柳川市内で見ることができる淡水魚や、有明海の生き物、そして世界の淡水魚を集めた水族館。小さな施設なので、柳川観光の合間に立ち寄るのにぴったり。ワラスボをはじめとしたマニアックな生き物もそろっています。
柳川の小さな水族館
風情あふれる町並みで人気の観光地、柳川(やながわ)。今回訪問したやながわ有明海水族館は、柳川のお堀沿いにある小さな水族館。全く水族館に見えない、蔵のような雰囲気で佇んでいます。
入館料はわずか300円とかなりリーズナブル。小さな水槽が並ぶ館内は、手書きの張り紙やパイプ棚が並び、DIY感があふれています。エサや水槽器具などもそのまま置いてあるバックヤードのような雰囲気で、なんだかわくわくします。
この水族館はもともと「おきのはた水族館」の私設水族館でした。現在は、NPO法人SPERA森里海時代を拓くが受け継ぎ、学生館長が活躍しているそうです。
奥にある大水槽では、コイやソウギョなどの大型淡水魚が悠々と泳ぐ。よく見ると、大きなライギョやアリゲーターガーも混じっています。ここではエサやりも楽しめます!
柳川のサカナ
オイカワ、ヌマムツ、モツゴなど、柳川で見ることができる数十種類ものサカナがたっぷり泳ぐ水槽。5月に訪問したところ、一部のサカナのオスは婚姻色で鮮やかに色づいており、とってもキレイ。
黒いサカナはアリアケギバチ。九州の西部と壱岐のみで確認されているナマズの仲間で、日本固有種であり絶滅危惧種に指定されています。丸っこい顔がかわいらしい。
こちらはオヤニラミという変わった名前のサカナ。縄張り意識が強く、気性が荒いことからこんな名前が付けられています。エラに目玉そっくりな模様があることから「ヨツメ」と呼ばれることもあり、また、柳川では「ミズクリセイベエ」とも言われることがあるそう。
有明海のサカナ
石の上からこちらを覗いているのは、ヤマノカミというなんだか偉大な名前を持つサカナ。変わった見た目をしており、天災を防ぐために神に捧げられていたそう。
小さな水族館ですが、立派なカブトガニも飼育されています。かつては有明海の干潟で多く見られたそうですが、現在では数が減っているそう。
プランターのように見えるこちらは、干潟を再現したトビハゼ・ムツゴロウ水槽。なのですが、只今の期間は展示休止中でした。
ワラスボたっぷり
有明海のサカナといえば、ムツゴロウに加えてカルト的な人気を誇るワラスボ。鋭い歯がびっしりと生えた、まるでエイリアンのような顔がインパクト抜群の生き物です。
水槽内にはうねうねと泳ぐワラスボがたっぷり。寝そべっている別のワラスボにねじ込んでいったり、流されるまま横向きでタックルしたりと、そのユニークな動きぶりに目が離せません。
ちょっぴりグロテスクな見た目のワラスボですが、食用も可能。お土産屋さんでは干物として並んでいることもあります。
また、水族館の近くにある夜明茶屋というお店では、ムツゴロウやワラスボをはじめとした有明海の珍味を扱っています。この水族館で食欲がわいてしまった方は、合わせて訪問してみてはいかがでしょうか。
個性派ないきもの
飼育されている生き物の中には、柳川・有明海以外から来たサカナの姿も。ゴツゴツした皮膚が特徴的なポリプテルスは、アフリカ原産の古代魚。まるでトカゲやワニなど爬虫類のような姿をしており、ペットとしても人気が高い魚です。
この黒いナマズはワラゴレーリー。東南アジア原産のナマズで、最大2mにまで成長することもあるそう。まるで笑っているかのような表情でゆらゆらと揺れています。
鎮座する巨大なカムルチー。ライギョ、タイワンドジョウとも呼ばれる種類で、外来種として日本各地の河川に姿を現しています。空気呼吸ができるため地上でもしばらくは暮らしていけるという、なかなかハイスペックなサカナです。
こちらの白いカメはスッポン。「アルビノ」は目が赤くなりますが、このスッポンの目は黒いため、突然変異によって生まれたとされています。ちなみに名前は「ゆきちゃん」というそう。ちょっとしたマスコットキャラ的な位置づけのようです。
アクセスと営業情報
西鉄柳川駅からバスで約10分のバス停《水天宮入口》下車後徒歩3分、または約15分のバス停《御花前》下車後徒歩5分。
車の場合は、有明海沿岸道路の柳川西ICから約10分ほど。駐車場はありませんが、徒歩3分ほどのところにある市営稲荷町観光駐車場が1回300円、60分未満は無料で利用できます。60分あれば余裕で見学できるので、水族館だけを見る方は実質無料。
柳川の中心部から少し離れているためか、GWの訪問でも数台の空車がありました。もしかしたら穴場の駐車場かもしれません。
開館時間 | 12:00~16:30 |
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休館日 | 火曜 |
料金 | 300円 |
コメント
[…] ちなみにこちらは人間ではないある生き物のミイラ。いったい何かわかりますでしょうか?正解はこの記事の一番最後に書こうと思います。一応先にいっておきますが、ワラスボではありません。(※ワラスボについてはコチラ) […]