福岡県大川市と佐賀県佐賀市の間を流れる筑後川。そこに架かる真っ赤な鉄橋・筑後川昇開橋は、日本で最古となる現役の昇開橋。川を通る船のため、橋の中央付近がぐぐぐっと持ち上がります!巨大な鉄橋が動く姿は迫力満点です!
どっちから行く?
川に架かる橋へ向かう場合、気になるのがどっちサイドから行くか。福岡県サイドは筑後川昇開橋展望公園となっておりコンテナのカフェや情報館が、佐賀県サイドは、橋の駅ドロンパという物産館&情報コーナーがあります。
今回は佐賀市内から向かったので、佐賀県サイドの橋の駅ドロンパに車を停めました。広々とした駐車場で利用しやすく、物産館も品数豊富でした。
稼働時間に注意
ドロンパからすぐ目の前に赤い橋が見えます。稼働部分までは約300mほど。雄大な筑後川の上を歩いて行くのはとっても気持ち良い!
昇開橋の稼働時間は9:00~17:00と決まっています。毎時35分になると持ち上がるため、動く瞬間を見るには、それに合わせて訪問する必要があります。
なのですが、私が訪問したときは元気なおじさんたちが待機しており、人が訪れると「上げるの見たい?上げちゃるよ〜」と随時上げ下げしておりました。なんというサービス精神。「おじさんたち、ちゃんと仕事してるからね~」と、とっても楽しい雰囲気です。
動き始める橋
ということで、稼働部分に到着するとすぐに昇降開始!!大ボリュームのサイレンが鳴り響き、ゴゴゴッという鈍い機械音が聞こえてきます。
次第にぐぐぐっと橋が持ち上がっていきます。数メートル上がったところでしばらく停止。本気を出したら、最大で23mもの高さまで持ち上がるそうです。
その後、「はい、じゃあ降ろすよ〜!」と降下開始。あっという間でした・・・!思わず写真を撮り忘れていたのですが、人が来るたび上げ下げしているのでシャッターチャンスはたっぷり。動画・静止画両方撮りたい人も安心です。
新たな役目を持った鉄道橋
この昇開橋は、もともとは鉄道用に建設された橋。1935年の開通とともに、日本国有鉄道の佐賀線がここを通行していました。干満の差が大きい有明海の影響を受けるため、水面が一定ではない筑後川での工事は困難を極めたそうです。
時代は代わり、道路および自動車の発達とともに乗客は激減。貨物運送もトラックへと移行していく中で、1987年に佐賀線は廃線に。
この昇開橋も一度は閉鎖され解体される予定でした。しかし、地元民からは存続への希望があり1996年に遊歩道としての新たな役目を持って復活。2003年には国の重要文化財にも指定されます。
機械遺産にも認定
さらに2007年には旧筑後川橋梁として機械遺産にも認定されています。これは、日本機械学会によって、「機械技術の発展に貢献した国内の機械で、実際に可動するもの」を対象に選定されており、2007年より毎年少しずつ追加されています。
機械遺産のHPには、「札幌市時計台の時計装置」や、現存する日本最古の索道路線「吉野山ロープウェイ」、筑後川昇開橋と同じ可動橋である「勝鬨橋(かちどきばし)」や「末広橋梁」など多数の機械遺産が掲載されています。内容はなかなかマニアックですが、観光スポットとして知られていないようなものも多く、なんだかわくわく。
今まで全く知らなかったのですが、これを機に旅先で意識してみようと思います!
機械遺産は日本各地にあるので、もしかしたらあなたの家の近くにも機械遺産があるかもしれません・・・!
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