたいでかわいいポージング。
上海蟹と近い種類のモクズガニも食用されているそう。鳥取県では「ずかに」「かわがに」と呼ばれているそう。
世界最大の大きさになるタカアシガニ。実はこのタカアシガニは鳥取県で捕獲された個体。通常タカアシガニは太平洋側がメイン。日本海で初の記録となったそうです。
かわいいカニもたくさん
様々なカニの中には、なんだかかわいらしい姿のものも。
まんまるなメガネカラッパ。大きなハサミについた突起を缶切りのように使って貝を開いて食べます。ちなみに突起は右のハサミだけ。ほとんどの巻貝は右巻と決まっているので、右手にあればうまく貝が切れるのです。
やたらデコレーションされているのはモクズショイ。マジックテープのようなカギ状の体毛に海藻などをつけて身を守るそう。いろいろデコってみたくなりますね。
明らかにおかしいカイカムリ。自然下では海綿というスポンジ状の生物などを背負っているのですが、ここではなんとキッチンスポンジを背負っています。何か乗ってると落ち着くのでしょうね。
ブランド蟹・五輝星
ズワイガニの剥製に付けられているのは「五輝星(いつきぼし)」と書かれたタグ。こちらは鳥取県産の最高級ブランド。県内に10名しかいない目利きの達人が、厳しい基準に基づき厳選したカニです。いったいどのような基準で選ばれるのでしょうか?展示されていたのはこのような条件。
・甲幅13.5cm以上
・体重1.2kg以上
・脚が全てそろっている
・鮮やかな色合い
・身が詰まっている
このタグがついた剥製のカニは、そんな五輝星第一号。その価格はなんと70万円!!!!
中古車が買えてしまう金額です。
・・・驚くなかれ、こちらのカニ、いったいいくらだと思います?
正解は200万円!!!
コンパクトカーやセダンが新車で買えてしまうお値段。「競りで落札された最も高額なカニ」としてギネス世界記録にも認定されました。
実は、この記録は既に破られています。2019年に500万円が鳥取港の初競りにて登場、記録は更新されました。
まるで強さのインフレが続くバトル漫画のよう。このままのスピードで世界がまわったら五輝星はどこへ行ってしまうのでしょうか。
※今回はカニに絞って紹介させていただきましたが、カニ以外の生物も多く飼育されています。バックヤードの見学やエサやりなど、入館無料とは思えないほど充実した水族館でした。
アクセスと営業情報
JR鳥取駅からバスで40分のバス停《かにっこ館前》下車。
車の場合はJR鳥取駅から約20分、鳥取砂丘コナン空港から約4分ほど。
開館時間 | 9:00~17:00 |
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休館日 | 火曜 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://kanikko.jp/ |
※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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