これぞまさに立体図鑑!剥製専門の水族館『海とくらしの史料館』(境港市)

鳥取県

鳥取県の境港にある海の生き物について知ることができるミュージアム。生きているサカナは全くいませんが、その代わりにおびただしい数の魚介類の剥製がお出迎え。普通の水族館では見ることができないレアなサカナもそろってます!

訪問日:2022/5/4(水)

境港の剥製ミュージアム

鳥取県境港市、水木しげるロードのすぐ近くに建つ海とくらしの史料館は、魚介類の剥製を多数展示するミュージアム。「水の無い水族館」として1994年にオープンしました。

外観は真っ白な壁がまるで蔵のよう。それもそのはず、この建物は明治時代に造られた酒蔵を利用しているのです。壁に描かれているカワイイさかなたちは、この史料館のシンボルたち。館内に入ると実物を見ることができますよ!

来館者を出迎えるのは、おびただしい数の魚介類のはく製!700種4,000点にも及ぶ作品は、香川県出身の種 政幸さんという方が、独自の方法で作り上げたもの。魚の皮を切ることなく仕上げているため、非常にリアルな剥製となっています。

じっくり観察できる剥製たち

サメ、エイ、カニなどびっしり並んだ剥製、これぞまさに立体図鑑!動くことがないので口の中からヒレの先までじっくりと観察できます。

展示方法もユニーク。近い種類でまとめて見比べやすくなっていたり、あえて顔面だけをフィーチャーしていたりと、水族館とは一味違った楽しみ方ができます。

剥製だけでなく、漁業についての展示もあります。館内にはかつて美保湾にて操業していた漁船「みなと丸」も鎮座。階段があるため、船内に乗り込むことも可能です!

水族館にはいないお魚

ここまでだと「水族館の方が楽しいのでは……」ってなりますよね。ということで、ここからは水族館では滅多にお目にかかれないレアなサカナをご紹介!

まずは立派なクロマグロ。愛称は「クロキチ」です。マグロってちょっとしゃくれてるんですね。

「クロマグロは水族館で見たことある!」なんて方は、かなりの手練です。実はわずかな水族館では飼育されています。そんな方にはリュウグウノツカイならどうでしょうか?シルバーのボディと赤いヒレが鮮やかな深海魚。鳥取県では、冬から春にかけて海岸に打ち上げられたり、沿岸部を泳いでいることがあるそう。愛称は「キラリン」

入館者を怖い顔で出迎えるのはホホジロザメ。体長3m以上とかなり立派な個体で、びっしりと並んだ歯が恐怖心を煽ってきます。愛称は「ホオジロウ」

大きな口を開けたウバザメもいます。最大で16mにもなる大きなサメですが、性質は大人しく、基本的にはプランクトンを食べています。このウバザメには名前が付いていないようです。クロキチ、キラリン、ホオジロウときたので「ウーバー」とかどうでしょうか?と思ったのですが、フードデリバリー感が強すぎますね。

幻の古代ザメ、ラブカの姿も。4億年前から姿を変えていないといわれる「生きた化石」なサカナ。水族館では、まずお目にかかれない種類ですよね!実は一部の水族館では飼育例がありますが、展示期間はわずか。見たことあるなんて人は滅多にいないはず!

なお、ラブカも愛称がありません。シンプルに「ラブリン」とかどうですか?

日本最大級のマンボウ

さて、大物の剥製を続けて紹介してきましたが、館内で最大の剥製はこちらのマンボウ!

その大きさは体長2.8mにも及びます。国内のマンボウ剥製は、いのちのたび博物館(福岡県)のものが3.3m、アクアワールド茨城県大洗水族館のものが3mであるため、このマンボウは3番目の大きさでした。

しかしマンボウの研究が進むと、これまで一括りでマンボウとしていたサカナは「マンボウ」と「ウシマンボウ」の2種に分類されることになります。前者の2匹はウシマンボウである可能性が高いため、「マンボウの剥製」としてはこのマンボウが日本一になるそうです!

なお、そんな巨大マンボウの愛称は「チョボリン」。大きさの割にかわいい名前ですが、顔だけみるとチョボリン感ありますね。

こちらは写真撮影用のマンボウ剥製。天井からワイヤーで吊るされおり、持ち上げて記念撮影が楽しめます。「取ったどー(ピチピチ)」的な写真撮ったら面白そうです!

ハリセンボン通り

そんな剥製だらけの館内、天井からたくさん吊り下がっているものがあります。これはいったい何でしょうか?

イガグリにしか見えないこちらはハリセンボン!様々な種類のサカナがいる中で、ハリセンボンの数は圧倒的。おびただしい数のとげとげは圧巻です!

さらに2階にはハリセンボン通りも。文字通り、ハリセンボンがたっぷりの通路です。これ「クイズを出されて、選択を誤るとハリセンボンが落ちてきてダメージを受ける」といった仕掛けがありそうな雰囲気。

たとえば、「さきほどのリュウグウノツカイの愛称は?」とか。みなさん、覚えてますか?間違えてしまったら、大量のハリセンボンが頭上に降り注ぎます・・・!(嘘です)

アクセスと営業情報

境港駅より徒歩20分。道中には水木しげるロードが広がっているので、合わせての訪問がおすすめ。

車の場合は、米子ICより約40分、米子鬼太郎空港より約15分。目の前には台場公園の無料駐車場があり、かなりの台数停めることができます。

開館時間 9:30~17:00
休館日 火曜、年末年始
料金 410円
公式サイト http://umikura.com/

※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

  1. […] それほどアクセス数は伸びませんでしたが、がんばったのは『チビチリガマ』、『シムクガマ』、『アブチラガマ』の戦争関連の記事、おもしろく書けたかなと思ったのが『ホエールウォッチング』、『海とくらしの史料館』、『狛江古墳群』あたり。ネタの仕込み具合としては、『シフクノオト 金澤寿司Dining』も思い出深いです・・・! […]

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