長野大桑村の阿寺(あてら)渓谷はエメラルドグリーンに輝き阿寺ブルーとも称されています。いくつかある鑑賞スポットのうち、熊ヶ淵、狐ヶ淵など動物の名前が付いている場所を狙ってめぐってみました。
阿寺ブルーと称される渓谷
摩周湖の深い青をあらわす摩周ブルー、小笠原諸島の海を指すボニンブルー、仁淀川のクリアな水を表現した仁淀ブルーなど、日本各地には○○ブルーと称される水景色が数多く存在しています。
この阿寺渓谷もその水の美しさから阿寺ブルーという名で呼ばれています。
長野県の大桑村に流れる全長約15kmの渓谷で、遊歩道が整備されているため、自然の中をウォーキングしながらその青さを体感することができます。
名所には石碑と案内板が設置されております。通常、渓谷歩きをしていると名所がわかりにくかったり、見逃してしまったりすることがあるのですが、ここではその心配はなさそうです。
アニマルスポット
渓谷沿いには滝や奇岩など多くの名所があります。全部まわることはできなそうなので、「動物の名前が付いているもの」に絞ってめぐってきました。
狐ヶ淵・狸ヶ淵
キツネやタヌキが出没したわけではなく、水面を鏡代わりにして化けた姿の出来栄えを見ていたからとのこと。
水辺まで降りていくことができるのですが、他の淵に比べて河原になっているため居心地がとても良いです。太陽も多く射し込むため、写真も撮りやすい。
犬帰りの淵
阿寺川第一号橋から見下ろすと、透き通ったエメラルドグリーンが広がります。雨上がりの少し曇った天候ででこのクリアさです。
猟師たちが犬を連れてきても、犬が怖がって渡ることができなかったためこのような名前が付けられています。
水辺まで降りていく道もありますが、石と木の根に包まれた坂道。それなりの靴がないと危険です。
熊ヶ淵
岩に包まれたプールといった雰囲気で、紅葉の落ち葉とのコントラストが良い感じです。車道から20mほど下って行きますが、斜面なので足が滑らないようにご注意。気になる名前の由来は、クマが多く出没していたためとのこと。
牛ヶ淵
牛が多く出没したのではなくカタチが牛に似ているから。阿寺渓谷で一番深く、その色味も他の場所に比べて濃い緑色をしています。ちょっとした滝のような流れもあり、一番見ごたえがありました。
なお、ここは車道からもよく見えるので、足腰が弱い方でも阿寺ブルーを体感できます。
森林鉄道跡
渓谷沿いを進んでいると、突然姿を表すのがこちらの朽ち果てた鉄橋。
これは木曽森林鉄道・阿寺線の廃線跡。それまで木曽式伐木運材法という、材木を川に流すというワイルドな方法で運ばれていましたが、大正時代にこちらの森林鉄道による運搬方法に変わりました。
そんな鉄道も自動車道の開設に伴い、1966年に廃止。50年の役目を終えました。この鉄橋のすぐ脇はちょっとした駐車スペースがあるため、車を停めて見学できます。
駐車場は主に2ヶ所
阿寺渓谷添いにはサファイアロードと呼ばれる自動車道が通っています。しかし、道幅は狭く、すれ違いはかなり困難。加えて木材を運ぶ大型トラックも運行しているため、気の抜けない道です。
基本的には駐車場に車を停めて、歩いて散策するのが見学スタイル。メインの駐車場は、サファイアロード入り口の駐車場か、渓谷の中ほどにある赤彦駐車場のどちらか。
ただし、平日の朝など人が少ない時間ならば、各ポイントで路肩に停めてちらっと見るくらいは可能です。
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