宗像大社中津宮と沖津宮遥拝所へ『筑前大島』(宗像市)

福岡県

宗像三社の「中津宮」、そして「沖津宮遥拝所」をめぐるため、船で筑前大島へ!徒歩でめぐろうとしていましたが、雨と風に負けてバスを利用することに。本数が少なく利用しにくいイメージだったのですが、結果的にものすごく効率良くめぐることができました!

2021/5/2(日)

信仰の島・大島

辺津宮(へつぐう)、中津宮(なかつぐう)、沖津宮(おきつぐう)の三社からなる宗像大社。辺津宮は本土にありますが、中津宮は宗像大島、沖津宮は沖ノ島という離島にあります。

沖ノ島は一般人が足を踏み入れることはできないため、三社参りをする場合は辺津宮・中津宮まで。しかし、大島には、沖津宮遥拝所が設けられており、海の向こうの沖ノ島にある沖津宮を拝むことができます。

従って、一般人が三社参りする場合は、「本土で辺津宮に参拝後、大島に渡り中津宮、沖津宮遥拝所へ参拝」という流れになります。

現地では基本的に「大島」と呼びますが、同名の島が全国各地にあり、区別するために「筑前大島」と呼ぶこともあるそうです。

要注意の時刻表

宗像大島に渡る場合、神湊(こうのみなと)港から船に乗船します。ということで、まずは時刻表の確認から。本数は1日7往復となかなか多いように感じます。

■往路(神湊発)
①7:40 フェリー「おおしま」
②9:25 フェリー「おおしま」
③11:15 旅客船「しおかぜ」
④13:50 フェリー「おおしま」
⑤15:30 旅客船「しおかぜ」
⑥17:10 フェリー「おおしま」
⑦19:00 フェリー「おおしま」
■復路(大島発)
①6:50 フェリー「おおしま」
②8:35 フェリー「おおしま」
③10:15 旅客船「しおかぜ」
④13:00 フェリー「おおしま」
⑤14:40 旅客船「しおかぜ」
⑥16:20 フェリー「おおしま」
⑦18:00 フェリー「おおしま」

※2021年5月の情報です。最新の時刻表は公式サイトにてご確認ください。

ここで注意しないといけないのは滞在時間。もし、中津宮と奥津宮遙拝所へ行く場合は1時間以上は必要。滞在時間を1~2時間程度にするには、以下の3パターンに限られてきます。

【A】1時間30分滞在
往路③11:15神湊(旅客線)→11:30大島
復路④13:00大島(フェリー)→13:25神湊
【B】2時間5分滞在
往路④13:50神湊(フェリー)→14:15大島
復路⑥16:20大島(フェリー)→16:45神湊
【C】2時間15分滞在
往路⑤15:30神湊(旅客線)→15:45大島
復路⑦18:00大島(フェリー)→18:25神湊

このプランは、参拝だけしたいスケジュールに余裕が無い人向け。島内散策や食事などもする予定で滞在時間3時間以上で考えている方は、他にもいくつかパターンがあります。

私は今回はスケジュールが詰まっているため、【A】のお急ぎプランにすることにしました!

神湊からフェリーに乗船

というわけで、11:00頃に神湊へ。駐車場はコインパーキングで1日300円。停める場所によってはターミナルまで少し歩くので時間には、余裕を持って。

乗船券は自動券売機で購入します。料金は片道570円、往復券という表記はありませんがそれに相当する「2枚券」があります。

大島へはこちらの大型フェリーで向かいます。乗船予約は車両のみで、人の予約はできません。とはいえ、このタイプの船ならば乗り切れないことはなさそうです。

あれ?③便はフェリーではなく旅客船では・・・?フェリーだと、乗船時間が25分となるため、島での滞在時間が10分ほど減ってしまうのです。理由はわかりませんでしたが、船舶が変わることもあるようです。

