阿寒湖に浮かぶ離島『チュウルイ島』で知るマリモの一生(阿寒町)

道東

阿寒湖をクルージングする遊覧船に乗れば、チュウルイ島へ渡ることができます。そこはたくさんのマリモがころがるマリモ水族館「マリモ展示観察センター」があり、マリモの一生を知ることができます。おみやげマリモの真偽についてもちょっと触れてみました。

2017/5/1(月)

阿寒湖クルーズ

阿寒湖といえばマリモ!!緑色でまんまるもっこりのかわいらしいあいつです。

そんなマリモについて詳しく知るにはマリモ展示観察センターがおすすめ。阿寒湖に浮かぶ湖の離島・チュウルイ島にあり、阿寒湖遊覧船に乗ることでアクセスできます。

時間 8:00~17:00(毎時00分発) ※5~11月のみ早朝6:00便あり
所要時間 75~85分 ※早朝6:00便のみ60分
料金 料金:2,000円(マリモ展示観察センター入館料420円含む)

乗船場所は幸運の森桟橋まりもの里桟橋の2ヶ所あります。乗船・下船ともに「幸運の森桟橋→まりもの里桟橋」の順となるため、5分遅れ出発・5分先の到着となります。したがって幸運の森桟橋から乗船の場合所要時間は75分、まりもの里桟橋からは85分になります。

また、5~11月には期間限定の早朝6:00便があります。こちらは阿寒湖を周遊しないので所要時間60分のショートコース。代わりにアイヌの語り部を聴くことができます。

氷が張る5月の阿寒湖

今回乗船する、すずらん丸がやってきました。想像していたよりもずっと大型の船。ゆったり座れる屋内席もあるので、寒い日でも安心です。

今日から5月。北海道の冬も終わりを告げ、さわやかな風と暖かい日差しが気持ち良い日です。こんな日はデッキに出ているのがとても良い気分。

湖面を眺めていると、なんと、流氷が流れています!ただよう氷のプレートの中を進む、プチ流氷クルーズが楽しめました。

チュウルイ島に上陸

阿寒湖には4つの島が浮かんでいます。そのうちの1つがこのチュウルイ島。阿寒湖遊覧船は、もれなくこの島に立ち寄ります。

小さな島ですが、シナノキやエゾマツの生える森になってます。

こちらがマリモ展示観察センター。マリモが入った水槽が並ぶ様は、まるで小さな水族館のようです。水中を覗くと、大きなマリモがごろごろ転がっています。

マリモとは光合成で育つ植物。藻(も)の仲間です。マリモ自体は世界中の池や湖で見ることができますが、直径30cmの球状のマリモが育つのは阿寒湖だけ!

ところで、マリモってなぜ丸いの?その答えもココにありました!

マリモの一生

マリモ展示観察センターには、マリモの一生という展示コーナーがあります。順番に水槽を見ていくと、マリモが丸くなっていく様子を感じとることができます。

①最初は小さな胞子
まだイメージするマリモとは程遠い形で、まるでミドリムシみたいです。ここは映像での紹介となります。

②伸びて糸状体へ
細い糸のような形をしており、ゆらゆらと揺れています。こちらが本来のマリモの姿。

③岩の上で密生
先ほどのマリモがたくさん集まってきました。植物が群生している状態なのですが、何だか意思を持って集まっているようでちょっとかわいい。

④波の動きで転がって丸くなってくる
集まったマリモが絡まりあい合体してきました。阿寒湖は波があるため、その影響を受けて湖底で回転。次第に形が整っていきます。

⑤完成
カドがとれ真ん丸になり、とっても綺麗なマリモ集合体が完成!荒波にもまれ、年を取ると丸くなる・・・まるで人間のようですね。

⑥くずれる
口をあけて笑っているかのようなマリモ。大きくなると、内部のマリモ繊維には日光が届かなくなり、枯れてしまいます。そうなると、内部からくずれて、丸い形を保てなくなってしまうのです。

しかし、マリモの一生はこれで終わりではありません。丸いマリモはあくまで集合体なので、カタチが崩れて終わりというわけではなく、またバラバラに離れるだけ。はぐれたマリモは、また他のマリモと集まって丸くなってゆくのです。

高速のモーターボート

阿寒湖には、遊覧船の他にモーターボートもあります。ボートチャーターなんて上流階級の特権、私には縁のない世界・・・かと思いきや、意外とリーズナブル。

コースは6パターンあり、10分のショートコースは1人わずか1,300円と意外と安い。マリモを見にチュウルイ島へは1人2,800円+入館料420円で行けます。遊覧船の料金は2,000円(入館料420円込み)なので、プラス1,220円で自由な観光を楽しむことができます。

さらに所要時間がわずか25分。マリモ観察タイムを15分としても合計40分。遊覧船はマリモ観察15分込みで85分なので、時間的なメリットも大きいです。スケジュールが忙しい人にもぴったりなクルージングです。

私もモーターボートに乗ってみようかと思っていたのですが、1人乗船の場合は2名分の料金が必要となり、ちょっと金額が大きくなってしまうので断念。2名以上の方におすすめです。

名物・まりも茶

下船後、待合所のおみやげ屋さんで「まりも茶ん」を飲ませてもらいました。お湯をそそぐとマリモができる面白いお茶です。

え、マリモってお茶になるの!?

こちらのマリモ、じつはマリモ風にまるめられたコンブのかたまり。抹茶・梅・昆布のブレンドティーとなっており、平たく言うと梅昆布茶です。出汁がきいており、とっても美味しく、お茶というよりスープを飲んでいるようです。

おみやげもマリモの正体

阿寒湖周辺のおみやげ屋さんはマリモ推し。お馴染みのビンに詰められたマリモがたくさん置いてあります。

昔からおみやげとしてよく見かけるビン詰めマリモ。でも、こういったマリモってホンモノなのでしょうか?

よく耳にするのが、テレビ番組などでも放映された『人の手でまるめて作っているらしい』という情報。急にニセモノ感が出てしまいます。これを聞いてがっかりした方も多いのでは?

でも、これでニセモノと決めつけるのはアカン!!(失礼しました・・・)

そもそも、阿寒湖のマリモは天然記念物なので販売はおろか、採取もしてはいけないコトになっています。おみやげマリモたちは、阿寒湖近くのシラルトロ湖で採取され、それを形よく真ん丸にしているのです。

人工的につくった偽物でも、養殖されたモノでもありません。人の手で丸めているからといってニセモノではなく、自然の中で育った本物のマリモに変わりありません!

※中には化学繊維などでつくったニセモノもあるようで、キーホルダーやカラフルな液体に入っているものはその可能性が高いようです。でも、マリモを買う人はその丸っこいカタチが気に入ったから買うのだと思いますので、例えニセモノでも別に気にしないのではないでしょうか。

 

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