神が降り立った古代祭場が残る『宗像大社辺津宮』(宗像市)

福岡県

宗像三社のうち、唯一本土にある辺津宮。アクセス良好なため参拝者数も多く賑やかな雰囲気の神社です。境内に広がる鎮守の森を抜けると、古代の祭場・高宮祭場へとたどりつきます。

2021/5/2(日)

三社からなる宗像大社

2017年に「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群として世界遺産に登録された宗像大社。

宗像大社という名の神社があるわけではなく、正確には沖ノ島の「沖津宮(おきつぐう)」、大島の「中津宮(なかつぐう)」、田島の「辺津宮(へつぐう)」の三社の総称のことです。(※辺津宮を指して宗像大社と呼ぶこともあります。)

それぞれ、宗像三女神と呼ばれる三柱の女神様を祀っています。

沖津宮(おきつぐう) : 田心姫神
中津宮(なかつぐう) : 湍津姫神
辺津宮(へつぐう) : 市杵島姫神

このうち沖津宮は沖ノ島という離島にあり、そこは女人禁制、男性も1年に1度の現地大祭の日限定でさらに禊を受けないと上陸できません。さらに、世界遺産に指定されてからは一般人の上陸は不可に。

また、中津宮も大島という離島にあります。こちらは定期船が出ているため一般人でもアクセス可能。とはいえ、本数は限られているため、いつでも行けるわけではありません。

唯一、辺津宮のみが本土にあるため、最も気軽に参拝可能となっています。ということで、まずは三社の中で最もアクセスしやすい辺津宮へ行ってみることにしました。

多くの人に信仰される辺津宮

無料の駐車場に車を停めると、すぐに神門が見えてきます。参拝に訪れている人も多く、周辺には屋台も出ておりにぎやかな印象です。

鳥居をくぐるとすぐに本殿へ。現在の社殿は1578年に再建されたもの。450年ほどの月日を経た木造建築からは、厳かな空気が流れます。

辺津宮の御祭神である市杵島姫神は、海上・交通安全の神として知られています。

御神木は楢(なら)。樹齢は550年といわれており、まるで生き物のように枝を伸ばしています。神紋のうち表紋は菊の御紋ですが、裏紋は楢の葉をあしらったデザインをしています。

古代祭場へ続く高宮参道

拝殿向かって右側には高宮参道の入り口。鎮守の森の中を通る道となっており、木々のざわめきと砂利を踏む音が響きます。

並んでいる社殿は、沖津宮の御分霊である第二宮(ていにぐう)、中津宮の御分霊である第三宮(ていさんぐう)。伊勢神宮の古い社殿を頂いたものだそうです。

高宮参道を約7分ほど歩くと高宮祭場へ。ここは、宗像大神ご降臨の地とされており、社殿が造られる以前の祭場。沖ノ島と並び最も神聖な場所とされています。木々に包まれるようにある古代祭場は、建物がなくとも存在感があります。

この祭場は、現在でも月次祭や夜神楽の舞台となっています。また、全国で数少ない神籬(ひもろぎ)・磐境(いわさか)という古代祭が行われているそうです。

意外なモノが賞品の皐月みくじ

GWに来たら、ぜひとも挑戦したいのが「皐月みくじ」。このおみくじは普通とは大きく異なっている点があります。それは、なんとおみくじに縁起物が付いています!!

と、ここまではまだ驚かない人が多いかと思います。問題は、その縁起物の内容。

鯉のぼり絵馬や、禊せっけんなどとともに、特別賞として一番上に書かれているのはなんと「iPad」さらに大社賞として「HomePod mini」もラインナップしています。

初穂料は1回500円。せっかくこの時期に来たので挑戦してみることにしました!

 

結果はこちら。

14等のミニ目出鯛でした!一番下のランクですが、それでも縁起が良い物がいただけました。

アクセス情報

公共交通機関の場合は、東郷駅からバスで12分ほど。車の場合は、福岡市内・福岡空港から約1時間ほど。

周辺には宗像大社をはじめ、宗像市の歴史や文化を学ぶことができるミュージアム「海の道むなかた館」が併設されているので、セットでの訪問もおすすめです。

また、大島行きの船が出る神湊港も車で10分ほどの距離。中津宮および沖津宮遥拝所へ続けて参拝することもできます。

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