ゴールデンウィークだったため乗船客は多く、座席は既に満席。デッキで立って過ごすことに。

今日は風が強いため、めちゃくちゃ揺れる!激しい波しぶきで、子供の喜びの悲鳴が響き渡ります!大人も思わず笑ってしまうくらい、アトラクションみたいなクルーズでした。

島での移動手段

まず、中津宮は港のすぐ近くにあるため徒歩で全く問題ありません。

問題となるのが沖津宮遥拝所。港と反対側にあるため、少々距離があります。徒歩だと片道25分、参拝も含めて往復1時間ほどみておく必要があります。

自転車のレンタルもありますが1日800円と短時間利用にはちょっと微妙、バスは1回300円で乗車できますが、本数が少なく利用しにくい印象です。

ということで徒歩でまわろう!・・・と考えていたのですが、かなりの雨と風。これは少し躊躇います。

意外と便利なバス

折り畳み傘を開いて歩き出そうとした瞬間、ちょうど11:50発のバスが港にやって来ました!せめて、沖津宮遥拝所まで片道だけでも利用しようかな・・・?

時刻表を見て気がついたのですが、バスは往復ルートなので、《沖津宮遙拝所》には2回停車します。

11:50のバスに乗ると、《沖津宮遙拝所》11:57到着。その後、終点の《砲台跡》で折り返したバスは12:11にも《沖津宮遙拝所》停車します。滞在時間14分で沖津宮遥拝所の参拝を終えればまたバスで港まで戻ることができるのです。

マイクロバスですが、ICカード対応、バス停を示すモニターもついてます。運転手さんもとっても親切でした!

今回は往路がフェリーに変更となっていたため港に到着後すぐにバスが発車となりましたが、通常ダイヤで旅客線の場合はバスまで時間が空くこともあるので、先に中津宮に参拝するのも良さそうです。

バスで向かう沖津宮遥拝所

バス停からすぐに沖津宮遥拝所が見えます。海に向かって建つ何とも開放的なロケーション。

ここは、海の向こうにある沖ノ島・沖津宮を遠くから拝むための場所。女人禁制であり、男性であっても5/27に日本海海戦を記念して開かれる「現地大祭」時に限られた人数だけが上陸を許されていた沖ノ島。島へ渡ることができない人のためにこの遥拝所は建てられました。

世界遺産に登録された2018年以降は、全ての一般人の入島が禁止となっているため、宗像三社をめぐるにはここから参拝することになります。

晴天時には、海の向こうに島の姿を見ることができるそうですが、本日は曇天のため叶わず。晴天の方が素晴らしいとは思いますが、波立つ海は力強さを感じさせてくれます。

予定通り12:11のバスで港へと戻ります。

港の近くにある中津宮

中津宮は大島港から200mほどのところにあります。集落の中に、長い石段がそびえる。

振り返ると、まるで海の中に続くように鳥居と石段が並んでいます。

石段を登りきると、木々に包まれるように建つ立派な社殿が見えてきます。社務所も備えており、おみくじなども扱っています。

屋根の上に載せられている鰹木は、3つの四角と3つの丸を束ねた個性的なデザイン。神職の方に尋ねてみようかと思ったのですが、姿が見えず。

(気になったのでネット調べてみたところ、「陰と陽を表している」「3本は宗像三女神を表している」などの情報が出てきましたが、詳しいことはわからず。情報求ム!)

名物あかもくうどん

バスを利用したおかげで、少しだけ時間に余裕ができました。ということで、港近くにある海産物販売所さよしまへ。

※外観の写真撮り忘れたので、フェリーから見た遠景です。

ここでは、名物の海藻あかもくを使用したあかもくうどんを食べることができます!

雨と風で冷え切ったカラダに染み渡るあったかうどん!!アカモクはネバネバ系の海藻ですが、臭みもほとんどありません。海藻はあまり得意ではないのですが、すんなり食べられます。

他にもさよしま弁当(300円)も販売しています。島内をじっくり散策する予定の方は、ここでお弁当買っていくのも良さそうですね。


島での滞在時間は1時間40分。往復バスで沖津宮遥拝所へ向かい、続いて中津宮へ、最後にうどんを食べる余裕もありました。

おそらく、今回の巡り方が宗像二社めぐりの最短ルートではないでしょうか。

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