鳥取城跡 Part 2 ハードな山道を登って『山上ノ丸』へ(鳥取市)

鳥取県

天球丸をはじめとした城跡を気軽に見学できる山下ノ丸から一転して険しい道のりとなる山上ノ丸。せっかくだから登っておこう、そんな軽い気持ちで目指してみたのですが、想像以上にハードな道のりでした。

訪問日:2022/4/30(土)

中世の遺構が残る山上ノ丸

戦国時代に築かれた山城と、江戸時代に整備された平山城が合体したような形態を持つ鳥取城跡。そのうち、山城部分を山上ノ丸、平山城部分を山下ノ丸と呼びます。

普通に観光するなる山下ノ丸で充分満足できます。でも、せっかく来たのだから山上ノ丸まで登ってみたい、そんな気持ちが湧いてきました。

鳥取城跡 Part 1 謎の球面石垣・天球丸が圧巻の『山下ノ丸』へ(鳥取市)
鳥取城は建造物などは残されておらず復元もされていない城跡。そのため基本的には石垣を楽しむタイプ。このように書くとマニアックな印象を持たれるかもしれませんが、球体の石垣「天球丸」をはじめ、かなり見ごたえがあります。

ガイドしていたおじいさんに尋ねてみると、「私の脚で片道40分はくらいかかるかな。100名城で一番キツイと思って挑んだ方が良いよ」とのこと。これは少し迷います。

「でも、今日は天気が良いから眺めがきれいだろうね〜」

たしかに、今日は快晴で気温も暑すぎない絶好の山日和。やっぱり行こう!

道中に自販機は無く、なかなかの山道となるため飲み物のご用意はお忘れなく。また、クマが出ることがあるそうで、出たら蹴飛ばすようにと言われました……!

登山口は二ノ丸跡から

山上ノ丸への登山口は、山下ノ丸の二ノ丸跡にあります。こちらの赤い鳥居が入口。

ここはお稲荷さんが祀られています。かつて鳥取城には桂蔵坊と呼ばれるキツネがヌシとして暮らしていたそうです。(中腹に桂蔵坊を祀る稲荷神社があるそうですが、すっかり忘れており見逃しました!)

11:15登山スタート!登山口を進むとすぐに八幡宮跡が見えてきます。木造建造物は残っていませんが、がっしりとした石垣は残ってます。いわれてみれば、神社っぽい土台です。

しっかりとした山道

傾斜が急な場所もありますが、基本的には手は使わなくても登れるくらいの道。舗装はされていませんが、要所要所に石段があるので山道と考えると歩きやすい。基本的に森の中なので日差しが無いのも嬉しい。

なお、日が当たらないということは、道がぬかるみがち。今日は前日の雨の影響でなかなか湿っぽい。防水のトレッキングシューズだと気にせず歩けるので楽々です。

途中には一合目など合目を記す案内板。これがあると、全体の進捗率がわかるので気持ちがかなり楽です。

登山開始から約15分で五合目に到着。そこそこに眺めも良く椅子もあるので、ひとやすみするならこちらが良さそうです。

唐突に現れるのは山伏の井戸。現在、井戸の姿は見えませんが、すぐ近くに湧き水が流れる水汲み場があります。

木々が晴れてきたら、山頂はもうすぐそこ!

山頂に広がる本丸跡

11:40、本丸跡に到着。途中何回か立ち止まって水飲み休憩を挟んで登山口から25分ほどでした。思った以上に広々としていて気持ち良いです。

こちらの囲いは、1602年に池田長政によって改修された際につくられたという車井戸。山城というのは水の確保が困難といいますが、さきほど山伏の井戸にて水が湧いていたことから察するに、この井戸は溜め井ではなさそうです。

本丸跡の奥には、さらに一段高く造られた土台があります。ここが鳥取城で一番高い天守櫓跡。登ってみましょう!

鳥取城のてっぺん天守櫓跡

天守櫓跡に登ると圧倒的な開放感!遮るもののないパノラマ風景に疲れも吹っ飛びます!

ここからはいろんな方向の眺めを楽しむことができます。西側には鳥取の市街地、悠々と流れる千代川、小島の浮かぶ湖山池など見どころが多く並んでいました。

北側を見ると、巨大な砂場・鳥取砂丘も見えます!ちょうど馬の背が見えるため、登っていく人たちの姿もうっすらと見えます。戦国時代も、こうやって周囲を眺めて景色を楽しんだり、監視していたりしたのでしょうね。

下山と所要時間

さて、ひと息ついたところで11:50下山開始!

下りはすいすい・・・かと思いきや傾斜があるため、なかなかきつい!上りのように息が上がることはありませんが、ヒザがガクガクしてきます。ひざサポーターやトレッキングポール持ってくればよかった。

ちょこちょこ小休止を挟みつつ下山したところ、12:20登山口到着。

山頂での休憩も含めて、トータルの所要時間は65分でした。私は今回、靴こそトレッキングシューズだったものの、ひらひらしたまったく登山に向かない服で挑んでしまいました。そのため、裾を持ちながらでの登山となり、それなりに遅めのペースでした。

動きやすい服装で山に慣れてる人ならば、1時間かからずに往復できそうです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました